赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

米大統領選 テッド・クルーズ上院議員に注目  コラム(66)

2015-10-29 00:00:00 | 政治見解



コラム(66):米大統領選 テッド・クルーズ上院議員に注目


毎回、大統領選挙では民主党対共和党の一騎打ちとなります。報道では民主党のヒラリー・クリントン、共和党のブッシュ氏やトランプ氏の名前が上がっています。しかし、いずれの候補者も現在の複雑な国際環境の中でアメリカ大統領を務めるには力不足のように感じます。当ブログの分析では共和党のテッド・クルーズ上院議員【※1】が最有力との調査結果が出ました。

【※1】ラファエル・エドワード "テッド "・クルーズ:ヒスパニック系。キューバ移民の父とデラウェア州出身の母の間にカナダのアルバータ州で出生。高校時代から保守系団体でフリードマン、ハイエク、ミーゼズ、バスティアらの著作に親しみ、1992年にプリンストン大学ウィルソンスクールを卒業。大学時代はディベートで活躍し、全米チャンピオンになった経験もある。2012年にテキサス州から連邦上院議員選挙に出馬し、初当選。共和党保守派の急先鋒で、党指導部とオバマ大統領の双方に批判的な見解を表明している。2010年に成立した医療保険改革法(オバマケア)に反対し、2013年10月には21時間に及ぶ演説を繰り広げた。

テッド・クルーズ氏は共和党保守派の急先鋒で強いアメリカの復活を目指しています。また信仰を前面に出して選挙戦に臨む姿勢を明確にしています。この政治姿勢がアメリカ国民からの強い支持を得ることにつながるのではないかと予測します。


「強いアメリカ」への思い

2014年の調査では、第二次大戦後の「最高の大統領」にアメリカ国民の35%もの人がレーガン氏をトップに挙げました。レーガン氏は人権外交や石油危機で不人気だったカーター大統領のあとに登場した大統領でした。

現在のアメリカでは、もう一人のレーガンの登場を望む声が共和党支持層を中心に高まっています。実際、草の根運動「ティー・パーティー」系の候補者たちもレーガン氏を理想像として「強いアメリカ」「行動する保守」「小さな政府」をスローガンに掲げています。

オバマ氏は、「ディベート能力はあるが具体的な法案成立で政策を実現していく力が欠ける」と指摘されています。それが外交面での迷いと弱さになり、ロシアや中国の横暴を許していると見られています。このようなオバマ氏に国民は失望し、アメリカの力を体現する大統領の登場を期待しているのです。


アメリカは宗教国家

20世紀の知性の巨人ドラッカー氏はアメリカという国家を「世俗政治と宗教的社会の共生」であるとし、「超自然の神に対する信仰を当然のこととして受け入れている」と述べています。

アメリカの大統領の就任式では、大統領は聖書に手を置き、必ず“God bless America. (アメリカに神の祝福を)と宣誓します。アメリカは政教分離を唱えていますが、大半のアメリカ人が宗教的信条を基本に政治が行われることに何の違和感も持っていません。

このような背景を考えるとテッド・クルーズ氏の信仰表明に支持が集まるのは自然のことなのです。


テッド・クルーズ氏から目を離せない

現地で取材に当たっていた情報筋も次のように述べています。

彼の強烈な個性と、情熱的な信仰心、仕事能力の高さが多くのアメリカ国民の心を掴みそうです。

たぶんこのくらいの人物じゃないと今のアメリカを牽引することが出来ないでしょうね。

テッド・クルーズ氏の動きから目が離せなくなりました。




  お問い合わせ先 akaminekaz@gmail.com 
  FBは https://www.facebook.com/akaminekaz です


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする