赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

甘利氏の事件について コラム(135)

2016-01-31 00:00:00 | 政治見解



コラム(135):甘利氏の事件について

二つの疑問

甘利経済再生担当大臣が建設会社側から現金を受け取った問題で辞任しました。

この問題に二つの疑問点を抱いています。
一点目は、建設会社が政界関係者に依頼して公共事業関連に口を利いてもらうことの有無。
二点目は、金銭授受の模様の証拠を持っていると公言している点です。


口利きは過去の遺物

一点目の問題は、1990年代頃までの旧田中派系が起していた事件に酷似しています。2000年以降、職務権限を利用しての受託収賄や政治資金規正法に問われる授受は無くなっています。甘利氏の第一秘書は、江田憲司氏の秘書からの転出のため金銭の扱いが杜撰だった上、個人で着服しています。

一流の秘書は自分が仕える代議士の将来を考え常に金銭の授受は慎重に行うものです。まして、素性のよくわからない建設会社からの金銭の授受ほど危険なことはないのです。


リクルート事件の発端に酷似

二点目は、この事件が、リクルート事件に酷似している点です。1988年、リクルート社が当時社会民主連合書記長だった楢崎弥之助氏に国会での質問に手心を加えてもらうため賄賂を持参しました。その際、楢崎氏はそのやり取りを日本テレビに隠し撮りさせ、ニュースで放映させました。その結果、政治家や官僚が逮捕され、政官界を揺るがす大事件となりました。

甘利氏の場合、告発者がやり取り録音や隠し撮りをしたとしていますが、その用意周到さには極めて不自然なものを感じます。秘書の頻繁なたかりが原因でこのような告発に至った可能性もあります。



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