阿部ブログ

日々思うこと

トルコ軍がイラクへ侵攻~対クルド対応

2017年10月24日 | 雑感
昨年、トルコ陸軍が、イラクに侵攻しクルド部隊の排除に動いている。侵攻しているのは、HakkariからCukurcaを経て北部の Zap地区にわたっている。トルコは、クルド労働者党 (Partiya Karkeren Kurdistan;PKK)が、国境地域の安全保障に脅威を及ぼしていると説明している。トルコ軍は、シリア国内のクルド部隊に対しても準備万端で、実際にエルドラン大統領は「既に準備は終わっており、いつでも作戦命令を出せる」と発言している。
ドイツでは、トルコ陸軍がシリア国内のクルド部隊に対してレオパルド2(Leopard 2)を投入していることが問題になっており、トルコ陸軍のレオパルド2のアップグレード改修を止める決定を下している。シリアのクルド部隊は、米軍が支援をしており、トルコ軍が米軍から攻撃される可能性がある。特に、米海兵隊の第11海兵遠征部隊所属の砲兵隊が、M777榴弾砲18門を運用しているが、海兵隊は、155mm榴弾砲の砲弾にXM1156精密誘導装置をつけてをり、精密射撃を行っている。
トルコ陸軍のクルド部隊への攻撃が激化することがあれば、不測の事態が惹起することは十分に想定される。

東芝本の白眉『東芝はなぜ原発で失敗したのか』読了

2017年10月22日 | 雑感
様々な東芝に関する所謂「東芝本」が出版されているが、その中でも技術者が書いた『東芝はなぜ原発で失敗したのか』が秀逸で抜群に面白い。
  

この本は、2部構成で、最初に東芝の原子力事業の失敗の経緯が書かれている。東芝は、実質的にGEの子会社で、日立製作所はGEの影響下から逃れられたが、東芝は子会社故、逃れられず、三菱重工とGEのガスタービン技術の開発競争の余波を受け、また様々な経緯もありウェスティング・ハウス(WH)を買収した。これが終わりの始まり。
著者の相田氏は、
「東芝の破綻を招いた重要な要素として、マスコミの記事と数冊の出版物で語られたとおり、西室、西田、佐々木ら歴代社長たちの間の醜い確執と、それを取巻く重役たち、社外取締役、監査法人メンバーの無能さを挙げられるだろう」と書いている。説明の比喩で大著「国際政治」で著名なモーゲンソーのビリヤード理論によって説明している。今回の東芝の失態は、これは当事者では到底、軌道修正できるようなものではなく、必然であるとしている。

後半では、日本への原子力技術導入に関わる不幸な物語が綴られている。特に日本原子力研究所・理事長の菊池正士の嘆きと憂いに関する記述は、魂がこもっているなという感じで一気に読み込んでしまう。原研の労働組合は、原子炉の安全的運転に反するストライキを頻発させた。これが福島原発事故の伏線となっていると主張する。当然、原研の左翼勢力の無力化を目的とした理事長が就任し、組織は弱体化した。

面白く、また興味深く読んだのは、高速増殖炉実験炉「常陽」の原研設計リーダーの熊澤正雄氏の話だ。彼は単なる原子物理屋ではなく、優れて工学的センスがあった技術者であり、常陽を設計する際の三原則を提示し、遵守させている。

(1)設計値通りにできなくても、つまり少々の狂いがあっても性能に影響しないような設計点を選ぶこと。
(2)高速炉の性能に直接関係するものとしての増殖比、燃焼度、出力密度等、および信頼性向上に関係するものは、なるべく多くのものの参加のもとで決定し、新規の研究開発計画の立案もするが、その他の高速炉の性能に関係ないと思われるものについては、前例通りの設計を採ること。限りある人員も費用も重点的に活用するため、自己満足に類する新規の設計を避けること。
(3)いくらその道の専門家が大丈夫と保証しても、我々自らの判断で適否を決めること。特に検査のできないようなものの採用は控えること。それぞれの単品の健全性が確認できて、最終工程は溶接で仕上げて検査を容易なものとすること。
(熊澤正雄「原子力プロジェクト研究に従事して」1998年)

相田氏は、この三原則は、全ての機械設計を行う際の黄金律だと指摘している。さて、熊澤チームが設計した常陽は、1977年の運転開始以来、大きなトラブルもなく高速増殖炉としては、安定した運転実績を挙げた。これは特筆するべき功績です。常陽の設計図260ページは、全て「動力炉・核燃料開発事業団」(動燃)に引き渡され、常陽の安定運転は、動燃の成果・実績とされた。動燃は、原研の非左翼勢力を引き抜いて作られた組織で、動燃では一切研究開発は行わす、仕様だけをメーカーに出す組織としてスタートした。これがいけない。常陽をスケールアップした問題の「もんじゅ」の開発には、原研の熊澤チームは一切関与していない。動燃の工学的センスのない、素人集団が高速増殖炉「もんじゅ」を殺した犯人である。「もんじゅ」は、2016年に廃炉が決まる。アホで間抜けな動燃ではなく、原研が「もんじゅ」を手がけていれば、熊澤チームが担当していれば、核燃料サイクルの破綻は防げた可能性が高い。
原子力ムラの皆さん、残念でしたね~

『大熱血!アセンブラ入門』が、とてつもなく面白い!!

