■キングスパイダーvsメガデストラクター■ ぷ、ぶはっ。ぶはははっ。なあんだそれならそうと最初から言ってくれよ系、てか。『キングスパイダー』(ムシ系4参照)の続編なんだけど。うううむ、そうだったのか……わかってしまいました、了解です。『キングスパイダー』のときは私呆れまくりでしたが、やっぱオバカ系に堂々分類されるべき映画だったんだ、とこれ観て認識を改めました次第で。前作と同じよのう。今回はロボットとクモが戦うって構図で、なーんかプラモデル丸出しのメガデストラクターとCGキングスパイダーがただノベッと密着しあってグイグイやってそれがバトルなんだと。押されて真後ろに代わり番こに倒れるそれの繰り返しかい。いや、街は派手に壊れますがね(前作のロスに続き今度はベガス)、なんつっても実写とCGとミニチュア模型が(あと一部ドキュメンタリーふうフィルム映像ね)ころころと交代で映されるもんだから(同じ場面設定でそれやってんですよ!)そうなんだ、これ、笑って観る映画だったんだ。やっと気づきました、ごめんなさい。キャラクターが別段あからさまなギャグやるわけじゃないんで、『キングスパイダー』んときは生真面目に観賞してついドン底採点しちゃったよ。でももう大丈夫。これオバカだってはっきりわかったから。ホテトル嬢襲撃場面とかもぉぉう笑わしてもらってマンゾクっす。
■肉喰怪獣キラーツリー■ 面白えっ。これ、面白いよ。続編みたいだけど、正編も観てみたいな。クリスマスツリーが人間を襲うのだけど、いったん正体を現わすと下半身は蜘蛛で上部に目が2つ付いてるという、まあ子どもの落書きですな、デザインは。しかしやけに長い蔓でからみついてきたり松葉を飛ばしたりと攻撃は多彩。ジャンプするし。どうやったら人間の足をもぎ取ったりできたんだろうと首をひねるほど死体のありさまも多様を極める。ま、人間サイドがしっかり真面目コメディやってくれてるのに合わせてツリーどもの(そ、大群ですよ大群!)走りときたら、わちゃわちゃコビト声発しながらなんでほんと微笑ましくなってきて。しっかし警察も軍隊も出動しない市民だけで終始対処、みんなしてスコップにナイフに集団騎馬戦ですかと。意味不明ならぬ意味薄のギャグが詰まってるんで――リフトの上で凍死してる二人とか塩素浴びてメクラが治っちゃう女とかそういえば目がピカってツリー光りしたおっさんは何なんだっけ――飽きませんよ、ほんと馬鹿映画の見本。じゃなかった手本。模範。ラストにほれ、ツリーたちの死骸の山から十倍大のラスボス(あの顔、ハニワですか、カエルですか?)がのわーっと立ち上がったあれ、樹液みたいなのも出したし、武器がまた増えて嬉しかったぞい。一方向だけから追っかけてきてスプレーされたら後ろの奴まで一瞬に積み重なって死んだまことにアバウトな死にざまも、あのラスボス擁立で報われましたわい。二組の男女が露出無しながらお色気含みの活躍してくれたものの、大人に比べ子どもがただ怪我しただけで見せ場なかったのは惜しかったすね。終わってみると意外と悪ふざけ無しのほどよいオバカ展開があー面白かったの巻でした。