阿部ブログ

日々思うこと

地域密着型のアイドル~ジャカルタにも“○○○48”が存在するらしい

2011年12月31日 | 日記
今日は「大晦日」。

恒例の紅白歌合戦が放送されるが、親元を離れてから観た事がない。
この紅白歌合戦にAKB48も出場するらしい。しかも4回目の出場だと言う。
大体AKB48を知ったのは、今年になってからだし、全く関心がない。まあ、歳のせいか~

聞くところによると秋葉原を中心とした専用劇場で公演を繰り返すと言う活動を続けるなか、徐々に知名度は高まってきたとの事。
AKB48も紅白歌合戦に出場するメジャーな存在となったのだ、今でも根強い応援団は、秋葉原でAKB48の活躍を支え、現在の彼女たちの知名度が向上する中で、彼らもともに成長してきたのだろう。
最初のコンセプトは、「会いに行けるアイドル」だったが、彼らは「会う」と言うことより「応援すること」に意義を見いだしているように感じる。
確かに「握手券」とか「人気投票権」とか、よく考えているな~と思う。

しかしAKB48の模倣と言うか、地域密着型のアイドルが既に存在する。
名古屋の栄に行くと会えるアイドル 「SKE48」(SKEはサカエ)
大阪の難波に行くと会えるアイドル 「NMB48」(NMBはナンバ)
福岡の博多に行くと会えるアイドル 「HKT48」(HKTはハカタ)
台湾の台北に行くと会えるアイドル 「TPE48」(TPEはタイペイ)
ジャカルタに行くと会えるアイドル 「JKT48」(JKTはインドネシアのジャカルタ)

まるでサッカーチームのようだが、テレビで観るバーチャルな存在より、近くに彼女達の息づかいが感じとれる「近さ」はとても重要。

中国の資源戦略 ~レアアース、チタン、バナジウム~

2011年12月21日 | 日記
中国の国家国土資源部は、レアアース・鉄鉱国家計画鉱区を指定している。

「レアアース・鉄鉱国家計画鉱区」は11か所。この11鉱区の合計の面積は 2,500km2、レアアース埋蔵量は760千トン(推定)。この11鉱区以外にも四川省攀西地区をレアアース国家計画鉱区を設立する計画があるようだが手元に情報は無い。この攀西地区・攀枝花と白馬の未開発部分と周辺地域にバナジウ&ムチタン磁鉄鉱が存在しており、その予想埋蔵量は136億トンで面積は約460平方キロメートル、年産能力は1683万トン(推定)。

 ①竜南重レアアース第一計画鉱区
 ②竜南重レアアース第二計画鉱区
 ③尋烏軽レアアース計画鉱区
 ④定南中レアアース計画鉱区
 ⑤コウ県(北)中レアアース計画鉱区
 ⑥コウ県(中)重レアアース計画鉱区
 ⑦コウ県(南)中レアアース計画鉱区
 ⑧安遠中・重レアアース計画鉱区
 ⑨信豊(北)中レアアース計画鉱区
 ⑩信豊(南)中・重レアアース計画鉱区
 ⑪全南中レアアース計画鉱区、である。

レアアースは勿論の事、チタンとバナジウム資源の資源保護が目的。特に鉄鉱資源は、中国にとって特に重要な鉱物であり、同鉱物の輸入に対する依存度が高まり依存度もついに50%を超えている。この為、中国政府は国内の鉄鉱資源の探査にに注力する。この為の鉄鉱国家計画鉱区設立であり、鉄鋼採掘管理を厳密にしつつ長期的計画を策定し粛粛と執行する方針。

中国が圧倒的に優位性を誇る鉱物資源には、

①イオン吸着鉱:
この鉱物から得られるレアアースで、特にカン州の中・重希土類は、世界でもカン州からしか産出ない元素があるため、極めて重要。

②バナジウム・チタン磁鉄鉱:
攀枝花・西昌両地区は、バナジウムチタン磁鉄鉱資源が集中する世界的にも特異な地域。この地域のバナジウムチタン磁鉄鉱は推定96億トンで、その内バナジウム資源埋蔵量は1861万トン、チタン資源埋蔵量は約6億1800万トンである。

今回の中国政府の動きは、資源開発及び採掘による森林破壊から、土壌汚染、採掘残渣や廃棄物による環境破壊が広範囲に及んでいる背景があるが、従来の開発は生産は行わない方針であり、日本企業において必要な資源の安定的な調達確保は今後難しくなる。この為、海底資源などの開発を促進する必要がある。