2017年10月17日 | 雑感
秀和システムから発刊されている『大熱血!アセンブラ入門』が断然面白い!!

  

ページ数は1150ページと大部である。これは『肩をすくめるアトラス』に匹敵する厚さだ。
  

『大熱血!アセンブラ入門』には、熱血バイナリアント十訓が冒頭に掲載されている。
 一、まずは読め!
 一、楽しんで読め!
 一、無理矢理読め!
 一、勘で読め!
 一、暇を見つけて読め!
 一、思うままに読め!
 一、納得いくまで読め!
 一、明日も読め!
 一、飽きたら別のを読め!
 一、わからなくても気にせずに読め!

と、まあ、こんな感じだが、電通十訓なみですね~この通りに読んでみたいと思っている。
因みにマンガ家の島本和彦氏の「熱血マンガ家十訓」をもじったものらしい。


サウジアラビアがTHAADを導入

2017年10月12日 | 雑感
ロシアのS-400導入に向けた予備覚書に調印したサウジアラビアが、韓国に配備され話題となっているTHAAD (Terminal High-Altitude Area Defense)を導入する。総額は150億ドル。
サウジは、THAAD発射器×44、THAAD迎撃ミサイル×360!!
THAAD射撃管制/通信用移動戦術ステーション×16、AN/TPY-2レーダー×7
移動用トラック×43を含む、発電機、電源ユニット、トレーラー、通信機材、試験機材、整備機材、補修・システム、スペアパーツや技術/兵站支援業務システムなど大規模導入となる。
航空自衛隊が、AIM-120C-7 AMRAAM (Advanced Medium Range Air-to-Air Missile)を輸出するが、総額 1億 1,300万ドルで、AIM-120C-7 AMRAAM×56に過ぎない…

北朝鮮サイバー部隊が、韓国国防省のシステムをハッキングし機密情報が漏洩

2017年10月11日 | 雑感
北朝鮮のサイバー部隊が、韓国国防省のシステムに侵入し、韓国特殊部隊の戦時作戦計画や、米国との年次合同軍事訓練の詳細、韓国国内に韓国軍の主要軍事施設と発電所を含む電力システムなど重要インフラに関する機密情報が漏洩した。データは235ギババイトに達している。
特に重要なのが、米国の作戦計画5015と金総書記の暗殺計画に関する情報も漏洩している点。
韓国の手の内は、昨年9月にほぼ全て相手方に知られてしまっている。韓国国民は、ほとほとツキのない民族だなと感ずる。中国は、韓国がTHAAD(Terminal High Altitude Area Defense missile)を国内に配備した事で、経済的締め付けを強めており、韓国経済は、今後深刻な状況に陥りかねない状況だ。
脱線した~
しかしながら、韓国からの機密情報の漏洩は、実は余り問題がない。北朝鮮に根本的な対処するのは中国だからだ。

チリのエキストラ・ヴァージン・オリーブオイル「アロンソ・ヌエボ」が最高!

2017年10月09日 | 雑感
チリのワイン、シャトー・モンペラなども大変美味しいが、オリーブオイルももの凄く美味しい!
特に、アロンソ・ヌエボ(ALONSO NUEVO)は最高だ。

   

アロンソ・ヌエボは、熟しきっていないオリーブを早摘みしてで作るが、収穫から3時間以内。ノンフィルターで絞ることにこだわったエキストラ・ヴァージン・オリーブオイル。The World’s 50 Best Restaurantsにもランクインするチリの有名なレストラン「Boragó」(ボラゴ)でもアロンソ・ヌエボを製造するポベニャ社のオリーブオイルが使われており、世の食通を日々唸らせている。国際的な評価も高く、ポベニャ社のオリーブオイルは「ロサンゼルス国際オリーブオイル・コンペティション」で、2015年と2016年と2年連続で最高金賞を受賞している。

さて、アロンソ・ヌエボを入手するには、日清オイリオから購入することになるが、通販限定で、夏限定で、当然ながら数量限定だ。既に今年の注文は完売で終了。1本5800円で、2本購入した。消費税込みで11600円である。もう入手出来ないのかと思いきや、2017年の株主優待販売があり、日清オイリオの株主であれば、購入はできそうだ。これも8月31日までで、アロンソ・ヌエボは人気だろうから既に無いかも知れないが・・・
2018年の販売は、来年春からで、同社HPをチェックする必要がある。