海と緑とこどもたち HONDA ECOACT

地域にこどもたちと自然とのふれあいの場をつくろう!

ささやま活動レポート 6月27日~28日

2015-06-29 23:16:46 | ささやま里山

 月例のユニトピアささやま里山再生作業と調査。
 27日昼間は田んぼの鹿よけフェンスの完成、黒豆の植え付けなどいろいろあったのですが、私は班を組んで、構内の注目植物の保護区づくりを主に行いました。

鹿の食害対策ですが、はたしてうまくいくか効果を期待しています。


現地では山すその樹林は残す傾向があり、そのためかいろいろな草花が見られます。ここはそういう群落を保護するための囲みです。


植物保護区作りの帰り施設の屋上を見ると、ウスバキトンボでしょうか?多数のトンボが舞い、そこにツバメが突っ込んでいきます。


そうそう久しぶりに、タラの木も見ました。


さて、棚田再生ゾーンでは、今までにない厳重な防鹿柵がはりめぐらされました。


その中に、今年もシュレーゲルアオガエルが産卵にやってきました。下部の2枚の田んぼに6個の卵塊がありました。


この田んぼに隣接するため池には去年たくさんのモリアオガエル卵塊が見られましたが、今年は先月の活動日と本日の間に産んで、さらにおたまじゃくしがほとんど孵ってしまったようで、ひとつだけ名残が見られただけでした。


池にはオタマジャクシが見られましたが、これがモリアオガエルのオタマジャクシなんでしょうか?近くにはイトトンボのヤゴやアメンボもいます。ほかトノサマガエル成体もおりました。


次の作業は地表性甲虫のトラップしかけです。採草地予定地の中にしかけました。えさは使いません。12個しかけ、うち2個にオサムシ類が落ちていました。あとで専門家に見てもらいます。


 樹林入口のアベマキの萌芽はどんどん成長しています。

 棚田ゾーンで見た昆虫は、ルリタテハ、オオシオカラトンボ、セセリチョウの1種、モンキアゲハ?、ホタルガ、キリギリス、ヒシバッタの1種、ニイニイゼミ(樹林・声)、ヤブヤンマなどです。導入路ではハンミョウがいました。

キリギリス


ミスジハマダラミバエ?幼虫はキク属の葉に潜るいわゆるハモグリバエらしいです。


ヤブヤンマ たそがれ活動性が強いトンボということで、夕方近くになって3個体ほど飛び交うのが見られました。これは♀です。


 今回は植物保護区の設置をしたのであまり調査に時間をかけられなかったのですが、端境期ということか花もあまりみられませんでした。
 棚田法面ではノアザミ、ドクダミ、ヒメジョオン。湿地ではイ、チガヤ、ハルガヤ、チゴザサ。畑草地および法面ではノアザミ、チガヤ、ハルガヤ、ハハコグサ、ハルガヤ。広場~下部田んぼの畦ではニワゼキショウ、ハハコグサ、クサイ、シロツメクサ、トキワハゼといったところでした。

チガヤが穂を出しています。


 さて、夕方からはホタル調査ですが、きょうは午後8時10分前ぐらいに暗くなりそこからスタートしました。コースは施設の入口近くから構内の河を遡のぼるのですが、おととしとほぼ同じ分布状況でした。しかし、棚田ゾーンで、今年はじめて50個体以上のヘイケボタル・ゲンジボタルが舞うのを見ることができました。あわせて50ぐらいとちょっとツメが甘くて済みませんが、個人的にはあれだけの数のホタルが一か所で舞うのは初めて見ました。感動ものでした。
 棚田は今年4年目ですが、これだけ生き物が戻ってくるとは驚きでした。かたや植物の保護は意図的にいろいろな手段を講じて苦労しているのに、かたやホタルを導入する意図はなかったにもかかわらず適切な場所に田んぼを作ればこれだけの効果があるのかとやや複雑な気持ちでした。

ゲンジボタル 昼間撮ったもの。


最後にユニトピアと篠山口駅の間にあるなぞのポラード仕立て。この木立はなんのためなんでしょう?



梅雨の和泉葛城山

2015-06-21 10:22:58 | あちこち自然探訪

6月20日 自然のみかた研究会で、久々に和泉葛城山に行ってきました。以前梅雨の雨の中、谷筋でたくさんのヒキガエル、大きなミミズに出会えたことがあり、それを期待したのですが、今回は天気に恵まれ?、ヒキガエルたちには出会えませんでした。そのかわり、この時期らしい自然の姿を観察しました。

スタートは塔原。途中蕎原との分かれ道を経由。そこからブナ林への入口まで。
カクミノスノキ果実 甘酸っぱくておいしい。


テイカカズラの花 傘がひらくようにつぼみが開いて花が咲きます。


アワフキムシのアワ たくさん地面についています。地面につくものと枝につくものは別種なんでしょうか?


林道からブナ林への分かれ道でホタルブクロを見ました。これを見ると夏が来たという感じがします。


ホタルブクロの中のめしべが開いたものと開いていないものが見られます。


ここからブナ林のゾーンです。


アカショウマと思いますが、まだつぼみです。近くにはイチヤクソウもありましたが、こちらもつぼみでした。


オバボタル?光らないホタルです。


オカタツナミソウ 里山でよく見ます。


道周辺のようす 気持ちいい林の中の道です。


ブナの実がありました。


頂上の神社参道石段です。


頂上の茶店は数年前に廃業しました。


ササユリ この時期の花の代表ですね。


スイカズラ


オカトラノオ 花はこれからです。


クリの花に来るクロハナムグリ いろんな虫が来ています。


ウツボグサ


ヤスデ?


この白いのはカビ?と思いましたが、リンゴコフキハムシのようです。羽化直後は白い粉で覆われていますが、しだいにはがれてくるとのことです。


山頂からは蕎原に下ります。途中見た立派なブナ。大きな木には枯れたものがありますが、枯れた木にも自然の中での存在意義があります。そのようすを観察したいですね。


ヤドリギの種と思われるもの。


ハシカケの滝 山頂からこのあたりまでが、一番楽しいところ。以前この間でたくさんのヒキガエルを見ました。


蕎原へ出るまでの林道沿いには川岸ではないですが、たくさんのイワタバコがついています。よほど湿気が多いのでしょう。


蕎原までおりました。アカタテハの幼虫が羽化をひかえて葉を巻く作業をしていました。


蕎原の田んぼにアオサギが群れていました。


蕎原から水間までのバスは新しい運行システムにかわっていました。以前は松葉温泉などを経由する川沿いの道でしたが、今回は少年自然の家や秬谷、農園たわわなどを経由する大回りのコースで水間まで行きました。


全体に春の花が終わって実をつけ、夏の花は咲いているものもありますが、多くはこれからという感じでした。