4月はスプリングエフェメラルが見られるのを楽しみに行ってきました。
まずは虫ですが、倉庫の中の補虫網についていたクサギカメムシ。里山の代表的カメムシですね。いつのまにかどこかへ行ってしまいました。
ツマキチョウ 棚田地区にたくさん飛んでいました。春に現れますが、オスの翅の端に黄色い部分があります。しかし、飛んでいるときにはよほどの視力の人でない限り白いチョウとしか見えません。この時期にユニトピアささやまの棚田で飛んでいる白いチョウはすべてツマキチョウといっていいでしょう。
ツバメシジミ ヤマトシジミぐらいの大きさのシジミチョウもたくさん飛んでいました。これもどれをみてもツバメシジミ。翅の後ろに燕尾部分があります。このほか、ベニシジミ、スプリングエフェメラルのコツバメも確認しました。
シオヤトンボ 毎年春一番にここの棚田に現れるトンボはこれです。このあとここではオオシオカラトンボ、ハラビロトンボの順で出てきます。そして秋はアカネ類です。
ハンミョウ 耕作がはじまって裸地ができるようになってから現れるようになった昆虫です。
池のヒキガエルのおたまじゃくしも成長は遅いですがたくさん泳いでいます。
これはもうひとつの池のものを拡大したものです。
次に植物ですが、期待していたスプリングエフェメラル イチリンソウは残念ながら開花しませんでした。先月は見なかったフキが大きく広がっています。開花のエネルギーをためるには1年だけでは足りないのかもしれませんね。
フキといえば近くに渓流の中のフキノトウは花が終わり、綿帽子になっていました。
先月つぼみだったショウジョウバカマはすでに花が終わっていました。
棚田ではカキドオシ、トキワハゼ、ムラサキサギゴケ、タネツケバナ、ペンペングサ、クサイチゴ、ヘビイチゴ、ミツバツチグリ、スミレなど春の花が盛んに咲いていました。
カキドオシ
キランソウ
ミツバツチグリ
林縁および棚田の斜面にはヤマツツジのつぼみが膨らんできています。コバノミツバツツジは開花していました。
スミレは3種確認しました。
タチツボスミレ
アリアケスミレ
スミレ
次は棚田地区以外です。
棚田地区の隣の湿地はサワオグルマが満開。そのしたの水の中はヒキガエルのオタマジャクシがたくさん泳いでいます。
ササユリ保護区で成長中の姿を見ることができました。また新たな群落も発見しましたので、さっそく保護策を作りたいと思います。
チゴユリはたくさんありましたが、花は見られませんでした。
ニリンソウはちょうどいいころあいでした。これもスプリングエフェメラルです。
矢代池下の庭園で見たアマガエルの白化した個体。カエルもアカガエルの時期からアマガエル、トノサマガエルの時期へと移っていきますね。
4月16日 きょうは鍛錬のための山登り。といいながら、道すがら草花や生き物を見てしまうのでした。
さっそくタチツボスミレが出迎えてくれました。タチツボスミレは枚岡公園でも登山道中でも見ました。
ムラサキケマンもたくさんありました。ムラサキケマンも林縁から新しく土を盛ったのり面などいろんな場所に見られます。
上から新しい花が咲きますが、そのときは花は閉じています。水平方向を向く段階で花が口を開きます。
そして受粉すると垂れ下がり、やがてさやができます。
生駒ではじめてホタルカズラを見ました。はじめは花は紫で開いてくると青くなります。とても色のきれいな花です。
道沿いではタチツボスミレが群落を作っています。
ニホントカゲも出てきました。この時期が一番大きなものが見られる時期ですね。これは♂です。ほかに動物ではソウシチョウ、イカル、カラ類、ヒヨドリなどがいました。
新緑いろんな木で森ができていることがわかります。
クサイチゴ
タンポポに来たハチ。浜寺公園でもタンポポに来るハチはこのタイプのものばかりでした。名前は今のところ不明です。なお、この道中のタンポポに来る虫は浜寺公園に比べて少ないように思いました。ムラサキケマンもしかりで、ムラサキケマンに来る虫を見極めたいと思いましたが、まったく確認できませんでした。
ウラシマソウ この日の生駒山ではこのグループのものはウラシマソウばかりでした。
チゴユリもひそやかに咲いていました。
新緑
ヤマブキ ピントが合っていないのが残念。
ナガバノモミジイチゴ 下向きに咲くので目立ちませんが好きな花です。同じくバラ科ですが、サクラに似ていませんか?
