三浦俊彦@goo@anthropicworld

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オトイアワセ:
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ニュルニュル系4

2006-08-09 01:00:34 | モンスター映画
■マンシング■ 惜っしーなあ。てか逆に、終わってみると、こんな下らんベースでよくも我が眼を惹きつけ続けてくれたものよ、と感心するべきなのか。いや、きわめて良い感じで始まりましたさ。蚊がいっぱいいそうな沼なのに(実際あとで保安官がやたら首筋を叩いてる)ボートで裸になってセックスするカップルってどーしょーもないシーンも、アメコミだからってんじゃなくて何となく鬱蒼ムードとビジュアル処理の良さで許せてしまったし、そう、やたら画像処理してるのね、雲や霧を一瞬だけ早回ししてみたり、色変えてみたり、でもそれが面白いし、テンポいいので見つめちゃうのよ。それよりなにより石油工場で汚染された埋め立ての沼ってのが、カビや胞子が飛んでいそうな植物描写と水面のベトベト汚物との相乗作用でもうセッティングとして最高。おどろおどろしいハイブリッド空間を照らし出すパトロール灯の照明効果もまた抜群。前半はモンスターほとんど姿見せないとはいえヒュルヒュル蔓状の何かがのたくってるし、いやあ、久しぶりに本格的モンスター映画を観られたわい、とほくほく顔でしたね、私は。人間サイドの、いちいち体内から枝葉が生えてるっぽい殺され方もみな高レベルだったしねえ。しかしまあ、中盤から余計きわまりないラブシーンが入ってきやがりまして、苛々しながら沼での攻防を見守ってたんですが、ラストも型どおりヒーロー+ヒロインが燃え尽きるモンスターを尻目にキスしながら去ってゆく、てのはほんと、制作サイドは何も疑問感じなかったのかと。格調急落ッす。はてこんなありきたりな映画だったはずは……と訝りつつ振り返ってみると、実際その程度の映画だったことにふと我に返ってしまったり。あ~あ……。しかしマンシングの蔓(枝?根?)がランダムに伸びてくるとことか、赤い核融合的な眼とか、異様に素晴らしかったんだがなあ。インディアンとかゲリラとか思わせぶりな人物がいっぱいひしめいていて詰まった感じなのもよかったし。で、二頭の犬はどうなりましたかね?
■ジョーズ・アタック2■ オープニング、ヘリに吊り上げる死体の両足噛み切られてるところ、リキ入った描写で期待させてくれたが……登場モンスターもタコとサメのあいのこッてことで期待だけは勝手にどんどん膨らんだのだが……、ははは、ダメでしたね。ハリボテの頭部のクチがあんぐり牙ずらりってのと(もたつきすぎ!)、タコっぽい塊が泳いでるらしい水中映像が何度か申し訳程度に使われた以外は、結局一度も全身見せてくれずじまい。あいたたた……。終盤の入口、生物兵器であることが露見する直前に、あれが分裂増殖力ある細胞で出来てることがせっかく判明したんだから、当然そこは、再生個体を二つか三つ出してほしかったよ。本体一個退治してそれでオシマイなんてねえ、何のための顕微鏡映像だったのか。金がないってのはツライよな……。人間どうしの格闘とか銃撃戦はいらんから、あとレーダーで奴の接近を何遍も警告するだけじゃハッキリつまんないですから、モンスターそのものにしっかり注目させてくれないと。全くもう。