東京都の小池百合子知事は2日に行われた東京都議選の結果を受け、第1党に躍進した「都民ファーストの会」の代表を3日付で辞任する意向を明らかにした。党代表と首長の「二足のわらじ」に二元代表制の観点から懸念が示されていることを受けての即断だった。
「私は知事に専念する形で、代表は野田氏に戻していきたい」と語る小池氏だが、都民ファーストに投票した都民たちのなかには「小池さんが代表だから投票した」という思いがあるのではないだろうか。再度代表となる野田数氏に関してはどのような人物であるのか、まったく知らないという方も多いだろう。
野田氏は2009年に自民党から都議選に出馬して当選。2012年に離党し、当時橋下徹氏が代表を務めていた「日本維新の会」との連携を目指し「東京維新の会」を立ち上げた。その後2012年都議会議員を辞して「日本維新の会」公認で衆議院議員選挙に出馬するも落選。翌年には再度「日本維新の会」公認で東京都議選に出馬するも落選した。
国民主権を放棄すべき
野田氏は「東京維新の会」時代の2012年10月に『「日本国憲法」(占領憲法)と「皇室典範」(占領典範)に関する請願』を都議会に提出している。これは現行憲法を無効として戦前の大日本帝国憲法の復活を求めるという請願だ。「国民主権」を「傲慢な思想」と断じて「直ちに放棄」すべきという主張には、憲法改正を目指す勢力も膝を打つに違いない。この請願は反対多数で採択を免れ、維新の会の橋下代表にも「ありえない」と不快感を示され、連携も停止となった。
2日のBS-TBS「週刊報道LIFE」都議選開票特番に出演した野田氏は、キャスターの松原耕二氏に、この憲法観は変わらないかと問われた。すると野田氏は「都民ファーストではその立場はとらない」と釈明。では当時なぜ賛成したのかと松原氏に突っ込まれると、「当時の石原サイドからの依頼で……。お付き合いで」と野田氏は言葉を濁した。
憲法という国の根幹にかかわる問題についてのスタンスを“お付き合い”で決めるあたりは斬新ともいえるかもしれない。
公金横領疑惑
13年の都議選に落選後、維新の会の事務局からの紹介でアントニオ猪木参議院議員の政策担当秘書を務めることとなった野田氏。しかしアントニオ猪木議員が「週刊新潮」5月25日号のインタビューで語ったところによると、野田氏は猪木事務所の公金を横領していたというのだ。
猪木氏によれば、野田氏は事務所の文書通信交通滞在費や政党助成金を猪木氏に内密に差配し、自由にカネを引き出していたという。猪木氏の調査の結果「クラブやキャバクラでかなりのお金を使っていることが判明」したというのだ。また野田氏名義のクレジットカードの支払いが、アントニオ猪木後援会の銀行口座からされていたことなども発覚したと猪木氏は主張する。それらの疑惑の末、野田氏は秘書を解雇となった。
その後猪木氏は不透明なカネの使いみちについて説明を求めていたものの、十分な回答が得られず、14年12月に告訴状を提出した。
「小池知事とは、付合いもないしよく知らない。人にはそれぞれ生きる権利があって、つべこべ言うつもりはない」という猪木氏。しかし「彼は今、権力の中枢にいるわけです。でも、私が指摘したような問題のある人だとは、誰も思っていない」と告白するに至った心境を語った。
この疑惑を問いただした「週刊新潮」の質問状に対し野田氏は「これまで一度も警察や検察から事情聴取はおろか連絡を受けたことすらなく、また、猪木寛至参議院議員及び同代理人から上記金員につき着服したとして返還を求められたこともありません」と回答。金は全て猪木氏の指示に基づき猪木氏のために使ったと主張する。
繁華街での遊びは今もお好みのようで、この報道の直後「週刊ポスト」6月2日号でポールダンサー嬢らとの「六本木ハレンチ豪遊」が報じられた野田氏。都政の第1党となったいま、都民の目はどこにでも光っていることを忘れないで頂きたい。
以上、デイリー新潮記事
都民ファーストの代表野田数は、色々問題があるようです。
問題を起こすこと、間違いない。ただ、左翼ではなく、右翼のようだから、先行き予想ができない。
第一政党 都民ファーストは波乱の船出になりそうですね。