今月の上旬に家族で八ケ岳に行きました。
1泊目は高見石小屋、麦草峠から白駒池を経由して登りました。白駒池にはルリイトトンボがたくさん飛んでましたが、とても美しいトンボです。白駒池はバス停から近く観光客も歩いていますが、上高地ほどごったがえしておらず、静かな湖水が楽しめます。
高見石小屋は山小屋入門にどうぞと宣伝しているぐらい少しの登りで着くことができますが、静かな小屋でした。小屋のすぐ裏の高見石からは白駒池を望むことができます。2200mありますから登山に慣れていない人も亜高山帯の自然にふれることができます。この小屋は昔から泊まってみたいあこがれの小屋でしたが、登山に慣れない家族も来れることが選んだ理由のひとつです。
2日目は天狗岳(写真 左が東天狗岳、右が西天狗岳)を越えて南八ケ岳の領域に入ります。道の東側は絶壁、西側はなだらかな山容が続きます。
2泊目は山びこ荘、夏沢峠にあるこの小屋にはヤマネ、モモンガが訪れるので有名。モモンガは来ませんでしたが、ヤマネは見ることができました。また、ここから少し下ったところには本沢温泉があり、山に疲れた体を癒すことができました。写真は本沢温泉への道沿いで見たギンリョウソウ(アキノギンリョウソウかも?)です。
3日目はいよいよ赤岳をめざします。山びこ荘を2泊目としたので実はきょうの行程は長めで、急がねばなりません。まずは山びこ荘の背後に巨大な爆裂火口が見える硫黄岳の山頂へ向かいます。きょうの最も厳しいのぼりですが、登山道の周囲は東側の爆裂火口とは好対照なたおやかな山の姿で、楽しみながら登れました。
硫黄岳の山頂からは横岳、赤岳(写真中央)、阿弥陀岳などの姿が見えます。
硫黄岳からは一端下って横岳に登ります。横岳へ登る途中にはコマクサがたくさんあります。写真でピンクの点のように見えるのはすべてコマクサの花です。
横岳からは富士山も見えました。
横岳は鎖場、ハシゴの連続するスリリングなルートです。途中には巨大な岩場「大同心」も見えます。
横岳を通過すると次は赤岳の登りになります。急な鎖場をぜいぜいいいながら登り、着いたときには山頂は雲の中でした。降りは文三郎道をおりましたが、前半は鎖場、後半は急な階段の連続する道で今までで登った山の中で最も厳しい降り道でした。下ったところは行者小屋、ここは赤岳の登山基地でたくさんの人がにぎやかに過ごしています。特に水場の水がおいしい。ポットにつめましたが、もっと持ち帰りたかったです。
山道ではいろいろな虫にも会いました。ベニヒカゲやアサギマダラもたくさん飛んでいましたし、高山蝶として有名なクジャクチョウ(写真)にも会いました。クジャクチョウは背中のもようは他では見られない独特のものですが、裏側は同じチョウとは思えない模様(下の写真)です。