三浦俊彦@goo@anthropicworld

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オトイアワセ:
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阿呆理詰日記1588

2005-12-21 01:36:38 | アフォリズム日記
 哲学者にとって最大のタブーは、重要な問いの大半は易しく、難しい問いの大半は些末であるという事実を公言すること。
 それにまさる唯一のタブーは、それがタブーであると公言すること。
 それになおまさる唯一のタブーは、それが唯一の難しい重要問題かもしれないと気づくこと。

ロボット系5

2005-12-20 02:31:04 | モンスター映画
 ■惑星大怪獣ネガドン■ うひゃーやってくれたな面白いな、まっすぐ切り込んでくもんな怪獣魂に。宇宙生物対巨大ロボットとはな、たまんないすー。形だけの人間ドラマ、確信犯的アリバイがパロディっぽくてまた良し。けど、なぜに画面をわざと(だよね)チラチラ雪降らせたり、薄縦筋付けてみたり、昔のフィルム風にレトロ加工したかな? わかんないな、「昭和100年」の設定に合わせたってか? 昭和怪獣映画へのオマージュ気取ったこれも確信犯テクってか? そういう盤外技はいいから、せっかく超良質のフルCGなんだから、画質は落とさないでやってほしかったなあ。怪獣の動きも妙にことさら操演っぽくやってた感じだし、亡きムスメはじめ少ないキャラクターがすべて口パクが声とズレてたり、わざと(だよな)そうする価値はあったかのかと。何か気が散っちゃったよ。しかし、しかあし! ロボット・ミロクと宇宙怪獣はどちらも最高だぁ。こういうベタでアバウトな短期決着、素ッ晴らしいよ。エイリアン風ねとねと感あり、ドゴラ風捉え難さあり、もちろん金属のギュルギュル感あり、ビームあり、カックイー大爆発あり。すべて詰めてくれて、ううーむもったいないぞ、たったの25分とは。無駄がないのが当たり前のこういった短編じゃなくて、さあ次は長編に大期待だ。
 ■マジンガーZ■ 92話全部観るの大変だぞ。就寝前に歯を磨く間だけ細切れで観続けてるんだけど、なかなかブロッケン伯爵登場に辿り着かないな。あいつが出てきてからが俄然面白いんだがな。というのも、光子力研究所サイドよりも断然、ドクター・ヘルサイドのほうが魅力的だからですよ。ドクター・ヘル本人はつまんないけど、あしゅら男爵、ブロッケン伯爵らの参謀の異形度妖怪度が抜群で、毎回使い捨てされる機械獣なんぞよりよっぽど個性的。とくに、第1話から登場して長きにわたって唯一の司令官として君臨するあしゅら男爵の異形度が全編通じて(『グレートマジンガー』も含めて)最高レベルときた(よくもあんな半男半女縦割りモードフリークを考えついたものよ。声優も大変だろうに)。ブロッケン伯爵、ゴーゴン大公、ピグマン子爵と、あとになるにつれ異形度が下がってゆくのは致し方なしとして、前半長期にわたり仕切ったあしゅら男爵の職分が、新参のブロッケン伯爵によって侵害され両者いがみ合うの図が始まるやこのドラマ、急速に面白くなってくるわけよ。早くそこまで行きたいよ。参謀どうしの対立が邪悪対邪悪の妖しい要素を振りまいて、カブトコウジだのなんだのどうでもいいわけで。マジンガーZの操縦士がただ一人に限定って設定も強引だけど、そもそもほら、敵の機械獣は毎回たいてい一体で襲来するのに、こっちはマジンガーZとアフロダイAの二人がかりで戦う、って図がどーもサマにならんのだなあ。ふつう正義は圧倒的優勢の敵を倒してこそカッコいいんじゃないの? しかも毎度コウジ・サヤカ・シロー・ボスサイドでかわされる会話ちうか冗談ちうか、なにひとつ笑えるギャグにもなってないちうかタイミングセンスゼロというか、見るに堪えない掛け合いや無意味な友情シーンばかりで、ドクター・ヘルサイド戦術の呆れるほどのマズサには目をつぶるとしても今見ると会話的に質の低ーいアニメなんだなあ、当時はこんなんが標準だったのかなあ、俺も当時ぁ違和感なく観てたよなあと溜息ものなんだけど、だからこそ早く敵の参謀どうしの対立テーマに突入してほしいわけ。まあそこへゆくまでにあしゅら男爵独壇場をやや長すぎるほど展開しておくってのは全体的に見りゃ重層構造的に力溜めてるニクイ戦略ではあるけどね。いまんとこ、あしゅら男爵がジャパニウム強奪に失敗した回の次の回であしゅら男爵をビシビシひっぱたいてた鞭打役の大男と、ニセ弓博士を作ったせむし小男と、その二人しか出てきてないもんなあ、敵側の幹部っぽいのは(鞭打ち男は人格なしの単なる労働者っぽかったしな)。あとは鉄仮面ね。固有名詞のない、みんな一律の鉄仮面たち。コロニーのアリみたいな無個性ぶりがモンスター的にはなかなかナイスなんだけどね。みんな弱っちいのを除けば。しかしあの新物質の名が「ジャパニウム」はないと思うよ。ジャパンには一個しか代表的業績がないんですかと突っ込まれそうみたいな、そもそも国の威信を賭けて研究してるんわけじゃないんだから、科学者は。さーて早く参謀が複数揃っていがみ合い始めてくんないかなっと。

