三浦俊彦@goo@anthropicworld

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オトイアワセ:
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哺乳類系3

2005-12-18 03:19:20 | モンスター映画
 ■ジェヴォーダンの獣■ そりゃないよ~~の巻でしたな。なんつっても露骨なA級モンスター映画で始まったわけですよ、いかにもね。襲撃場面の視界ガクンガクンから。で期待全開、わくわくしながら観てったんだけど、いかんせん60分経つまでケモノが出てきやしない。しかも色つきで登場したのは70分過ぎてから(しかもほんの一瞬、一部露出)。うわーこんなに延ばされちゃタマランなあといいかげんジリジリしてたところへ(映像美は一貫して保たれてるから飽きはこなかったけど)ようやくケモノ大登場、ドッカーンと床をぶち破ってガヲウガヲウ、次にゃこっちサイドインディアンの同胞とともに正面対決、初代プレデター退治を思い出させる罠各種各様、あんなの遙かに凌ぐスピードでこれでもかと叩きのめす。檻をぶち破って逃走するケモノ、うひゃースゲー形、トゲだらけじゃねーかよーと大喜びだった私ですが、なあんだ後になって語られたところじゃ普通にアフリカからつれてきた猛獣にトゲの鎧かぶせただけっつーじゃないの、ガッカリ。もちろんあんな破壊力は並みのケモノじゃないっつーか今動物図鑑に載ってる哺乳類のどれとも違うだろうけどね。つか品種改良したらしいが。しかし造形がよかっただけにそういう正体じゃあんまりだっつんですヨ。オカルト政治がらみのフランス革命前夜的リアリズムやりたかったらしいとくりゃあれで我慢しなきゃなんでしょうけど、それにしてもケモノの最期ときたらなんと瀕死状態でずーっと匿われていたのをバーンとトドメ、てんじゃあれ、カタルシスゼロも甚だしい。罠んとこでケモノの出番は事実上終わってたんですかい、やれやれ……。それとなんで途中からすっかりヒーローアクションになっちゃうの?てのもワタシ的にゃ不満のタネでしたが、いかんせんバトル映像の質がえらく高いんで食い入って観ちゃっておりました。しかしなんですな、これほど不満だらけなのに映像の綺麗さ+迫力で文句なく惹きつけられてしまったという観賞体験、嬉しいんだか悔しいんだか複雑な気分ですよな。
 ■ラッツ■ うーん……。ネズミ視線まじえたスワいきなり本番突入?的冒頭映像はスマートだし、ラスト近くのプールにじゃんじゃか噴き出してきた桁外れネズミ群の大量図、あそこはそりゃあ、壮観でしたよ。跳ねてたし。あそこはいい。しかしですねえ、ヒロインが救い出されちゃいかんですねえあそこから。無理でしょう、前半で容赦なくおっさんの耳食いちぎってるあいつらですよ、あんなに完璧埋まっちゃったとこから無傷で生還ですと? あそこは肘から先だけスポッと抜けてくるもんでしょうが。ま、テレビ映画らしいからそりゃ無理か。テレビにしちゃそこそこやってる、って褒めるべきなのか。たしかにプールせっせと泳いでくるとこといい人間様の近くにいるときの様子といい、よく馴れたラットをよくもあんだけ集めたなあと感心。プール噴水シーン以外はCGじゃないでしょ? あと地下鉄の車両の屋根にボトボト落っこってくるのを中で見上げてるところは、ありゃ怖いだろうね。俺もあんな場面に遭遇したくなったよ。怖いぞぅあれは。ってまあ、いろいろやってはくれたけどいかんせん、伝染病方面がなんも進展しないのと、あの程度の爆発で終わったと思うほうがおかしいってことくらい子ども(活躍いまいち少なかったねぇ)にもわかるでしょとか、お約束すぎるラストはヒロイン殺さなかった罪滅ぼしにしちゃあおとなしすぎますぞぃとか、いやまあ、プール噴水に免じてこのくらいにしといたろか。