eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

電気の出来事を技術者向けに適宜up中。
質問等はコメント欄にて。

スッカラカンの缶内閣と同じ!!

2011年02月14日 | eつれづれ
低圧200Vの漏電において機器等の絶縁抵抗値が3000Ωまで低下した時に漏れる電流値は63mAとなり当然、漏電ブレーカ(一応30mA感度タイプ)があれば直ぐトリップする。
(Io=合成電流の片方、静電容量は考える必要はないが配線等のμF値が大きい場合(余り無いと思うが!!)、漏電(漏洩電流)と重複しIo=合成電流がトリップ電流の近傍となった場合、トリップする可能性が出てくる事がエクセル計算で判る。メガーは悪くないのに判らず漏電ブレーカ交換、再度トリップする事になる...先ずは直ぐには交換せずmAの感度を鈍くして様子を見る。

土方電気ヤとしての様子を見る...との表現は特に何もしないスッカラカンの缶内閣と同じ事。

別の角度から漏電を検証

2011年02月12日 | eつれづれ
先の高圧ケーブル90mの静電容量で絶縁抵抗値17GΩでのIo=合成電流値計算では93.6mAで当然ながらIgr(対地抵抗分電流)は0に近く静電容量を透過するIc(対地静電容量成分電流)の93.6mAだけである。低圧回路における漏電した時のIo=合成電流式なのでR3(ED).R2(EB)の接地抵抗値は無視。余りにも高圧ケーブルの絶縁抵抗が良いので、ここでは関係無い数値となる。(位相角θ=90で、全て進み電流だけとなる)

下は例として対地電圧6600/√3=3810Vにおいて高圧ケーブルの絶縁抵抗が10kΩまで低下した時のIgr(対地抵抗分電流)はIc(対地静電容量成分電流)より当然の事ながら、かなり大きくなり374.45mAの漏れ発生...よってパチーン、ドカーンと地絡しPAS開放動作となる。

低圧の漏電発生した時のエクセル計算を単純に高電圧に差し替えただけのもので絶縁低下でIc(対地静電容量成分電流)は変化しない...Icは絶縁低下にサッパリ関与しない!!。

直流耐圧試験実施

2011年02月11日 | eつれづれ
追い込み工事中の新規受電キュービクル機器or高圧ケーブル(38sq*90m)一括の直流耐圧試験を実施。受電は15日に予定だが...これは譲渡物件。

第1柱高圧気中負荷開閉器は既に昇柱なっており(耐圧試験は昨年12月済)後は受電日にあわせ電力下請け工事会社がPCT取付、PAS電源側を活線接続するだけ。((VT.LA内蔵PAS)

キュービクル機器と高圧ケーブル一括で直流耐圧試験...第1柱の高圧ケーブル端末まで電圧印加となる。

キュービクル内にて交直流兼用の検電器にて印加試験電圧確認。

漏洩電流のグラフで高圧ケーブルが長い事も有り静電容量の吸収電流が多く流れる。
途中2ヶ所のヒゲ電流は直流検電器によるもので大地へ漏れた(発光、音表示)証拠でもある。

交流耐圧試験換算(10,350V)では合成95mAの漏れとIgr(対地抵抗分電流)の漏れは0.6μAで絶縁抵抗値は17GΩ(直流絶縁診断の指示値より)となる計算。

AC耐圧試験10,350Vの漏洩電流は61.2mAとなるが高圧ケーブルメーカーによってmA/mが異なるためか本エクセル計算では30mA程度少ない数値となっている。
この場合、高圧ケーブル3本一括では183.6mAの漏れ(交流透過)となり耐圧変圧器150mA(ここでは1.8kVAの変圧器は必要)では電流オーバーするので2or1本の分割にするかリアクトルをつなぎ進み電流を相殺し耐圧試験する方法をとる。

その後2月15日、受電日に撮影したもので電源側も接続済。