土木学会の水工学委員会 環境水理部会・河川部会主催の表題のワークショップが開催されました。河川の樹林化についていろいろな角度から研究がされていることはわかりましたが、いかんせん土木屋さんの生物のとらえ方は?がいっぱい。
生態学者として唯一参加された徳島大の鎌田先生が「樹林化とは何かがわからない。樹林と草は別にすべき。在来種と外来種はわけるべき。」などの指摘をされていましたが、まったくそのとおりで、ヨシやヤナギ、カワラノギクなどとハリエンジュ、アレチウリなどがいっしょくたに議論されているのには違和感をもちました。研究はかなり精細なことまで進んでおり、特に国交省の研究所の発表は注目ものでした。
まとめるとやっぱり土木屋さんにまかせてはいられない・・という感じ。30日には東京で生態屋さんと土木屋さんが樹林化も含めて議論する場があるみたいです。そこではもっとこなれたものになってるかな?
ささやまの棚田再生は1年目の今年、2枚の田んぼができ、次の段階に進もうとしています。棚田の南側は雑木の尾根ですが、
途中に水平の道があり、道沿いに大きなアベマキやスギがあります。アベマキは株立ちではなく、もとはポラード仕立て(上の方で刈る)だったようです。道沿いにこうした木が並ぶということは境界、肥料用落ち葉の供給、はさ木などなんらかの用途があったのではないかと考えています。そして道からはずれると細い雑木または若い植林地です。
また、写真の左のほうに尾根の先端部がありますが、そこにはコナラの大木やスギの大木があり、こうした位置には境界の目印として林を残すことがよくあるので、そうした林だったと思われます。
道の下の部分は田んぼが陰にならないように数年に1回刈る陰伐地と思われます。先日、この部分を伐採しました。この部分は採草地として利用していきたいと考えています。また、周辺の雑木林についても採草地として利用できればと考えています。
伐採後
全国的に里山活動は盛んですが、本来の里山の姿の大きな部分を占めているはずの採草地を再生しているところは意外と少ないように思います。ここでは本来の風景が再現できればと思います。