浜松町にある東芝の本社が川崎駅西口に移転するようだ。
これは川崎駅周辺の住民から聞いた話で、新たに建設される15階建ビルの建設反対派で、問題はありきたりで日照権の話である。
しかし個人的に思うのは、今でも川崎駅&ラゾーナ川崎プラザ周辺は大変な混雑を呈しており、これに東芝本社機能が移転する事により、新たに1万人近くの人間が勤務する事になると、朝夕の混雑たるや凄まじい事になりそうだ~。
東芝本社が移転する場所は、ラゾーナ隣の駐車場で、この場所は野村不動産ホルディングス(HD)と東芝不動産が共同出資した会社が取得している。このビルは、2013年春には完成の予定との事で、総床面積は10万8000平方メートルと言う規模だが、今の浜松町のビルと比較して小さくなるのは大丈夫なのだろうか? 関係者によると、どうも川崎駅近辺は、羽田空港の空域管理上、高層ビルの建設は制限されているとの事で、横に広げるしかないようだ。
しかし、空域管理上での制約と言う事とは違う見解もある。
東芝と三井不動産は、当初超高層タワーを建設する計画だった。周辺に空地を作り周辺住民などの環境や利便性を損なわない配慮が東芝&三井にはあった。しかし、野村が資本参加してから計画が変更され、高さを低くして容積率一杯の低層ビルにする方針に転換したと言う。コスト削減を優先すると野村のやり方になるし、低層で容積率一杯のビルによる周辺の日陰時間が長くなると言う事で、反対も出ることになる。
しかし、もともとラゾーナが出来る前は東芝の堀川工場があったし、実は東芝自体の登記上の本店所在地は2000年まで「川崎市幸区堀川町」となっていたので「川崎回帰」と言う事。それと311やその後の余震などでも、築26年の本社ビルは結構揺れたようで、老巧化したビルより最新鋭で免震対応のビルに入居した方が、働く側としては安心だ。
余談だが、堀川工場では、以前「青色蛍光体」「緑色発光蛍光体」の原料となる硫化亜鉛の製造を行っていた。この硫化亜鉛は、硫酸の海に亜鉛を投入し、この硫酸亜鉛水溶液中に、硫化水素ガスをバブリングすることにより製造していた。
硫化水素。つまりは「毒ガス」である。
このような原料製造を行っていた関係から、工場閉鎖から解体後の土壌汚染処理にかなりの時間を費やす事となった。(あくまでも推測です)
この堀川工場跡地の土壌汚染処理を行っていた時期、丁度NTTの基幹システム「CUSTOM」の開発作業が川崎興和ビル、及び隣接するリクルートビルで行われていた時で、長い時間をかけて土壌処理を行っていた事を知る人は結構多いのではないか?特に隣接するソリッドスクエアビルからは良く見えた。IBMとJFEスチールが株主であるエクサの受付が13階にあり、旧堀川工場を一望出来た。結構な範囲をかなり深くまで掘削していた。(※重ねて土壌汚染処理云々は推測です)
因みに、NTTの「CUSTOM」と言うシステムは、料金、SO(サービス・オーダー)、故障の3システムを統合し、更に料金明細を連携させた巨大システムである。現在のシステムは富士通と日立が担当しているようだが、堀川工場解体など行われている時期のベンダーは東日本:IBM、中日本:日立製作所、西日本:富士通と言う3ベンダー体制だった。
当時は7500万加入で電話加入者が最高に達しつつあった時期で、オンライン処理及びバッチ処理も非常に重かった。特に登録3と登録4の処理がある日は、担当する関係者は終夜寝ずの監視。お疲れ様です~
バッチ処理では、一番加入者が少ない中日本を担当する日立製作所が苦戦。当時のメインフレームMP5800シリーズだったが、中々性能が上がらず、担当SEなどは秦野にあるSSTセンターなどで性能試験など繰り返していたのでは?とこれまた勝手な推測をしている。
日立のバッチ処理が終了しないとオンラインを立ち上げられないので、NTTの運用チームは大変だったろう。
やたらと東芝の話からズレましたが、徒然まるままに...