レアアースはともかく、チタンとバナジウムも厳重管理対象資源となった今、資源代替と脱中国を加速せねばならない。

カリスマ経営者・大久保恒夫氏 と ユニバーサル開発手法

2011年12月20日 | 日記
最近、NHKオンデマンドの「プロフェッショナル」でカリスマ経営者・大久保恒夫氏の番組を見た。
『仕事の流儀 「人が変われば、会社は変わる~小売り再建 大久保恒夫」』である。

成城石井の社長時代の大久保氏を取材した番組だが、大久保氏は、成功の要因を3つ挙げている。
即ち、
 1、明るく挨拶
 2、クリーンネス
 3、品切れさせないこと、である。

それと値段を下げないで販売する方法としては5つあるという。

①「優位置陳列」・・・お客さんは計画購買じゃなくて非計画購買なので来て見て買う比率が80%。だから商品が目立つ位置に置いて、こんな商品もあるのか見てもらう。
②「豊富感」・・・この豊富感を出すために商品在庫を多く持って、しかも積み上げてアピール。
③「POP」・・・商品のよさをアピールする「POP」をつける。確かに個人的にもPOPは読んで購入の参考にする。
④「接客」・・・当り前だろう!と言われそうだが、これは大久保氏の言う「明るく挨拶」につながるもので確実にクレームが減ると言う。
⑤「声掛け」・・・「お客様これおいしいですょーっ。私も好きなんです」と声掛けんどする。これが効果的とか。

たったこれだけ?と思うが、これが重要なんだと力説する。しかし反論の余地は無い。彼の実績を見れば明らか。
でも、別の要因もあるだろう?と勘ぐっていたが、ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所主催の「ユニケージ開発手法」の説明会に参加して謎の「一部」は解けたと感じた。

それは「IT」だ。
それも天才バイヤーの暗黙知を可能限り形式知にしてそれをシステム化したのだ。
勿論、ユニゲージ開発手法を用いて。
デモンストレーションで画面イメージを一部見ることが出来たが、説明を受けると「成程ね~」と感じ入った。
後述するが、素人でも「これは良いシステムだ」と直観する。

成城石井のシステムは、基幹系システムからデータをテキストファイルとして取り出し、複数台のサーバーを使って「分散バッチ処理」を行う仕組み。テキストデータとは驚きだ。
成城石井は、NHKの番組が放映された2009年10月に、既存のデータウエアハウス・ソフト「Dr.Sum」を捨てテキストファイルを使ったバッチ処理に切り替えた。

成城石井は関東を中心に70店舗を展開。取り扱う商品は合計3万にも及ぶ。この3万全ての商品対し、売り上げ個数や粗利益、値引き消化率、廃棄率、在庫数、納品予定など店長やバイヤーに有為なデータを1時間単位で店舗ごとに集計する。勿論基幹系から引き出したテキストデータにから集計するが、それにかかる時間は5分。
ジュライのデータウエアハウス・ソフト「Dr.Sum」では集計に30分以上の時間を要した。しかも全商品に関して店舗別売り上げを集計できていたわけではないと言う。

では何故に基幹系からのテキストデータだけを処理するだけで分析専用のDHWを上回る性能を上げうるのか?
それは単純。「分散処理」してるから。
成城石井の場合、POSレジから集められたデータは、わずか7台のブレード型サーバーで分散処理される。この時データを処理しているのは往年のUNIX bashスクリプトである。bashスクリプトはパイプ処理(並列処理)が可能であり、軽いシェルスクリプトは、各のブレードサーバーで高速処理されるのだ。

この処理を実現する為に、従来必要と思っていたデータベース管理システム、所謂、DB2とかOracleとかMSのSQL Serverが不要であり、かつミドルウェアが不要である点。これは大幅なコスト削減を可能とする。
こりゃ、画期的だ。
だが、ユニバーサル開発手法を語る講師は、これは独創ではなく、過去に回帰しているだけだと~

大久保恒夫氏が成城石井の社長に就任した時、社員に『商人魂を植えつけたい』と述べたそうだが、その商人魂とは。。。
『売り上げを上げようと思わなくていい。
お客様に満足していただければ自然と上がります。
売り上げが上がれば利益も増えます。
無理に売り上げを上げようとすると、安売りやちらし配布など、安易な考えに走ります。
まずやるべきことは挨拶。
スタッフ間やお客様と目を見て挨拶できているか。
クリーンネス(清掃)できているか。
品切れしていないか。品切れは絶対にダメです。
品切れを起こす商品は売れる商品ですし、お客様が買い物に来て品切れしていたら、がっかりさせてしまうことになります。』

