マイナスの言葉に、ご注意を…

レッスンをしていて、「イヤだな」と思うことは…、
「いつまで経っても上手くなれない」とか「なんでこんなに上手くなれないんでしょう」などのマイナスの言葉を口になさること。

あと、練習をしている最中に大きな溜め息をつくとか、練習していて楽しそうじゃない、表情が暗い…なんてのもイヤです…(-_-;

何故、イヤか…？

上手くなれないから、
同じミスを繰り返しやすくなるから…です。

「上手くいかない」、「上手になれない」なんて思いながらボールを打っていると、「上手くいかない」思考回路が出来上がってしまいます。
そうすると、「上手くいかない自分」でいる方が、落ち着いていられるなんてことにもなりかねません。
ミスショットを打った時の方が「ほら、やっぱりね…」って…(苦笑)。
ナイスショットが打てているのに、「こんなに上手く行くはずがない」と、実力のついて来ている自分を、自分で疑ってしまうことにもなりかねない…(~_~;)

そんなものだと思います。

マイナスのことを考えるって、口には出していなくても、自分で思っているマイナスの言葉を、自分で聞いている…と言います。

だから、練習をしている時に、苦虫を噛み潰したような顔して打ってるとか、
表情が暗いとか、
ボォ～として諦めているかの表情や、
雰囲気が陰気だとかは、
あんまり良くない。

あるいは、必死の形相をして、「自分はこんなにも頑張っているのに、何故なんだ！」と、泣いているような、怒ってるような表情も良くないでしょうね。
自分を追い詰め過ぎているから…知らず知らずのうちに、肩や腕に“力み”が入ってしまっていますよ…きっと…。

あまり上手でなかった頃の自分や、調子の悪かった頃、ミスショットのことは、忘れた方が良いのです。

ゴルフをはじめたばかりのことも、「あの頃は1ラウンドで130も叩いていたなぁ～」なんて、ちょっと想い出してみるくらいはいいとしても、それは、子供の頃を懐かしく想い出すのと同程度にしておき、「あんなことも有ったな…」って、笑って済ませるくらいにしておいた方が良いでしょうね。

その頃のことを、ご丁寧に、反芻しながら、ずっと思い返していては、「自分は130を叩くゴルファーである」ことが、しっかりとインプットされてしまい、そこから“脱皮”しにくくなります。

私も、初心者の頃は…、
ティーショットで思いっきり、空振りをしたことも、
空振りをした勢いで、身体が一回転してしまい、すってんころりと転んだことも、
打っても打っても右にしか行かなかったことも、
バンカーから何回打っても出なかったことも有ります。

パッティングで、イップス気味になったことも、
まるで、ノーカンだった頃も、
色々有ります。

でも、それらを、ご丁寧に「あんな時分の、あんな自分（ダジャレです…笑）」を覚えていたら、今頃、もうゴルフをするのが怖くなって、全く楽しめないゴルファーになっていたと思います。

都合良く忘れているから、あんな時分は、あんなに“痛い目”や“恥ずかしい目”にも遭ったことが有るのに、「ゴルフって、やっぱり面白い」って思っていられる。

下手くそな頃は、誰にでも有るのです。
最初から上手くいかないのは、当たり前。
そう思って、そこのところは、もう少し楽天的に乗り越えないと、前に進めない。

だから、上手く行かない自分が、記憶にしっかりとインプットされてしまうような、マイナスの言葉を口になさるのがイヤなんです…。

いくら技術的なことを言っても、そういうマイナスのことを考えておられるようでは、“手がつけられない”と感じてしまいます。

ちなみに、いつもの自分でいる方が安心できる例として…。
「ベストスコアが更新できるかも…」と言う時の心理状態を思い浮かべてみて下さい。
心臓がバクバクしますよね？
「自分にも、こんなスコアを出せるのか」って、浮足立ってしまいそうになりますよね？
「このパットを入れたら、念願だったハーフで40台が切れる」って思ったら、パターを持つ手が震えそうになりますよね？
だから、あまりスコアのことを考えず、1球1打に集中するのが良いんですが…。
また、スコアを合計するのも、ラウンドが終了してからにする方が良いのですが…。

それから、マイナスのことを考えながら練習していても、上手くなれないことを実感するためには…。
ショットの練習をしている時、トップの位置に挙げた時点で、本当に声に出して「ダメ！」って言ってみて下さい。
いちいち、「ダメ！」って言ってみるんです。
これは、ホントにやってみて頂くと、よく分かると思いますが、
笑えるくらい打てないですよ。

マイナスのことを考えながら練習するってことは、この笑えるくらい打てなくなるのと同じことをしていると言うことです。

なので…、
皆さま、くれぐれも、「マイナスの言葉には、ご注意を…」ですよ(^_^)/