予約して順番がまわってきた「可燃物」(米澤穂信著)を読了です。
群馬県警本部刑事部捜査第一課に所属の葛警部が主人公。
捜査を指揮する間、捜査本部に詰める彼の食事は菓子パンとカフェオレ。
毎回、このシーンが出るのでオカンも食べたくなる。
「崖の下」
バックカントリースノーボードから戻らない男女四人。
うち一人は首から大量に出血した遺体で発見。
事故か殺人か?
「ねむけ」
強盗事件の被疑者が交通事故で入院。
事故の際の目撃情報から真相に至る。
「命の恩」
榛名山麓で見つかった人の腕。
後に他の部位も見つかり身元が判明。
なぜ遺体をバラバラにしたのか、なぜ人の目につきやすい行楽地に遺棄したのか。
「可燃物」
住宅地で可燃ゴミに放火する事件が続いた。
張り込みを開始した日から風が強くなった。
それでかどうか、放火はおこらない。
犯人は大火を恐れているのでは?
目的はなにか?
「本物か」
ファミリーレストランで立てこもり事件が発生。
店内から避難した人たちへ発生の経過を聞き取りから事件の真相へ近づく。
以上五作の短編集でした。
以下は著者紹介文より
米澤穂信(よねざわ・ほのぶ)1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で第5回角川学園小説大賞奨励賞 (ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞しデビュー。
11年『折れた竜骨』で第64回 日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門) を、
14年『満願』で第27回山本周五郎賞を受賞。
同作は「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」の国内部門1位となり、史上初のミステリーランキング3冠を達成。
翌年『王とサーカス』でもミステリーランキング3冠に輝 く。
21年『黒牢城』で第12回山田風太郎賞を受賞、さらに同作で22年第166回直木賞、第22回本格ミステリ大賞を受賞。
また同作は史上初となるミステリーランキング4冠を達成。
著書に『さよなら妖精』 『春期限定いちごタルト事件』『ボトルネック』『インシテミル』『儚い羊たちの祝宴』『本と鍵の季節』『Iの悲劇』など多数。
読書エッセイに『米澤屋書店』がある。