海と緑とこどもたち HONDA ECOACT

地域にこどもたちと自然とのふれあいの場をつくろう!

浜寺公園自然の会 今年の予定

2008-03-29 10:58:07 | 浜寺公園の自然

 3月は本当に「去る」であわただしいままに終わろうとしています。

 いろいろな活動の予定を決めていかないといけないのですが、浜寺公園自然の会も予定が決まりました。今年はこんなことをします。

①自然観察会=6月21日に大阪湾一斉調査に参加し、高師浜を担当します。今年は大阪湾をとりあげ、「本当の自然海岸」を見ようということで4月に岬町にいきます。また、バッタまつりなども予定通り行います。

②調査=トンボの調査に力を入れます。ひとつはバラ庭園のトンボ調査、もうひとつは実験ビオトープで浜寺公園をさまよっているアキアカネなどを誘致できるかどうかの実験。また、一般昆虫調査や野鳥調査などを充実し、来年「浜寺公園の自然ガイドブック」発行をめざします。また、バッタの生息状況と植生管理との関係を考える調査もします。

③バッタの原っぱの草地管理=懸案の裸地へのリセット手法を研究するために新たな手法を実験します。

 などなどです。みなさんもよろしければご参加ください。


八雲ケ原の再生

2008-03-29 10:46:08 | 自然

 327日に京都大学で「自然再生 それって人にできること?」という「八雲ケ原湿原の再生」をテーマにした梅原徹さんの講演が行われました。これはその概要です。

 比良山スキー場は1962年開設時に八雲ヶ原湿原の北半分を埋め立てたが、2004年経済的理由で廃止するにあたり原状回復が必要になった。

 八雲ケ原は谷湿原、現在の八雲ヶ原はかつての南部湿原、アゼスゲ、ミミカキグサ、モウセンゴケ、ヤチスギラン、コバノトンボソウ少し乾いた土地にはレンゲツツジ、イヌツゲが見られる。一部にはジュンサイーヒツジグサ群落がある。かつては八雲池より北側に北部湿原があった。東側は花崗岩層で雪解け時の土砂の流入が多い。

 自然再生の手順は①1947年米軍空中写真を使用して湿原範囲を決める。②山崎氏「八雲ヶ原水苔湿原について」(1933)、中井氏の資料(1977)を参照し、復元目標を決める。③湿原範囲の試掘で埋立土量と深さを推定する。

 目標種としては、開放水面はアブラガヤやスゲを主に。湿原内はミズゴケが多く、乾いた周囲はヤマドリゼンマイ、より乾いたところはイヌツゲ、レンゲツツジ低木林。イメージとしては今の八雲池の周囲とした。

 試掘したところ一番下に黒い泥炭層。これがかつての湿原の地層。その上の第2層は埋め立て層。一番上の層は雪解けで流入した土砂の層の3層。泥炭内の埋土種子を発芽させたところアブラガヤ、イグサなどの湿原の先駆的植物が多かった。

 2006年秋に当時の地表面を表に出す工事をした。掘ると水がすぐに出て、南半分はすぐ池に。1年後2007年水面にはまだ何もないが、陸地部分には2種類の群落が出現。①イ、アブラガヤ、ミヤマシラスゲ、アゼスゲなどの群落。風散布の種類ではないのでこれらは埋土種子からのものと思われる。先駆的かつ低層湿原型の植物が多い。ほかコウガイゼキショウ。

②コヌカグサ、アキメヒシバ、アリノトウグサ、イトテンツキ、オオバコ、コナスビ、タチツボスミレなどの湿原とあまり関係のない種類の群落 これは北の端の削りすぎた部分。

 スキー場は植被しないが廃止後どんどん回復している。湿原周囲には土砂をふせぐ柵をつくりゲレンデのススキを刈ってきて並べた。今後はこのまま放置する予定。自然に任せる。


浜寺公園のエノキの分布

2008-03-16 11:54:03 | 浜寺公園の自然

 先週は週はじめに体調をくずして思ったような活動ができませんでしたが、やや持ち直してきた木曜に浜寺公園の樹木調査2回目をしました。この調査の目的は浜寺公園の生き物を調べるために野生樹木つまり勝手にはえてきたと思われる樹木を調べるものです。

 結果、エノキは大きなかたまりが3箇所、小さなかたまりが3箇所あることがわかりました。エノキに頼って生きている昆虫たちはこの分布をどのように利用しているのでしょうか?

 また、当日一部でシロバナタンポポを見ました。この昆虫のほとんどいない時期にどうやって花粉交換をしているのでしょうか。はたまた花粉交換はしていないのでしょうか?

 写真上は浜寺公園で最大と思われるエノキ、ただし、ここは埋立地ですのでこれでも昭和30年代後半以後に芽生えたものです。下はシロバナタンポポです。Photo Photo_2


甲子園浜の記憶

2008-03-10 11:15:16 | 大阪湾

 3月8日土曜日、西宮市で大阪湾見守りネットの「ほっといたらあかんやん大阪湾フォーラム」が開催されました。当日は香枦園浜御前浜プロジェクトの報告、ヨット試乗、香枦園浜御前浜での貝拾い、貝をめぐるリレートークなどなど盛りだくさんの内容であっという間に過ぎてしまいましたが、運営に関わった自分としては西宮市といえば甲子園浜の海浜保護運動のことが気になっていました。

 甲子園浜の保護運動は都市における身近な自然保護運動の初期のものであり、裁判まで至った大きな運動でした。大阪湾でも東京湾でも市街地の中に海浜を残す・つくることが行われるようになってきていますが、この経験がひとつの出発点だと思います。ダイレクトな発表はありませんでしたが、フォーラムの締めくくりに運動の中でつくられた「こどものために」という歌が作者により紹介され、甲子園浜の記憶がすこしつながった思いがし、感激しました。


クラゲすくい

2008-03-05 00:06:20 | 浜寺公園の自然

 3月1日土曜に、浜寺水路でクラゲすくいをしました。この行事は3回目(3年目)になりますが、もうすぐ春というこの季節が一番クラゲが多い旬の季節なのです。浜寺水路は護岸で囲まれていて、海浜生物の観察には難しいですが、漂うクラゲをすくいとることに関しては都合がいい。小学低学年のこどももふわふわと漂うクラゲはすくいとることができて、大漁の喜びを味わえます。

 この日とれたのは、カミクラゲ51、アカクラゲ9、ミズクラゲ1、オワンクラゲ1でした。オワンクラゲははじめヒトモシクラゲと思っていたのですが、大阪湾見守りネットのMLで海遊館の方に見ていただいて、もう一度見直したらどうも触手が多数ありオワンクラゲのようです。以前はミズクラゲが多かったのですが、今年カミクラゲが多いのは寒いせいでしょうか?

 写真は一番目がカミクラゲの大群とそこに混じるオワンクラゲ、2番目はアカクラゲの群れ、3番目はなにかの稚魚、こんなのもいました。200803011 Photo 20080301