そうだ!
この商人魂が基本にあり、その上でITによる商人魂の発露・思いを拡大する事が、将にお求められていることなのだ。
ITは道具、所詮「道具」。
やはり最後は「人」だ、ITでは無いね~

ミャンマーの次は、北朝鮮 やっぱりね~

2011年12月19日 | 日記
11月18日の当ブログで「ミャンマーの民主化 その次は」と題して記載し、つまり「北朝鮮」である事を明示したが、ほぼ1ヶ月を経過した本日、金正日氏の死亡報道が「正式に」なされた。

欧州発&米国発の金融危機、いや真の金融経済の崩壊、いやはたまた破壊と言うべき「とき」が訪れる前に北朝鮮の体制が変わるというのは東北アジアにおいては、ある種朗報ととらえるべき。
韓国大統領が訪日しているが、今従軍慰安婦の話をしている韓国政府はニブすぎ。昔から朝鮮半島は北優勢でそれは今も変わらない。韓国にはサムスンしかない。サムスン潰すのはワケない。これが分からないのだな~

北朝鮮は? そう、何もない。
これで良い。何も無いのが、これからは文字通り「良い」のだ。貨幣経済は根本から崩れるので、新たなスキームが立ち上がるまでは将に、今の北朝鮮の民衆のあり方が模範となる。

まあ、様々意見はあるが、北朝鮮は中国でもなく、ロシアでもなく、韓国でもなく、日本にすり寄るべし!
金正日氏は、日本人なんでしょ! だったら遠慮する事はない。


金融決済インフラを使った商流情報(取引関連情報)の流通によるビジネス環境の革新

2011年12月13日 | 日記

情報通信技術の進展により金融決済インフラを通じた民間企業の商流情報(取引関連情報)など多様な情報を送ることができる環境が整いつつある。その背景には、世界的にも類例を見ない高度な金融決済システムの存在がある。

我が国では、全国規模の銀行間資金決済ネットワークとして「全銀システム」が1973年に稼働開始し、全国各地の銀行等で受け付けた振込依頼を振込先の銀行まで送信する手続を極めて短時間に処理している。また企業間決済においては、手形の他、銀行振込などの企業間決済の高度化に対応するための取組みが営々と進められてきた。それは、主として企業の売掛金の消込事務の効率化を目的に、振込データに取引関連情報(商流情報)を付加する「金融EDI」と呼ばれるシステムによるものだが、今年11月稼動の第6次全銀システムでは、従来の固定長の決済電文に加えて、XML(eXtensible Markup Language)電文(140桁)と言う商流情報も添付可能な世界標準準拠の拡張機能が組み込まれた。更に2015年の稼働開始を目指してシステム設計が進められている「新日銀ネット(第2期開発分)」においてもXML電文の利用が可能となる。

産業界においてもXML電文を用いた受発注から支払までのデータ交換標準が普及しており、小売・卸売業界では「流通BMS」が稼働し現在約180社が導入している。このように、産業界と銀行業界の双方においてXML電文を用いたデータ交換が可能となると、今まで分断されていた産業界の取引データと銀行業界の決済データの相互利用が可能となり、受発注から決済までのシームレスな商流情報も含めたシステム間連携環境が整う事となる。

更に金融決済インフラで商流情報がシームレスに流通するようになると、国際財務報告基準(IFRS)への対応も企業としては前向きに取組む意味がある。IFRSの本質は世界共通の財務報告書と言う事ではなく、業務プロセス、取引データの透明性、公正性に関わる点にある。金融決済インフラにおいて本格的な商流情報が流通するようになると、連結財務情報からグループ全体を包括した「会計トレーサビリティ」が実現できる。即ち連結財務情報からドリルダウンすると個々の取引データや決済、資産データを取り出せるシステムが理論上は構築可能であり、将来的に物流情報や貿易に関する情報などを付加するなど、従来は単なる決済に関連した数字の羅列に過ぎない情報に、ビジネス取引や会計処理に有為な意味ある情報が付加されることにより、流動性マネーの捕捉が容易となり、またマネーロンダリングや脱税などの抑止・防止にも役立つなど、我々のビジネス慣行と業務プロセスを大きく変貌させるだろう。

