このたび、カメラとレンズ用に防湿庫を購入しました。
こう言うと、あべちゃんくらいのキャリアだったらすでに
持っていると思っていた、という方もいらっしゃるかもしれません。
持っていなかったんです、と言うより必要なかったんです。
その理由は2つ。
若い頃は常に撮影に出かけていましたので、カビが生えるひまが
なかったんですね。
あとは、若いときはお金がないので、それほど高い機材が買えなかったんです。
それが近頃は
年のせいか、撮影に出かける機会が減った。
高画素のセンサーに対応する高解像度のレンズが必要になり、
それががっかりするほど高い。
という理由で導入することにしたのです。
防湿庫とはどういうものなのか。
防湿庫とは湿度を一定に保つことのできる保管箱です。
値段により、より細かい設定のできるものやエコ機能搭載
のものなどがありますが基本性能は同じです。
カメラやレンズに最適な湿度は40%前後と言われています。
元々日本は湿度が高めで、梅雨時や雨の撮影などで水分がレンズの
ガラス表面に付着するとカビが発生することがあります。
カビは撮影時の解像度の低下や靄がかかったような画像になって
しまったりします。
ですから防湿庫はあったほうがいいのです。
当然、撮影機材以外でも、湿度にデリケートな物の保管にも応用できます。
「そんなもの、せんべいの乾燥剤でいいんじゃね?」って思いますよね。
でもだめなんです。
なぜなら、乾燥し過ぎるのです。
乾燥し過ぎると、貼り合わせレンズの接着剤がはがれたりします。
私もバイオリンのケースに大量に入れて、突然弦が切れて
びっくりした経験があります。
「濡れたらよく拭けば大丈夫じゃね?」って考えるかもしれません。
でも、一番前の玉は拭けますが、中玉は拭けませんよね。
もっと極端に「カビが生えても最悪、クリーニングに出せばOKでは?」
と考える人もいるかもしれません。
でも、カビはレンズのガラスを侵食するんです。
こうなるとクリーニングでは対応できなくなり、レンズの玉を交換
しなければならなくなります。
安い玉ならいいんですけど、蛍石レンズや非球面レンズ、UDレンズだったら
とんでもない金額になります。
当然、調整費用も高くなりますし、第一、レンズの玉そのものが生産終了
していたらアウトです。
私も一回、古いレンズのクリーニングで体験しました。
こんな事を書くと脅かしているように見えますが、
バックに入れて暗くて涼しいところに保存しておけば、大概は大丈夫です。
一番いいのは、常にカメラやレンズをいじっていることですね。
もちろん、防湿庫はないよりあった方が断然いいので、
すごく大切なレンズとかができたとき、考えてみてください。