広島の生態学会に参加したあと、一度行ってみたいと思っていた宮島に行ってきました。
広島から宮島まではJR各停で約30分、JRには快速はありません。JR以外に広電もありますが、こちらは70分ぐらいかかります。あと宇品港や平和公園からの船便もあります。
下写真はJRのフェリー。乗ったのは別会社の船ですが、時間はほぼ同じ、ただし、JRのほうがやや鳥居よりを通過する。片道10分170円。
アサリは船内持ち込み禁止だそうです。
厳島神社が近づいてきました。
上陸しました。海岸沿いに厳島神社を目指します。
見事な狛犬がありました。明治時代の作品です。
大鳥居です。
厳島神社が見えます。神社背後が弥山原生林のようです。
また狛犬がありました。さきほどの狛犬と作者は同じと思います。
厳島神社に入ったのは10時過ぎですが、潮が満ちていました。東回廊が工事中でしたが、よけて撮影しています。
大鳥居からまっすぐ対岸にパゴダのようなものが見えます。
大鳥居、どこから撮っても絵になりますね。
ところで、厳島神社は三角州の上に建てられたものですが、流れ込む川は社殿に当たらないように迂回しています。
その川沿いに上がると紅葉谷です。この紅葉がもみじまんじゅうの元でしょうか?
紅葉谷の入口に老舗旅館があります。すごい風格ですね。
紅葉谷はこの旅館の庭園として組み込まれているようです。ところどころ庭園風に手が入っています。興味深い景色です。
紅葉谷からロープウエー乗り場につきました。ここへは無料バスもありますが、歩いても10分ていどです。
ロープウエーは途中で乗継します。上の駅獅子岩駅に11時半ごろにつきました。獅子岩駅から宮島の最高峰弥山535mを見たところです。
獅子岩展望台からは海が見えます。このつつを覗くと説明の島が見えるという工夫。かすみで見えませんでしたが・・。
アカタテハやテングチョウがたくさん飛んでいました。
花崗岩のあちらこちらに穴があいていて、そこは晶洞になっているとか。
獅子岩と弥山の間に弥山原生林の説明板がありました。カシ林のようですが、ここからはよくわかりません。原生林を観察するにはこのあたりから下ったらよさそうです。
途中、登山客の計測機械。
平成17年の水害で崩れたところがあちこちにあります。現在は修復済です。
弥山山頂への途中。岩をくぐります。
弥山山頂から獅子岩方向。
弥山展望台昨年末に完成したばかり。2階部分は未公開です。
弥山原生林は尾根筋からはよくわかりません。ただし、山頂部はツガ林とのことで、これは観察しやすいです。
仁王門を経由して、大聖院にむかって降ります。途中の渓谷は屋久島の渓谷みたい(行ったことないけど)。
登山道沿いのアカマツーコシダ林。
アセビが咲いています。
厳島神社が見えてきました。
山から降ました。観光客だけでなく、登山の人もたくさんいました。
集落の中にあった絶滅危惧種ミヤジマトンボのポスター。日本ではここだけだそうです。
下に降りると、2時ぐらい?潮が引いていました。
厳島神社の裏側(東)ですが。ここにも狛犬がありました。作者は同じみたいです。これもなかなかいいですね。足が太めなのがかわいいです。
表参道商店街。なかなかのにぎわいです。
名物あなごめしをいただきました。柔らかくておいしい。
おしゃれなカフェもあります。
こんなレストランも。
帰りは広電にのりました。低床式のグリーンムーバーです。電車賃は270円。
車内のようす。
ハシビロガモがいる池を教えてくださいと呼びかけたところ、その中に打上川治水緑地がありました。ここは寝屋川水系の打上川沿いに作られた治水緑地つまり洪水のときに一時貯留する場所です。ハシビロガモを見るには遅かったんですが、先日行ってみました。
京阪電車の寝屋川市駅で降ります。駅のすぐ西に川が流れていて、親水河川として整備されています。
川の西側は商店街ですが、下り坂です。つまり川は一段高い位置にある。
さらに、並行して水路が流れています。こちらは濁っていて、水量も多い。
商店街の店の下をくぐっています。
川沿いに北上すると左から大量の水が流入し、そこから上流は水が少なくなっています。この水は淀川から来ているようです。
さらにさかのぼると、打上川治水緑地前に来ました。川には治水緑地からの排水路と魚道があります。このあたりは川勝水辺ひろばというらしいです。
大きな池です。池の出口はこんな感じ、池底の有機物はたまりやすい?
