阿部ブログ

日々思うこと

石油無機起源説と日本海海底油田開発

2010年03月23日 | 日記
石油は「化石燃料」と呼ばれ太古の動植物の死骸が堆積したものが起源とされているが、それは本当だろうか?

石油の起源説には一般に流布している有機説と無機説がある。無機説とは、地球のマグマに近い超深度地帯で自然発生的に形成されると言うもの。

アメリカコーネル大学天文学部のトーマス・ゴールド教授は、「実は石油は生物の死骸からではなく、地球の深部に大量に蓄えられている地球深層ガスが変化して地表まで染み出している物質である。」と主張している。

この石油無機説は、WWⅡ後の旧ソビエト連邦において1946年から研究がスタートし、その成果として、激烈な独ソ戦の舞台となったロシアのドニエプル・ドネッツ油田において、枯渇したと思われていた旧油田の再開発が1990年代に成功しているという。

またベトナム沖のホワイトタイガー油田において、ロシアのベトソブペトロ社が超深度(海底から1万7000フィート)まで掘削し、日産6000バレルの原
油が生産されている。

もし、この石油無機説が仮に本当だとすると有機説に基づいて探鉱対象が現在のところ堆積盆地がメインとなっているが、この対象が平面的かつ深度方向に大幅に拡大される。特に探鉱の狙いどころが大規模な断裂やプレート境界付近となることから、我が国のようにプレート境界が集中した火山国は、探鉱対象地域として最も有望な地域となる。

特にサハリン西部から新潟沖~富山~長野~静岡に至るユーラシア・プレートと北アメリカ・プレートが接する境界付近は有望な探鉱対象となりうることとなる。

石油開発会社シュルンベルジェ社は戦前から新潟などで営々と探査を行って来ていると言われ緻密なデータを持っていると思われるが、我が国としては従来の有機説に囚われない本格的な国内資源の探査、特に石油・天然ガスの探査を行うべきではないだろうか?