赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

大統領就任式までは安心できないアメリカの現実

2024-11-10 12:00:00 | 政治見解
大統領就任式までは安心できないアメリカの現実




当ブログ『米大統領選、メディアの嫌いなトランプ氏が圧勝する』でもお伝えしましたように、トランプ氏の勝利で米大統領選挙が終わりました。

X(旧ツイッター)では、有本 香さんの「池上氏が日本のテレビで何を言おうが、トランプ圧勝の勢いです。トランプ氏が圧勝したら、それは既存メディアの大敗北をも意味します。」や、一華さんの「昨日までハリス優勢を報道してきたス優勢を報道してきた日本のメディアw フタを開けたらトランプ圧勝状態! みんな分かった? これが日本のテレビだからね!」という発言がなかなかパンチが効いてて面白いですね。


戦時大統領を狙うバイデン

さて、トランプ氏の大統領就任式は2025年1月20日の月曜日ですが、実は、この日まではレイムダック化しているとはいえ、現状はバイデン政権下にあるため、何があっても不思議ではありません。最悪のシナリオだって考えなくてはいけないのです。

当ブログ、231224の『米民主党の「恐い戦争屋トリオ」』にはこんな情報が書かれています。一部引用。

——「今のバイデン政権には戦争トリオがいる。左翼戦争屋たちがいるから彼らに気をつけないといけない。彼らは第3次世界大戦を狙っている」(中略) 来年の選挙、バイデンでは勝てないということで、バイデンを引きずり下ろす動きが公然とアメリカの民主党の中で出てきているのです。

彼は権力を何とか維持したいので、そのためには戦争をやるのが一番だと思っていて、第3次世界大戦を起こせばWar Time President(戦時大統領)として、巨大な権限を振るうことができるでしょう。大きな戦争が進行中に大統領を変えるというのは非常に難しくなります。―― 

また、当ブログ、240416の『イスラエルvsイラン戦争は避けられるか?』でもこんな情報が書かれています。

——だから中東で戦争をエスカレートさせて、世界的な規模の戦争になってしまえば、戦時大統領としてバイデンがフランクリン・ルーズベルトのような形で政権をさらに継続できると読んでいるのではないでしょうか。個人的にはその読み自体が甘いと思いますけど、そういう危険な状況にあるということは事実です。今、まさに世界戦争の火薬庫が中東にあると言っても過言ではありません。――


何故、バイデン戦時大統領なのか。この意味を説明します。

それは、アメリカの歴史が常に戦争と共にあるからです。事実、アメリカは、独立戦争に始まり、アメリカ先住民族との戦争、南北戦争、二度の大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、そして、アフガニスタンやイラクなどでの対テロ戦争と、常に戦争を行ってきました。

イラクから米軍の大部分を撤退させたオバマ元大統領ですら(ノーベル平和賞受賞者)、ドローンによるテロ容疑者への攻撃で現地の民間人を誤爆で殺害したとして批判されています。それに比べて、トランプ氏は一度も戦争を仕掛けたたことはないアメリカでも珍しい大統領だったのです。

ところが、バイデン政権になってからは、戦争の危険が非常に高まっていると思います。例えば、ロシアとウクライナとの戦争には加担しないと言いながら、アメリカは、ウクライナ戦争に対応して兵器や弾薬等をどんどん供給して、アメリカ軍自身が兵器や弾薬が足りないという状況になっています。

ミサイルなんかもどんどんウクライナに出していますから。そうすると、習近平としては台湾を攻めるチャンスだと思ってもおかしくありません。そのことを、むしろ扇動するかのように情報を、ホワイトハウス主導で流しています。非常に危険な兆候です。仮に、いま、もし中国が台湾を攻めれば、まさに第3次世界大戦になります。これはチャイナ、ロシア、北朝鮮なんかが一体になって、NATOにプラス日本、台湾と戦うという構図になると思います。

実は、バイデン大統領はそれを望んでいるのではないか。これで戦時大統領になれば権限はいくらでも拡大できるからです。FBIもCIAも使って共和党潰し、トランプ潰しがいくらでもできます。そして、タックスヘイブンを擁護して、原発を広めるという、元来の彼が一番やりたかったことで、彼の隠れた使命なのです。

そして、サステナブルではない、持続可能ではないところの原発も世界的に広めて化石燃料を全廃する。アメリカにとって国の宝である自然資源を一切使わないと。それゆえにインフレをどんどん起こしてしまっている。その原発政策とタックスヘイブン擁護。これが、バイデン大統領が一番やりたい政策だったのです。


国内の分断を狙うバイデンの残党

さらに、こんな話をする人もいます。

——大統領選挙後に内戦が起きる可能性がある。米国民に銃を確保する事に加え食糧確保を呼び掛けている。FBIが内戦を起こすかも知れないと言うのだ。日本人には信じられない事が起きようとしている。戒厳令宣告し来年1月の大統領就任式を施行阻止しようとしてるらしい。米国内戦になると支那が台湾侵攻する――

政治学者のバーバラ・F・ウォルター氏はその著作、『アメリカは内戦に向かうのか』の中で、

——アメリカは政治的過激主義と分極化、社会的及び文化的部族主義、大衆による陰謀論の受容、銃器並びに重武装した民兵組織の拡散、政府とリベラル志向の西側民主国家に対する信頼の衰えといった事象が混在して。暴力的な攻撃を、人種的少数派、ユダヤ人、リベラル派、外国人の侵入者、権力エリートに仕掛ける――

