昨日までの記事で、ブルドーザー戦車がどう言う物だったのか理解できたと思います。
戦後の大変な時期、東京からはるばるやって来た「ブルドーザー戦車」通称「チハドーザー」ですが、今回からそのジオラマの製作記事を書こうと思います。
以前に「じげ風呂」という山陰地方のブログサイトで同じ記事を書いてましたが、そのサイトが去年の3月に消滅したので、また、新たに製作当時を思い出しながら書いて行きます。
先ず、このブルドーザー戦車の製作に当って「ファインモールド」の社長様に97式中戦車のキットを2個無償提供して頂いた事に感謝致します。
というのも、12年前、このブルドーザー戦車のジオラマの製作に当って、戦車のプラモを手に入れなくてはならないと、米子ガイナックスの赤井孝美氏が静岡のホビーショーに出向き、戦車のプラモと言えば「タミヤ」だろうという事で、タミヤのブースに行った所、戦車の担当の方が留守だったので、話ができなかった所、なぜか赤井氏の後に「日本の戦車」の本を編集された小泉聡氏が立ていました。
本当に偶然だったそうで、「タミヤの担当の方がいないようで、」と赤井氏が小泉氏に話した所、「それならファインモールドを紹介します。」という事で、ファインモールドの社長さんと会う事が出来、ブルドーザー戦車のジオラマの製作の話をした所、97式中戦車の初期型と後期型の2種類を無償提供して頂きました。
その時、山陰で戦車のジオラマを作れる人を知らないか?とファインモールドの社長さんに聞いたら、「轍の会」という模型製作のグループがいるとの事で、赤井氏が米子に帰ってからネットで検索したそうですが、「轍の会」より、私のブログサイトに目がいった様です。
なぜなら、以前に「アニカルフェスティバル」というイベント用に、赤井氏がデザインしていた「アニカルっこちゃん」というフィギュアを作っていたからです。
後に、「アニカルっこちゃん」から「リトットちゃん」に名前が変わりました。
これがそのフィギュアです。
米子ガイナックスの赤井氏のデザインです。
このフィギュアは米子ガイナックスから製作依頼を受けた物ではなかったのですが、製作記事をネットに上げていたので米子ガイナックスのスタッフに見つけられたようです。
しかも、私が米子在住だという事も有って、一度話を聞いてほしいと連絡が有りました。
そこで、初めて米子ガイナックスのスタッフ、赤井氏と出会い、ここから長い付き合いになりました。
ジオラマの製作は決して簡単では有りませんでした。
キットの97式戦車は特に問題は無く組み上げて行けました。
さすが「ファインモールド」とうなるくらいの出来です。
タミヤもこの戦車を出してますが、かなり省略された部分もあり、ファインモールドとはかなり細かさが違います。
ただ、タミヤの場合、非常に組み立てやすい、初心者でも簡単に組み立てられるキットですが、ファインモールドのキットは、やたら細かいので、上級者向けのキットという感じです。
足回りだけでも圧倒的にファインモールドの方が細かい部品分割になっていて手間がかかりますが、リアリティーはスゴいです。
ここの部分は「ラジエーター」と思いますが、低座型のブルドーザー戦車はエンジングリルを開けっ放しにしている写真が有るので、それに習って開けた状態で作ります。
この写真のエンジン部分を見ると分かります。
エンジンの放熱を良くする為か?エンジングリルが開いてます。
他の写真でも開いているので、常に開いていたのだと思います。
なので、模型も開けている状態にしました。
排気管のカバーがエッチングパーツで組み立てる構造になっているので取り付けます。
ただ、この排気管カバー、現場ででこぼこに変形していた様ですので、後でぼこぼこにします。
ブルドーザーと言えばこの排土板、ブルドーザーブレードです。
この形状は、この写真から1/35原寸に拡大し、それを採寸して製作しました。
さすがライカのカメラ!良い写真です。
排土板の材料は1ミリのプラ板を貼り合わせて作っています。
この排土板はコネクトピンを抜けば角度を変えられたそうですので、それらしい感じに作ります。
丹羽さんが残してくれた写真を加工ソフトに読み込ませ、明るさや解像度を変えて色々見えにくい所を見てなんとか形状を理解しようと思うのですが、上から見た写真が全く無いのに気がつきます。
なので排土板の裏側は、かなり違う形状かも知れません。
こんな状況が延々続きます。
続く!