ハシビロガモはシーズンオフでした。ヒドリガモがたくさんいました。餌付けされているようです。
そしてリサイクルプラザ、そして寝屋川公園と続きます。最終的にJRの東寝屋川駅に出ました。
とまあこんな感じでした。川の位置が高いことは行ってみないとわらないことでした。
高山や穂谷など木津川の西側の京阪奈丘陵には何度も行っているのですが、東側の山には行ったことがありませんでした。今回はじめて東側に行ってみました。
JR奈良から京都行きに乗り換え、木津川を渡って二つ目の駅、棚倉駅(木津川市)で降ります。駅舎はよくあるローカルな駅ですが、地下道(奥)がやたら立派。
駅前に湧出宮という神社があります。入口は狭いですが、奥行きがあります。社叢はコジイ-サカキ林です。
このあたりは、山城のタケノコとお茶の産地で、駅前にはその集荷所があります。鉄道で運んでいた名残でしょう。奥の山が黄色いのもすべて竹林です。竹林は途中の相川下橋あたりまで続きます。それより奥は雑木林になりました。
しばらく北方向へ歩くと、不動川にでます。この川が本日訪れる舞台を作った川です。ご覧のとおり天井川です。もっともこのあたりの川は山間地をぬければすべて天井川です。
途中の砂防堰堤の上の淵のやや深い部分にコイがかたまっていました。ほかの生き物はあまりみかけません。セキレイもみないし、川底の石の表面の水生昆虫もほとんど見ませんでした。底は砂質で、地質は湖南アルプスに似ています。ここから湖南アルプスまではずっと山地帯です。
不動川沿いに上がって、駅から約1時間。きょうの目的地の不動川砂防歴史公園につきました。ここは明治初年に砂防技術者として淀川水系で活躍したデレーケさんがつくった砂防堰堤がたくさん見られるところです。写真がデレーケさん。
デレーケ堰堤。デレーケさんの作った堰堤は今の巨大な砂防堰堤と比べるとかわいらしいもので、よくこれで砂防できたなあという感じがします。あるいはこのくらいでもいいのか?
不動川砂防歴史公園は夏になれば子どもの水遊びの場になり、焼き肉のにおいが立ち込めそうな場所ですが、今はマウンテンバイクの一団がゴール地点にしていました。
テンと思われるフンがたくさんありました。
砂防歴史公園は袋小路なので、もとの入口に戻って、北に進みます。
山の上ですが、ふたたび竹林に出会いました。よく管理されています。途中イタチを見ました。
さらにいくと山間地に突然棚田が出現しました。このあたりはかつて光明山寺という大きなお寺があったところだそうです。そうした歴史があるからこうした場所に棚田が開かれたのでしょうか?
また、周辺は竹林で、山間地で竹林をみかけた場合は棚田や棚田のあとがセットになっているように思います。
この説明板のあるところから、渋川沿いに下りました。途中の竹林はあまり手入れされていないものが多かったです。
さらに降って綺原(かんばら)神社のある下の集落に出ました。砂防公園から約1時間です。
ここも天井川です。
ふもとの農地から山を振り返ると、山麓部に広がる竹林が峠部分では上にせり上がっています。
反対側つまり木津川方向ですが、右に見える森は高倉神社の社叢です。この背後(北側)がやはり天井川で、そこで木津川市はおわり、井手町に入ります。
井手町は木津川市よりも史跡案内はしっかりしています。これは天平時代の左大臣橘諸兄ゆかりの六角井戸という史跡です。もとは別荘の中にあったものだそうです。
玉水川を渡る手前で以前から行ってみたかった野の花工房に寄りました。ここは草木染の工房で、販売もしているということでしたので、里山の教材として草木染の品物が欲しかったのです。ちょうど教室のはじまったところで、突然の訪問で申し訳なかったですが、4種類のハンカチを買うことができました。アカネ、フジ、クロモジ、ドングリ+サクラです。
今日見ただけでの感想ですが、生物はやはり京阪奈丘陵のほうがいろいろ見られるように思いました。しかし、京阪奈丘陵とは違う環境を見ることができ、参考になりました。
あとで地図をみると、砂防歴史公園のあたりはかならずしも大きな流域ではなく、その周囲にはもっと大きな流域があります。砂防歴史公園が作られたのは現在では砂防上あまり大きな問題がない流域だからか?それともこの流域で砂防堰堤を集中することに意味があったのか?デレーケ堰堤の作られた場所の全体像はわからないので、そのあたりの謎が残りました。