ルイス・シャイナーの「グリンプス」はSFとして読むと、
ジャンル的にはタイムトラベル&歴史改変ものに入ります。
しかしSF小説としては「ロック音楽成分」が多すぎて、
ロック小説として読まれるほうが作品としては幸福なのでは。
30ページほどの曲目・人名・出来事などの訳注が巻末に付いているのは、
ロックについての知識が無いと展開が「読めない」からかもしれません。
わたしも知らないほうではないですが、出版された当時はちょっとついていけなかったですね。(今ならなんとか)
で、同じころに同じ創元SFで出ていたのがキム・スタンリー・ロビンスンの「永遠なる天空の調べ」。
33世紀の未来、主人公の天才が宇宙そのものを再現する音楽を作り出す、という話で、
つまらなくはないですがその音楽が最後まで出てきません。ありゃ?
続編があるわけではないようなので、これで完結かあ……
後書きを読むと著者のロビンスンはジャズ好きと書いてあるので、
ロックミュージックを想定して書いたわけではなさそうです。
シーャマン・アレクシーの「リザベーション・ブルース」では、
インディアン居留地(リザベーション)にロバート・ジョンスンが現れるところから始まる物語で、
ジョンスンのギターを譲り受けた青年がバンドを組んでそれなりに成功するが…。
ジョンスンのギターが捨てられても、必ずジョンスンのもとに返ってくるというエピソードや、
人格(?)を持っていてときどき持ち主に話しかけるなんてくだりは、ムアコックの「ストームブリンガー」です。
ロックをテーマにしたホラー短編アンソロジー「ショック・ロック」には、
重鎮から新人(当時の)までが作品を寄せていますが、
ビル・マミイ&ピーター・ディヴィッドの「黒い59年型」が珍品で、
作者の1人ビル・マミイは「宇宙家族ロビンソン」(オリジナルのほう)の末っ子で長男のウィル役だったそうです。
ショック・ロックの解説では「ギタリストで作曲するミュージシャン」と書かれてますが、
調べると不条理ギャグ音楽(?)「Barnes and Barnes」というデュオを組んでいたそうです。
ショック・ロックの掉尾を飾るのはジョン・シャーリー「炎のテレパス」で、
ジョン・シャーリーと言えばサイバーパンクの導師と言われていながら、
ついに長編作品は邦訳されませんでしたね(映画のノベライズあり)。
実際にパンクロッカーだったという経歴もあるせいか、
ロック(とロックバンド)の自由さをナイーヴに謳いあげています。
ジャンル的にはタイムトラベル&歴史改変ものに入ります。
しかしSF小説としては「ロック音楽成分」が多すぎて、
ロック小説として読まれるほうが作品としては幸福なのでは。
30ページほどの曲目・人名・出来事などの訳注が巻末に付いているのは、
ロックについての知識が無いと展開が「読めない」からかもしれません。
わたしも知らないほうではないですが、出版された当時はちょっとついていけなかったですね。(今ならなんとか)
で、同じころに同じ創元SFで出ていたのがキム・スタンリー・ロビンスンの「永遠なる天空の調べ」。
33世紀の未来、主人公の天才が宇宙そのものを再現する音楽を作り出す、という話で、
つまらなくはないですがその音楽が最後まで出てきません。ありゃ?
続編があるわけではないようなので、これで完結かあ……
後書きを読むと著者のロビンスンはジャズ好きと書いてあるので、
ロックミュージックを想定して書いたわけではなさそうです。
シーャマン・アレクシーの「リザベーション・ブルース」では、
インディアン居留地(リザベーション)にロバート・ジョンスンが現れるところから始まる物語で、
ジョンスンのギターを譲り受けた青年がバンドを組んでそれなりに成功するが…。
ジョンスンのギターが捨てられても、必ずジョンスンのもとに返ってくるというエピソードや、
人格(?)を持っていてときどき持ち主に話しかけるなんてくだりは、ムアコックの「ストームブリンガー」です。
ロックをテーマにしたホラー短編アンソロジー「ショック・ロック」には、
重鎮から新人(当時の)までが作品を寄せていますが、
ビル・マミイ&ピーター・ディヴィッドの「黒い59年型」が珍品で、
作者の1人ビル・マミイは「宇宙家族ロビンソン」(オリジナルのほう)の末っ子で長男のウィル役だったそうです。
ショック・ロックの解説では「ギタリストで作曲するミュージシャン」と書かれてますが、
調べると不条理ギャグ音楽(?)「Barnes and Barnes」というデュオを組んでいたそうです。
ショック・ロックの掉尾を飾るのはジョン・シャーリー「炎のテレパス」で、
ジョン・シャーリーと言えばサイバーパンクの導師と言われていながら、
ついに長編作品は邦訳されませんでしたね(映画のノベライズあり)。
実際にパンクロッカーだったという経歴もあるせいか、
ロック(とロックバンド)の自由さをナイーヴに謳いあげています。
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