7月25日、月例のユニトピアささやま里山再生活動。
篠山盆地ではあちこちに苗が植えられた黒豆畑が見られるようになりました。
本日の主な作業は田んぼや、畑まわりなどの草抜き。下の田んぼにはコナギがびっしり生えていました。
さて、生き物を見ていきましょう。まずは植物です。いつものように花が見られたものを記録しています。
田んぼの法面では、アキノタムラソウ、キツネノボタン、ヒメジョオン、コケオトギリ、ヒメクグ、カタバミ、ノアザミ、キツネノマゴが見られました。
アキノタムラソウ
川沿いでは、コケオトギリ、ダイコンソウ、ヒメジョオン、ドクダミが見られました。アケボノソウは成長途中です。
ダイコンソウ はじめたくさんあったのが、活動がはじまるとともに少なくなり、心配していましたが、そこそこの数が持続しているようです。
池と湿地では、ネジバナ、アキノタムラソウ、クサイ、イ、チゴザサ。
ネジバナ 湿地の中ですが、比較的水分の少ないところです。
畑草地では、アキノタムラソウ、ノアザミ、チガヤ、オッタチカタバミ?、ノギラン、ミツバ、ツユクサ、キツネノマゴ、コケオトギリ、そして、アキノタムラソウによく似た名前ですがタムラソウもありました。姿はアザミに似ています。
ノギラン
キツネノマゴ
ツユクサ
ミツバ
下の田んぼ周囲および小屋周りでは、ハハコグサ、ヒメジョオン、シロツメクサ、クサイ、キツネノボタン、オオバコが見られました。
次は昆虫ですが、オオシオカラトンボ、オオムラサキ、ウラギンシジミ、オニヤンマ、キリギリス、アオスジアゲハ、ハンミョウ、キタキチョウ、シオカラトンボ、オオセンチコガネ、ベニシジミ、ショウリョウバッタ、アオメアブの仲間?、ヒグラシ(周辺樹林)、アブラゼミ(周辺樹林)が確認できました。
アオメアブ?
キタキチョウ
オニヤンマ 川沿いでパトロールしています。
オオシオカラトンボ ペアで田んぼのどろにさかんに産卵していました。
ウラギンシジミ
それから、高い梢にいるチョウを捕まえようと、長尺のさおに網をつけて振ってみました。チョウはつかまりませんでしたが、ツツハムシ類の幼虫がみつかりました。
ツツハムシ類の幼虫 大きな殻の中に潜み、足をだして歩くのがおもしろい。
さて、先月植物保護のために柵を設けたところを見に行きました。4か所のうちキツネノカミソリ群落が開花期なので期待していましたら、2本咲いていました。
柵の全景とその中で咲くキツネノカミソリ
柵を設けた経緯をまとめます。
一昨年キツネノカミソリの群落をみつけ、キツネノカミソリは有毒なのでシカには食べられないということだったので、なにもせずにいました。ところが、昨年花が見られず、6月の水害のために株が流されたのかと思っていました。ところが、今年の春、群落のあった場所に行ってみるとキツネノカミソリの葉があるのですが、シカの食み跡があり、群落の中を鹿が歩いた跡もあります。そこで、防鹿柵をもうけることにし、6月に設置したのです。
今回柵の外にも2本ほど咲いているものもあり、防鹿柵の成果かどうかは判定が難しいところがありますが、なにはともあれ、キツネノカミソリが残っていてくれてなによりでした。
ところで、里山再生地区にもナラ枯れがやってきました。枯れたのはアベマキですが、樹林の中の道沿いに立っているもので、枯れると道が崩れる恐れがあるのが心配です。一緒に活動している方でナラ枯れ対応の経験のあるかたは早めに対応すれば生き延びることもあるとのことです。近くに大きなアベマキがあるので広がらないような対策が必要です。
以前切ったアベマキで作ったテーブルも傷んできたので、バーナーで焼いて補強しています。このアベマキを倒すのは大変な作業でしたので、今後アベマキをどうするかはひとつの大きな課題です。