前回は
●病院の医師によって診断が変わることがあるということ
●MRIの脳画像の異常があったからといって発達障害診断の決め手にはならないということ
●MRIの脳画像に異常がないからといって発達障害診断の決め手にはならないということ
などなどについて
現在行われている、発達障害の診断方法について書きました
例えば、同じことを何度も聞いても覚えられず、何度繰り返しやっても一向に覚えられずにミスばかり
人から言葉で説明を受けても、いまいち相手の言っている意図が理解出来ない(周りの人はその説明で十分に理解出来ているのに自分だけ終始”???”で終わる)
自分はどう考えても脳に何らか異常があり、発達障害だと思うのに…
それでも
『脳に異状なし。ペーパーテストでも平均。あなたは正常です』
と医師から告げられ、発達障害の診断が受けられずに苦しんでいる人は大勢います
(それ以前に、自分が発達障害だと気付かない人も大勢いる)
発達障害の疑いが強いのに、異状なしの誤診でしょうか?
また、発達障害じゃない人に発達障害の診断をしてしまうという誤診もあるのでしょうか?
そもそも、発達障害って何??
発達障害ってなんなんでしょう?
その線引きってどこになるのでしょう?
そんな疑問が沸いて出るのではないでしょうか……?
ではなぜそんなことがそもそも起こるのでしょう?
これは、発達障害という、脳の脆弱性、脳の働きの凸凹の詳細をしっかり見極めていないことが大きな原因!!だとわたしは考えます
例えば、発達障害というなら(診断するならば)
その人、個人個人の脳のどこの部分がおかしいのか?
どこの部分がどんな働きをしているのか?
ということまで、本来であればしっかりわかる(知らべる)べきなのです
人となにかが違うのならば、それを裏付ける証、証明が、脳内で何らかの形ではっきりと表れていると考えるのが当然です
その詳細までを提示できない!詳細を証明できない!のが、これまでの医学です
現在、発達障害の診断基準の一つにMRIが用いられていますが、それは主に、てんかん発作(発達障害があるとてんかんを併発しやすいから)の有無を調べるためです
てんかん発作を調べる為の用途でMRI検査が用いられているだけであって、発達障害の診断そのものにMRIが使われているわけではないのです
脳波検査に至っても、脳の血流の悪さが分かったといっても、右脳か左脳のどのあたりの血流が悪い…という程度で、詳細なところまでの測定とは言えないと思います
脳波やMRIの検査結果だけが発達障害の診断を決定づけるものではないのです
MRIは発達障害の検査だけに限らず、脳を調べるための検査に、広い用途で用いられていますので、何かの検査のためにMRIの中に入ったことがあるという方も、多いでしょう
MRIとは、磁気共鳴画像診断装置のことですが、このMRIとは、脳の異常を見つけるためだけのものでした
脳の細部の働きや機能を調べるためのものではないのです…(まあそれだけも医学の進歩って十分に凄いとは思うけど…)
わたしからすると、発達障害の診断基準にMRIの脳画像診断が決定的なものではないなんて!!
なんてこったーー!!
と…衝撃的でショックでした
そんなことからも、発達障害の診断が正しく行われていない最もな要因(グレーゾーン、隠れアスペルガーが見落とされる要因でもあると思う)に、その人一人一人の脳の中、脳の働きの細部までを調べ上げないこと(調べられないこと)のせいだ!!
と、わたしがそう思い至るのは当然です
発達障害は脳の脆弱性が(特定の部位にもろくて弱い部分がある、そのまた逆もしかり)原因であるといわれているにも関わらず!!!
どこのどの部分が人とどう違うのか?それによってどんなことが起こっているのか?
その詳細がわからないなんて、ひどすぎる!!と思ったのです
しかし、それもひと昔前のことに変わりつつある…、”発達障害”という脳の機能問題の詳細を解明するための医学の未来は、実は明るいかもしれない
そう思っても良いかもしれません
その理由は……、また次回
つづく