枚方いきもの調査会の総会に参加するために、枚方市の山田池公園に行ってきました。山田池は池干しをしており、水鳥はカワウ、カルガモ、マガモ、ヒドリガモ、コサギなどでした。
周囲の樹林ではコナラの木がラッピングされていました。ナラ枯れ対策の薬剤を散布した木ということです。大きな木では根元から伐採されたものを見られました。公園の雑木林も短伐期で回転させることも考えてみたらいいかもしれません。なお、アラカシなどにはラッピングはみかけませんでした。
枚方いきもの調査会も12年目ということで、昨年は大きな調査などもあったので今年の5月に10周年記念の会を行うようですが、この日の総会には枚方市長、市役所環境関係、国交省淀川河川事務所、公園事務所など多数の来賓が来ていました。
昔自然保護団体の事務局にいたころ、行政とつねにコンタクトがあり、自然の情報を伝えることができれば防げた自然破壊も多々あったことから、枚方いきもの調査会発足に際し、行政機関などに毎年報告書を送り、つねに連絡をとれるように備えておくことをすすめ、調査会のみなさんはそれを実施されたわけですが、なかなかうまくいかないこともあるでしょうが、この日の来賓の多さは普段の努力を物語るものだと思いました。
京阪奈丘陵が北へ向かってゆるやかに下ってきたところに学研都市線が走っています。その最北端の松井山手駅からおよそ3kmのところに戸津池があります。公園池などを除けばたぶんここが京阪丘陵最北端のため池。ここから大住駅にかけてのため池を訪ねました。
戸津池は残念ながらゴルフの打ち放ちの池になっていました。しかし、それにもめげずカイツブリ、ホシハジロ、キンクロハジロ、カルガモ、ゴイサギ、ミサゴを見ました。
戸津池
ここからは大谷川沿いに次の内里池に行きます。大谷川は石清水八幡前では街の景観の一部の自然環境という感じですが、このあたりでは丘陵の際に土手を築き上げて作った人工の水路す。土手は低地部に屹立し、まるで岸壁のよう。下の田んぼは海のようです。戸津池は大谷川から配水される池と思われます。
内里池は養魚池で現状は干しあげた湿地状態。アオサギがたくさんいました。フェンス上ではダイサギ、カラス、スズメがとまっていました。
内里池からは旧集落を通過します。このあたりには月読神社、大住車塚古墳、澤井家住宅など文化財や古い集落景観もありますが、田園は耕地改良済で植物などはあまり期待できなさそう。
大住車塚古墳
しかし、この間の4つの池ではコガモが比較的多く見られました。特に最後に見た池ではコガモが200羽近く休んでいたほかハシビロガモが渦巻き回転しながら餌をとる姿も見られました。この4つの池は集水域に里山や田んぼがあります。
コガモ約200
今回の野外観察で水路からの流入水を使う川と集水域に里山や田園がある川は性格が違うのではないかという仮説が浮かびました。