こちらも借りてきた本です。
大阪市制100年のときに、記念として制作されたもののようです。

こちらには、大阪の中央区やミナミ周辺のことだけでなく、大阪市にまつわるかなり多くの写真や資料が掲載されています。
その中で、興味深かったのは、大阪の街の成り立ちに関する内容でした。
大阪の歴史は、「水との戦いの歴史」でもあったそうです。台風や大雨による災害で数多くの被害が何度も出て、その度に工夫や
改善を重ねて、立ち上がってきて、今の大阪があります。
かつて、大阪が町の姿をつくりはじめたのは、今から約400年前ぐらいと謂われています。
大阪の城下町の家々の裏に「背割下水」という流す水路がつくられていきました。その背割下水が堀川という川へ流れ、やがて
大川や淀川といった大きな川へつながり、海へ注がれていくというしくみになっていました。
それから江戸時代の中ごろにかけて、大阪の町には、堀川がいくつもつくられ、たくさんの橋が架かり、多くの家や店や蔵が建てられて
いきました。そして町がおおきくなり、やがて大阪は「天下の台所」と謂われるようになっていきました。
当店の西側には、かつて、西横堀川という川が流れていたという話は知っていましたが、それがいつ頃にできたのかということは、
知りませんでした。それが、この本には、川ができた年が載っていて、慶長5年(1600年)にできたということが分かりました。
かなり、古くにつくられた川で大阪の物流の要所として使われていたようです。
この本を読んでいると、「少しでも大阪を良くしよう。」という先人たちの熱意が伝わってきます。
その想いに敬意を払うことを忘れてはいけないとしみじみ思います。
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