阿呆理詰日記1586

2005-12-19 04:12:24 | アフォリズム日記
 2千万人戦死を豪語していた「本土決戦」(ダウンフォール作戦迎撃)を、なぜ日本政府は、原爆投下(予定の百分の一の犠牲)によってあっさり諦めたのでしょうか。
 日本政府にとって、本土決戦の目的は何だったでしょうか。

 ↑この超易問にすら的確に答えられぬまま靖国云々論じている人々の数と、次の大戦の蓋然性は比例する。か?

哺乳類系3

2005-12-18 03:19:20 | モンスター映画
 ■ジェヴォーダンの獣■ そりゃないよ~~の巻でしたな。なんつっても露骨なA級モンスター映画で始まったわけですよ、いかにもね。襲撃場面の視界ガクンガクンから。で期待全開、わくわくしながら観てったんだけど、いかんせん60分経つまでケモノが出てきやしない。しかも色つきで登場したのは70分過ぎてから(しかもほんの一瞬、一部露出)。うわーこんなに延ばされちゃタマランなあといいかげんジリジリしてたところへ(映像美は一貫して保たれてるから飽きはこなかったけど)ようやくケモノ大登場、ドッカーンと床をぶち破ってガヲウガヲウ、次にゃこっちサイドインディアンの同胞とともに正面対決、初代プレデター退治を思い出させる罠各種各様、あんなの遙かに凌ぐスピードでこれでもかと叩きのめす。檻をぶち破って逃走するケモノ、うひゃースゲー形、トゲだらけじゃねーかよーと大喜びだった私ですが、なあんだ後になって語られたところじゃ普通にアフリカからつれてきた猛獣にトゲの鎧かぶせただけっつーじゃないの、ガッカリ。もちろんあんな破壊力は並みのケモノじゃないっつーか今動物図鑑に載ってる哺乳類のどれとも違うだろうけどね。つか品種改良したらしいが。しかし造形がよかっただけにそういう正体じゃあんまりだっつんですヨ。オカルト政治がらみのフランス革命前夜的リアリズムやりたかったらしいとくりゃあれで我慢しなきゃなんでしょうけど、それにしてもケモノの最期ときたらなんと瀕死状態でずーっと匿われていたのをバーンとトドメ、てんじゃあれ、カタルシスゼロも甚だしい。罠んとこでケモノの出番は事実上終わってたんですかい、やれやれ……。それとなんで途中からすっかりヒーローアクションになっちゃうの?てのもワタシ的にゃ不満のタネでしたが、いかんせんバトル映像の質がえらく高いんで食い入って観ちゃっておりました。しかしなんですな、これほど不満だらけなのに映像の綺麗さ+迫力で文句なく惹きつけられてしまったという観賞体験、嬉しいんだか悔しいんだか複雑な気分ですよな。
 ■ラッツ■ うーん……。ネズミ視線まじえたスワいきなり本番突入?的冒頭映像はスマートだし、ラスト近くのプールにじゃんじゃか噴き出してきた桁外れネズミ群の大量図、あそこはそりゃあ、壮観でしたよ。跳ねてたし。あそこはいい。しかしですねえ、ヒロインが救い出されちゃいかんですねえあそこから。無理でしょう、前半で容赦なくおっさんの耳食いちぎってるあいつらですよ、あんなに完璧埋まっちゃったとこから無傷で生還ですと? あそこは肘から先だけスポッと抜けてくるもんでしょうが。ま、テレビ映画らしいからそりゃ無理か。テレビにしちゃそこそこやってる、って褒めるべきなのか。たしかにプールせっせと泳いでくるとこといい人間様の近くにいるときの様子といい、よく馴れたラットをよくもあんだけ集めたなあと感心。プール噴水シーン以外はCGじゃないでしょ? あと地下鉄の車両の屋根にボトボト落っこってくるのを中で見上げてるところは、ありゃ怖いだろうね。俺もあんな場面に遭遇したくなったよ。怖いぞぅあれは。ってまあ、いろいろやってはくれたけどいかんせん、伝染病方面がなんも進展しないのと、あの程度の爆発で終わったと思うほうがおかしいってことくらい子ども(活躍いまいち少なかったねぇ)にもわかるでしょとか、お約束すぎるラストはヒロイン殺さなかった罪滅ぼしにしちゃあおとなしすぎますぞぃとか、いやまあ、プール噴水に免じてこのくらいにしといたろか。