※全銀システム(全国銀行データ通信システム)は「資金決済に関する法律」に基づく資金清算機関である「全国銀行資金決済ネットワーク」によって運営されている。2010年度末時点で1,370の金融機関、32,618の店舗が加盟。2010年度中の1営業日平均のテレ為替の取扱金額10.6兆円、取扱件数560万件。

イギリスの国防力見直しの概要

2011年12月08日 | 日記
イギリスの通常戦力削減についてもう少々詳しく情報提供をと言う要請あり。以下に概要を記載致します。
以下情報の根拠は、イギリス国防省 Command 794(2010年10月20日)である。

■国防省の文官削減
・定員:60000人。2015年までに25000人削減して新体制に移行。

■陸軍: 
・定員:2015年までに95000万人体制とする。削減は7000人規模。追加削減の可能性あり。2020年までに94000人体制か?
・地方師団本部(Regional Divisional Headquarters)の第2師団本部、第4師団本部、第5師団本部、戦域部隊Theater Troops を「英国支援コマンド(UK Support Command)」に再編する。
・ 現在、10個旅団ある地方旅団本部の2個旅団を解隊する。
  現有の地方旅団本部は、第2旅団本部、第15旅団本部、第38旅団本部、第42旅団本部、第43旅団本部、第49旅団本部、第51旅団本部、第143旅団本部、第145旅団本部、第160旅団本部である。
・緊急展開可能旅団の数を、6個部隊から5部隊に減らす。現有戦力は第1旅団、第4旅団、第7旅団、第12旅団、第19旅団、第20旅団。
・第16空中強襲旅団は現有戦力を維持。
・特殊部隊(第22陸軍連隊、予備23連隊)は現状戦力を維持。

装備:
・ 戦車ティアレンジャー2 を40%削減する。即ち、現存ティアレンジャー2345 台を207 台に削減。
・ AS90 を35%削減する。即ち、現存のAS90143 門を93 門に削減。
撤収:
・ ドイツ駐留部隊20,000 人のうち、2015 年までに半数を、残りを2020 年までに帰国させる。

■海軍:
・定員:2015年までに35000人体制から5000人削減し30000人体制へ移行。陸軍同様、更に2020年までに29000人へ削減可能性あり。

・戦略原子力潜水艦(SSBN)バンガード級4隻の運用期間を2020年代後半から2030年代前半まで延長する。
・後継のSSBNに関しての決定は、2015年まで先送り。
・攻撃型原子力潜水艦(SSN)アステュート級7隻体制で運用。
・アークロイヤルは速やかに退役。
・アークロイヤルの後継空母であるクイーンエリザベス級空母は2隻予定通り建造。但し第一線での運用は1隻で就役予定は2016年から2020年に延期。理由はカタパルト装備の空母として就役させる為、当初の設計を変更し改装する為。
クイーンエリザベス、及びプリンス・オブ・ウェールズのいづれを長期間予備艦(Extended Readiness)として係留措置とするかは2015年決定予定。
・空母艦載機は当初予定のF-35Bから変更し、F-35Cを購入する。
・軽空母イラストリアスかヘリ空母オーシャンかいずれかを退役とする。
・フリゲート艦は4隻を退役させ、22型フリゲート艦4隻体制での運用。
・駆逐艦は現有戦力を維持し45型駆逐艦6隻、23型駆逐艦13隻の19隻体制。及び2020年から26型駆逐艦を新規導入し23型と順次置き換える。
・上陸指揮艦アルビオン、若しくはブルワークのいずれかをクイーンエリザベス級空母と同様長期間予備艦として係留措置。
・ベイ級支援艦4隻のうち1隻を退役させ3隻体制での運用とする。

■空軍:
・定員:2015年までに38000人を5000人削減して33000人体制とする。
陸・海軍同様に2020年までに追加削減で31500人体制となる可能性。

・2011年度中にハリアー退役。
・当初計画のジョイントストライクファイター138機調達を削減。
・対潜哨戒機ニムロッドMR4Aの配備中止。
・チヌークヘリコプターの追加調達数を22機から12機調達へ変更。チヌークの配備数は、10機減って60機体制となる。
・偵察機センチネルは、アフガニスタン戦線で必要なくなった段階で本国へ撤退。
・老朽化したトライスターとVC10を2013年から退役させ、次世代戦略給油機A330を配備。これは戦略空中給油機(FSTA)計画に基づく措置。
・輸送機C130Jハーキュリーズは、2022年までに退役させA400Mを配備。

