赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

自民党は一層の緊張感を コラム(116)

2016-01-11 00:00:00 | 政治見解



コラム(116):自民党は一層の緊張感を

民主党政権による失政の後、再登場したのが「日本を取り戻す」を掲げた安倍政権でした。二度の総選挙と参議院選挙の圧勝によって、安倍政権は圧倒的多数の議会勢力を背景に、国民からの支持率も高止まりしています。

しかし、この状態が決して楽観視出来るわけではありません。


若手議員に見られる特権意識

2012年末の総選挙では安倍自民党の圧勝でした。その時に新人議員が120名が当選しています。次の2014年の総選挙では105名が再選され、15名の新人も当選しています。

一年生議員は、次の選挙で半分くらい淘汰されるといわれていますが、2012年当選組みは、その殆どが再選を果たしました。彼らは、自分の力が評価されて当選したと過信している人が多いのですが、実際は安倍総理の力に負うところが大きいことを知らなければなりません。

彼らの最近の行動を見ると、目に余るものがあります。

その典型が、「育児休暇」を宣言している議員が出てきたことです。これは、当ブログでも意見書を出しましたが、国家の命運を担うべき国会議員が私事を優先させることに問題の本質があると思います。このような国事と私事を混同する考え方は、安倍自民党を信頼し投票した有権者の期待を裏切る行為です。

実は、国会議員になると通常の人には無い数々の特権があり、いつの間にか初心を忘れて増長してしまうのです。

このまま傲慢な姿勢が続くと、次期選挙で自民党が取りこぼすのはこうした増長した1.2年生議員になります。


問題のある古参議員

安倍総理の言動を見ると、私心なく日本や、国際社会のために非常に頑張っていると感じます。

しかし、政務や党務のポストから遠ざけられた古参議員が、党内の反対勢力として無責任な批判をするケースが見受けられます。

自民党の税調や日韓議連、パチンコやカジノ議連などに多く存在します。政策的には財務省の言いなりであり、政治的には利権行動に走りたがる古いタイプの政治家です。意外かもしれませんが、国防族と掛け持ちをして、自分の懐を暖めることが先になっている人もいます。

彼らは既得権益を守るために議員になっています。そのため裏に回っては安倍政権の悪口を言い、それを聞いたマスコミが安倍政権がいかにも不安定であるかのような印象操作をするのです。

実はこのような人たちが、安倍政権の評判を落としている張本人であることを知らなければなりません。


老朽化した自民党の地方組織

国政政党としての自民党と地方政党の自民党とでは、大きな違いがあります。地方組織はいまだに既得権益ばかりを守ろうとする古い体質を引きずった集団で実質的な組織力はありません。最近の地方選挙で自民党が優勢に見えるのは、地方の政党支部の力ではなく、安倍政権と候補者個人の力量に負うところが大きいのです。

地方の政党支部では都合よく離合集散を繰り広げることが多く、最近では、大阪のダブル選挙の際、自民党と共産党が野合するという信じられないことが起きました。おおさか維新が選挙に勝つのは当然のことです。

同様のことは沖縄県知事選で、自民党の翁長氏がこともあろうに共産党や民主党の応援を得て当選する事態が生じています。地方組織がこのような利権体質を改めない限り、自民党への国民の信頼が低下することになります。


今の自民党は安倍総裁の強い信念と行動力で成り立っていることをくれぐれも忘れてはなりません。

既得権益を守ろうする古参議員たち、増長して国政をなめている若手議員たち、利権を追い求める地方議員たち、彼らは早急に考えを改め、国家と国民のために緊張感をもって政治に取り組んでいただきたいと願っています。



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