タチツボスミレ
さて、生駒山上までは比較的楽に登れましたが、むしろ奈良側のくだりのほうがきつかった。
路面が少し前までは石ころ道でこれも歩きにくかったんですが、最近はコンクリートで塗り固められ、なおさら歩きにくい。足が痛くなりました。もうこの道をくだるのはやめようと思います。
ふもとまで下ってくると、お金をかけた舗装になっていました。
4月10日 ふたたび、木津川市加茂地域を訪れました。
先週訪ねたのち、この地域に京都自然二百選に選定されている湧水があることを知り、行ってみました。
山は新緑の季節に入り、美しい彩です。
ムラサキケマン
二ツ井のおおよその場所はわかっていました。この集落の中だろうと思うところまで近づきましたが、近くに行くとさっぱりわからない。
たまたま行き会った地元の方に教えていただき、やっと場所がわかりました。とても懇切な説明で助かりました。
二ツ井
弘法大師にもゆかりがある場所とのことです。
二ツ井から水は和束川に流れています。
思ったより水量が多く、神秘的な雰囲気がありました。
二ツ井の周囲の神社、樹林などを含めて京都の自然二百選「井平尾」として歴史的環境ジャンルで登録されています。
帰り道、加茂町河原区の集落。ここの集落は木津川の北岸、小高い丘の上にあります。今は堤防がありますが、昔は木津川の流れが丘の下まで来ていたこともあったでしょう。この地域は建物は新しく建て替わっていますが、おそらくいろいろな歴史が積み重なった姿を探ることができると思います。
4月2日 京都府南部加茂の恭仁京跡を訪ねてきました。
これは加茂駅 快速の終点駅です。ここから先はディーゼルカーです。
加茂の町はかつては木津川をさかのぼる舟運の終点だったとか。今も立派な建物が残ります。街歩きがなかなか楽しく、1時間半もすごしました。いい和菓子屋さんもみつけ、桜餅を買いました。
木津川支川の桜が満開。ヤドリギがたくさんついています。このあたりではヤドリギの付いた木をたくさん見ました。
加茂の町のやや東の集落の中にある岡田鴨神社。賀茂氏と関係があるようです。お社がふたつあるのは、左は天満宮とのことでした。
道を戻って恭仁大橋をわたります。恭仁大橋から下流方向。
このあたりの田んぼののり面の木ははさがけ用なのか?何回も低い位置で切っています。
恭仁京跡。
恭仁京のあとに国分寺があったそうで、これは塔の礎石です。
先ほど買った桜餅をいただきました。もちはピンクに染めたりせず、白いもので、とても柔らかかったです。
瓶原大井手用水 鎌倉時代に海住山寺のお坊さんが作ったという用水。木津川に近い場所であるにもかかわらず、支川の和束川から引いた水路がこの地域を潤しているのは、木津川を統御することがよっぽどむつかしかったのでしょう。
用水の中にはカワニナが。
小魚もいます。メダカ?と思いましたが、違うようにも見えます。
瓶原大井手用水の案内板。いろいろな技術が使われています。現在も現役です。
海住山寺にあがりました。
立派な塔があります。
ニホンザルが出てきてお供えの花を食べていました。
海住山寺の帰り見た瓶原。まんなか遠くの木立が恭仁京跡。
瓶原に降りてから見たホトケノザの大群落。耕作していない田んぼにありました。
途中で見たわら干し。木の幹にまきつけてあります。
瓶原から山城郷土資料館まで歩きましたが、この途中の163号線は歩く道がなく怖い思いをしました。この間には歩く道はないといっていいでしょう。
これは山城郷土資料館。ガイドの方に懇切な解説をしていただきました。
高麗寺跡を見て、泉大橋から木津に出ました。途中夕暮れの河原でサギの群れがなにやら集まって相談しているのか?