以上

イギリス 財政難から核保有を放棄するか

2011年12月05日 | 日記
国家財政が厳しいのは何もギリシャやスペイン、イタリアなどだけではない。イギリスの国家財政の状況も極めて厳しいものがある。
そのような財政環境の中、米国と対テロ戦争を共に戦い、今もイギリスはアフガニスタンに派兵しているが、これらの出費が莫大であり、現状の維持が難しい状況。これが為、金くい虫の軍隊と戦略核兵器の更新問題が浮上しており、様々な議論が巻き起こっている。
特にイギリスが今後も核保有国でありつづけるのか?と言う根本的な問いかけが、危殆に瀕した国家財政問題のあおりを受けて表面化する事態となっている。

①イギリスの核戦力
イギリスの核戦力は、原子力潜水艦ヴァンガード級に搭載されている潜水艦発射弾道ミサイル・トライデントⅡのみ。
ヴァンガード級原潜は、現在4隻就航中でトライデントⅡミサイル16基を搭載。多弾頭MIRVであるので、8発の核弾頭を装填可能。従って射程7400kmに達するミサイル16基全部では128発の核弾頭を搭載する事になる。原子力潜水艦と言う存在秘匿性が非常に高いハードウェアに極めて強力な破壊力を持つミサイルを装備して遊弋する事は仮想敵国に対する有力な抑止力となっている。

しかし現実には、1隻当たりの核弾頭搭載数は最大で48発とされており、これまでの老巧核兵器の解体処理からのプルトニウム、及び実戦配備を解かれた核兵器の保管措置とその後の解体によるプルトニウムの管理&処理が課題となる。

冷戦以後、イギリスが保有する核弾頭の総数は、備蓄・廃棄予定のものを含めて225発以下となっており、爆発威力総量で比較すると、実に75%の削減であり、2020年代の半ばまでに核弾頭は180発以下に削減される予定。

イギリスは、トライデント型ミサイル搭載の核兵器と、過去には攻撃機搭載型の核爆弾WE-177を保持していたが、冷戦終結後の「戦略防衛見直し」(Strategic Defense Review: SDR)の一環で全て撤去された。


②核戦力の縮小(トライデント更新問題)
トライデント核戦力の基盤であるヴァンガード級原子力潜水艦は、2020年代初頭から順次耐用年数を迎える。
2006年12月、トライデント更新計画の詳細と核抑止力保持の理由などを説明した「英国の核抑止の将来」を発表。当該白書では、更新計画にかかるコストは、4隻体制を維持した場合、2006~2007年の価格を基準として150~160億ポンドと推計され、また、作戦配備可能な核弾頭数は160発以下とすることが明記され「効果的な抑止の提供のために必要な最小限の核抑止力を保持する」としている。

今後のイギリス政府の政策動向如何では、核兵器の更なる削減、若しくは核兵器全面廃棄の可能性も否定出来ない。

 
トライデント更新問題に関するポイント以下。

・経費節減策を実施しながら原子力潜水艦によるの核抑止力は今後も継続保持。
・ヴァンガード級原子力潜水艦は、保守整備を行う事で2020年代~2030年代初頭まで運用可能であり、原子力潜水艦は延命利用する(2028年に後継潜水艦の1隻目を納入することが目標)。
・各潜水艦に搭載する核弾頭数は、48発から40発に減らす。
・作戦配備可能な弾頭数は、これまでの160発以下から120発以下にする。
・2020年代半ばまでに、核弾頭の総数を225発から180発にする。
・ヴァンガード級原子力潜水艦に搭載する作戦用のミサイルの数は8基以下とする。
・ヴァンガード級後継潜水艦のミサイル発射管数は、16本から8本に減らす。

③その他
イギリスの国防費は、8%相当程度削減されるがアフガニスタンへの部隊派遣等を通じて出費が膨らみ、過去から累積する装備調達関連の負債は380億ポンドに及ぶ。もしトライデントを更新する場合には、イギリスのGDPの0.1%に相当する経費が生じる。

上記の核戦力の保持云々以外でもイギリスの国防力見直しは進んでいる。

イギリス陸軍は、2020年までにドイツ駐屯軍の全て撤退させる予定で、しかも2015年までに約7000名の定員削減を行うとしており、全陸軍の総兵力は8万4000万人規模にまで縮小する。イギリスの近現代において最低の現有兵力である。実兵戦力の削減に伴い戦車の40%、重砲など重火器類の35%を削減する。またドイツ駐屯の戦闘1個旅団は解隊となる。

空軍は、現在のハリアー等の老巧戦闘機・攻撃機を廃棄し、最新型のF35とユーロファイター・タイフーンに換装する。またマルチロールタイプのトーネード開発計画は中止とし、国内外の空軍基地を閉鎖、更に今後5年間で5000名の人員を削減する。

イギリス海軍においてはは、空母アーク・ロイヤルの2014年退役を予定を繰り上げ、可及的速やかに退役させるとともに、現在建造中の新型空母2隻の内1号艦のみをアーク・ロイヤルの後継として実戦配備し、もう1隻は予備役として勾留される。空軍同様、海軍においても約5000名の人員を削減する。

人員削減は、陸海空3軍のみならず、国防省及び関連機関を含め今後5年をかけ定年退職など含め約3万2000人もの削減を行うとしており、このようなドラスティックな人員削減と核兵器を含む戦力装備の改廃などにより、今後の国土防衛力の低下は致し方ないとの論調が支配的ではあるが、軍事など先端衛産業の弱体化やイギリスの威信低下にに拍車をかけるのでは?との見方もあり、各方面から厳しい批判が寄せられている。


まあ、イギリスでは老巧核兵器と実戦配備を解かれた核爆弾・核弾頭の廃棄処理によるプルトニウムの処理が頭の痛い課題となり続ける。

NBC(核・バイオ・ケミカル)への準備 ①生物兵器 ~炭疽菌~

2011年12月04日 | 日記
我々は自分の身は自分達で守る、その気構えと準備が必要。

個人的な見解だが、NBC(核兵器・生物兵器、化学兵器)への対応が急務だと考えている。既に関東を含む東日本ではある種、放射能汚染地帯と化しているが、生物兵器とそれに準ずるモノ、化学兵器とそれに準ずるモノへの集団としての物質的な準備が急務。
これから何回かに分けて何らかの対応が必要と思われるテーマを書こうかと考えている。

最初は、911の時にも登場した「炭疽菌」。(炭疽はギリシャ語で石炭という意味らしい)
2001年9月11日の同時多発テロ後に炭疽菌郵送事件が発生した。テロとして炭疽菌を手紙に封入するのは今までにはない方法。後述するように炭疽菌を用いた生物兵器の場合、呼吸器感染による肺炭疽を狙うのだ。

さてこの炭疽菌は北朝鮮や中国を含む、主要な軍事優先の国家においてはポピュラーな生物兵器で、旧ソ連では大規模な事故まで起こしている。
事故が起こったのは、スヴェルドロフスク生物兵器施設。この第19区の炭素乾燥プラントから炭疽菌が1979年に飛散した。当時のソ連政府の公式発表では、96人が発病、66人死亡としているが、西側の情報機関などのによると被害は甚大で、20世紀最悪の肺炭疽飛散事故であることは確実である。この手の事故は、チェルノブイリや原子力発電所と同様避けがたいヒューマンな要素が絡んでいるものの、炭疽菌の飛散事故は文字通り悲惨である。つまり炭疽菌の芽胞は極めて安定で何年にもわたって土壌や水中で感染性を保ち続ける。これが兵器として、また兵器もどきの使われ方を人口が密集する地域で使用されると極めて深刻な状況が現出するだろう。

炭疽菌はグラム陽性有芽胞桿菌で、牛、羊、山羊、馬等の家畜の病気でもあり、たまに野生動物の間でも発生することが知られている。人間の場合んは炭疽菌で汚染された毛、毛皮、革、肉、血液、分泌液から感染し、擦り傷、掻き傷、傷口、それと炭疽菌の芽胞吸入、不完全な肉料理の摂取でも起こる。炭疽菌が兵器としては使用される時は、炭疽芽胞のエアロゾル散布により呼吸器からの体内吸入となる。

有力な生物兵器たる炭疽菌の産生する毒素には3つある。即ち、
(1)浮腫因子(edema factor ; EF)
(2)防御抗原(protectiveantigen; PA)
(3)致死因子(lethal factor; LE)である。
この3つの毒素は細胞の受容体に結合して致死的な作用を人体に及ぼすが、炭疽菌が産生する毒素と細胞受容体との結合を阻害する薬剤の開発は未だになされていないが、生物兵器であるため、対炭疽菌薬剤に関する研究開発の情報は秘匿され、一般に隠されてはいるが対炭疽菌薬剤は既に存在するのかも知れない。

前述の通り炭疽菌は芽胞を形成するので、熱、乾燥、アルコールなど消毒薬に対する抵抗性が強く、しかも培養が容易であることから資金などあまり必要とせずに細菌兵器の保有が可能である。

さて炭疽菌は感染部位によって①皮膚炭疽、②肺炭疽、③腸炭疽に分類される。
①の皮膚炭疽は皮膚への感染であり、一般的な生物兵器の本にも写真で掲載されており、意外と観たことのある人は多いのではないか。
②の肺炭疽は、典型的な呼吸器感染で、一番症状が激烈であり致死率が高い。この為、細菌兵器としての有用性も呼吸器からの感染にあり、炭疽菌のエアゾルの空中散布が選択されるのはこのため。
③の腸炭疽は経口感染で起こる。

①の皮膚炭疽は別名“悪性膿疱”ともいわれ昔の牧畜や家畜に携わる人達の手や前腕にはこの悪性膿疱が見られたと言う。皮膚炭疽は、丘疹と言う症状から始まり、後に水泡となる。この水泡が乾燥して黒色の痂皮となる。皮膚炭疽は、前述の腕などの局所的感染から全身感染で致死的状況に陥る事もあるので注意が必要。皮膚炭疽の死亡率は25%程度。
②の肺炭疽の発現は、意図的にエアゾルなどの散布以外では「まれ」である。たまに毛皮、皮革、羊毛など獣皮毛を取り扱う工場などで従業員に発生する。肺炭疽の死亡率は100%。
③の腸炭疽は経口からの感染である為、これも肺炭疽同様に致死率100%である。

さて、炭疽菌が生物兵器として用いられる「最適なときは何時」だろうか? 戦時であれば使用の判断時期云々は、全く別のベクトルで動くのだろうが、テロでしかも大量死を狙うとしたら、それは風邪やインフルエンザが流行する時期を選択する公算が大である。何故なら肺炭疽の発病初期は風邪様の症状であり、感染症に十分な経験や過去の経験・知見が蓄積・継承がなされない今の「痴呆状態&マニュアル医療」が蔓延る本邦医学界では簡単に見落とされるからだ。

しかし炭疽菌感染者の生存率をおおいに上げる為には、炭疽毒素が標的細胞に到る前に、治療はできるだけ早期に始めなければならないので、早期診断は極めて重要でありブロイラー医療では対応できないのは論議の必要がない。また困った事にグラム陽性桿菌の検出が炭疽菌感染では難しいのだ。通常の喀痰中には検出できないだろうから、確実に検出するため常日頃からギムザ染色、芽胞染色を行う事がポイント。しかし医療従事者のスキルが足りない場合、大抵の場合判定は困難だと思われる。それと感染初期はまだしも、後述する後期のプロセスに至ると正視にた堪えない症状・状態となるので、特に近親者のショックはいかほどか。。。

炭疽菌に感染するとその症状はいかに進行するのだろうか。
旧ソ連のスヴェルドロフスク生物兵器施設・第19区炭素乾燥プラントから炭疽菌が飛散した事故では、1~6日の潜伏期の後に発症。特筆すべきは炭疽菌エアロゾルが放出された後、6週間を経過した後発症した例もあるので、未だに発症のメカニズムには謎が多い。
致死率100%である肺炭疽の場合、発熱、倦怠、疲労感があり、症状は数時間から約2~3日の間、改善の方向に向かうかと思いきや、発汗、喘鳴、チアノーゼを伴う重篤な呼吸困難が突然始まると言う特異な経過を辿る(この可能性が高い)。この後は、呼吸困難が継続し24時間から36時間を経て菌血症、ショック。そして死に至るプロセスが生起する。

炭疽菌に感染しても症状は一般な風邪など見られるように異変を感じさせる点はない。炭疽菌感染では肺炎は起こらないので、喀痰中には菌は通常見つからないし、見逃される。仮に胸部X線を撮っても縦隔の拡大、肺滲出液貯留が後期には50%から60%に見られものの肺浸潤がないので、前述の通りこれが炭疽菌感染によるものとは診断されない。
ただ炭疽菌は血液や血液培養のグラム染色で検出できるのだが、これは症状が進行した後期まで検出できないだろう。

多分半分の患者さんからは出血性髄膜炎が散見されるだろうし、もしかすると炭疽菌が脳脊髄液中で検出できる可能性もあるが、重ねて言うが今のマニュアル医師では無理だ。これは炭疽菌に感染した莢膜をもった増殖中の炭疽菌のみが検出され事が最大の原因であろう。炭疽菌の芽胞は空気に曝される事が無ければ人体では検出され得ない。
米国での非ヒト霊長類による炭疽菌感染実験でも、菌と毒素は暴露後2日の終りから3日の始めには血中に検出されている。しかし血中で検出されると言うことは炭疽菌の毒素産生力が最大化してい時期と一致する。それと悪い事に炭疽菌感染と同時に白血球数は劇的に増加し、死に到るまで高いレベルが続くが、個人的には細胞レベルでの自然自死に近いと思う。
申し訳無し。

肺炭疽や腸炭疽は症状が重くなってから治療を開始しても治癒の見込みは無いので、可能な限り患者が感ずるであろう苦痛を和らげ安息なる最期を迎える事が出来るような環境を作為することが医療従事者のミッションとなる。
幸いな事に炭疽菌はヒトからヒトへの感染は起こらないので、特別な医療施設や隔離病棟は必要ない。但し炭疽のヒトからヒトへの直接の感染の確実な証拠があるわけではなく、完全に安全とは言えないが、エボラウィルスのような完全隔離は不要だろう。

炭疽菌感染において米軍は、シプロフロキサシン400mgを12時間毎に静脈注射。若しかドキシサイクリン200mgを静脈注射した後100mgを12時間間隔での静脈注射を推奨するがペニシリンの静脈注射を4時間間隔でも良いとしている。
だだ、一般な初期治療としてはシプロフロキサシンを注射し、症状がもし改善すればシプロフロキサシンの経口投与に切り替える。
たまにペニシリンに対するアレルギーの場合には、テトラサイクリンやエリスロマイシンでほ治療を検討する。但し軍事用途に強化さた炭疽菌株では、エリスロマイシン、クロラムフェニコール、ゲンタマイシン、シプロフロキサシンにの耐性を示すだろう事は十分に予想され、多分にあらゆる医療行為は無為に終始するだろう。

米軍の炭疽菌ワクチンは炭疽菌の培養上清を滅菌したものを利用している。つまり生菌は含まれない。このワクチンを0.5ml皮下に接種し、2週間間隔で2ヶ月、その後は半年毎に接種する。但、炭疽菌ワクチンは皮膚炭疽には有効であるが、肺炭疽では十分なデーターがなくワクチンの効用は不明。
ちなみに日本において家畜用のワクチンが生産されているが、ヒト用のワクチンは生産されていない。

炭疽菌のワクチンについては、イギリスでも開発が行われていた。
応用微生物学センター(CAMR)で開発されたワクチンは、1979年に認可され軍人をはじめウィルス研究者、外科医、獣医、公設の作業員などへ炭疽免疫目的で接種与されている。

上記、様々書いてきたが、日本でもイギリスのように感染する可能性の高い関係者へのワクチン接種が必要であり、ワクチンの生産バッチが国内にも必要であろう事は、テロや生物兵器を有する国家が近隣に存在すると言う環境からも必要であろう。

ロックフェラー回想録を読み直して

2011年12月02日 | 日記
『ロックフェラー回想録』を読みなおした。

著者は言わずと知れたデーヴィッド・ロックフェラー(1915年6月12日生まれ)で齢96歳。
彼の回想録の後半には、正直に書かれている部分があり、引用の前半部分は抽象的で分かりにくいが、読人によっては意味が分かるのだろう。

以下、引用。

「100年以上もの間、政治的志向の両極に属する概念的過激派たちは、すでに世間広く知れ渡っているような件に関してすら食らいついてきた・・・・・・・・・・・・それは、ロックフェラー一族がアメリカ政財界に対して尋常ではない影響力を及ぼしている、と私たちを攻撃するためなのだ。中には、私たちが合衆国の最善の利益に反した活動をする極秘の徒党に属している、と思い込んでいる連中もいて、我が一族を「国際主義者」と呼び、政治と経済の構造の世界的統合を実現させるために、他国の権力者たちと共謀している-つまり世界統一を目論んでいる、と言うのだ。もしそれが罪に問われるというのなら、私は有罪だし、それを誇りに思う」

個人的には、はっきり書いても何の問題にもならないだろうに、もっと正直に書いた方が歴史的価値が生まれるとおもうのだが~

さてロックフェラーといい、TPP騒動の際に来日したキッシンジャーといい、エリザベス女王といい、彼らの長生きには、究極のアンチエイジングの臭いがする。
この手の人達に共通する何らかの健康維持の手段について調べてみたい。