と述べ、「既存の秩序に地殻変動的な崩壊を引き起こす可能性」に論及しています。

それは、バイデン政権下ですでに発芽しています。

バイデン政権とは、国民分断政権だったのです。特にレイシズムを非常に強調していました。白人と黒人の差別が酷いと煽って、実際にその差別を拡大して国民を分断して、分断統治をするイギリスの植民主義的なやり方です。

自分は白人だけど、黒人に同情的かつ良心的な白人だというポーズをとって、国民を分断して憎しみ合わせて、憎悪をかきたててANTIFAやBlack Lives Matterなどの過激な行動をやらせて、黒人と白人の間を分断させていました。そのために、国民が一体になって経済問題や国境問題を解決していくという事に気がつかせないようにしていたのです。

そして、自分は下層の人たちの味方という面の顔を見せて、国民を分断した上で、それを利用して統治していこうという考えを持っています。まさに英国がやっていた植民地統治のやり方です。

Divide and Rule(分断統治)で国民を分断します。オバマでさえも、白人と黒人の人種問題が起きたときにそれを統合するようなことは何もしませんでした。むしろ、放置して白人と黒人の憎しみが増大するような政策をとっていました。

バイデン政権の支持者は超富裕層と下層の非常に貧しい人たちです。下層の人たちというのは、福祉がないと生活できないような人たちです。それを奴隷化して、民主党でないと福祉のお金が出ないと言って脅して、無理やり支持層にしているのがバイデン政権だったのです。

この事実を知ると、バーバラ・F・ウォルター氏の分析も十分に理解できます。


以上のことを考えると、バイデン氏の戦時大統領化も嫌ですし、米国内の分断抗争も起きてほしくない、これが偽らざる読者の感想ではないでしょうか。

もし、大過なくトランプ氏が大統領就任式に臨むことができれば、それからの4年間は、アメリカの大繁栄となることは確実です。

その時、日本は??? 石破政権ではトランプ大統領と真の協調をとることは不可能だというのは間違いありません。石破首相はバイデン氏と同じ立場なのですから。


余談1 ;Xから:Aratani@SpiritualInspi6
日米首脳会議で新大統領のトランプは石破茂にこう言うだろう。
 「君か?俺の親友のシンゾーが最も嫌っていたイシバと言うのは。」 
「、、、、。」

余談2:筆者が投票すると、投票した候補者の殆どが落選します。いつも世論の動向に反した行動をとるからだと思います。先の衆議院選でも小選挙区の候補者は落選しましたし、比例も小選挙区の政党とは別の政党に入れましただれも通りませんでした。筆者は、候補者には、まさに疫病神ですね。

さて、米大統領選には当然選挙権がありませんから、トランプ氏に投票したくてもできませんでした。疫病神も外国には及ばないようで、よかった、よかった。

トランプ氏が負けるはずがなかったこれだけの理由

2024-11-10 00:00:00 | 政治見解
トランプ氏が負けるはずがなかったこれだけの理由




米大統領選、日本のメディア情報では断片的な話ばかりですので、当ブログで再三取り上げさせていただく国際政治の専門家に、今回の選挙の全体像と、トランプ氏とハリス氏の政策の明確な違いを語っていただきました。

大統領・上院・下院勝利のトリプルレッド達成か?

トランプ氏がアメリカ大統領選挙で大勝利を収めた結果、アメリカは今後4年間、経済が好調となり、国全体が黄金時代を迎えると期待しています。

トランプ氏の勝利は312対226の選挙人票という圧倒的な結果であり、一般投票でもハリス氏を約500万票上回りました。この勝利によって、トランプ氏はホワイトハウス、上院、下院を抑える「トリプルレッド」の状態を確立し、政策実現に有利な立場を確保しました。共和党は上院で52議席を確保し、過半数を維持しています。下院では共和党が過半数の218議席に迫り、さらに上回る見込みです。

選挙期間中は大規模な訴訟や混乱の可能性が懸念されていましたが、大きな事件は発生せず、平穏に進行しました。ハリス氏は電話で敗北を認め、これがアメリカの政治文化における良い慣習「ノーサイド」を示しています。これにより、選挙結果が訴訟で覆されるような事態は避けられました。

トランプ氏は78歳という高齢にもかかわらず、持久力を持って戦い抜いています。


トランプ氏とハリス氏の政策はこんなにも違う

トランプ氏とハリス氏は政策面で大きな対立を見せていました。トランプ氏は「平和の候補」で、戦争調停や国家再建を重視しています。
これに対し、ハリス氏は戦争を誘発し拡大させる「戦争の候補」です。

トランプ氏は厳格な国境管理、規制緩和、減税、言論の自由の重視を掲げ、経済成長と治安強化を目指します。

一方、ハリス氏は過去に国境廃止を支持し、規制強化や増税を推進する立場を取っていました。

経済政策の違いも明確で、
トランプ氏の再選で低インフレ・低失業率の繁栄が期待される一方、
ハリス氏はバイデン政権の政策を引き継ぐことで高インフレや不況が予想されました。

トランプ氏は伝統文化やキリスト教の価値を重視し、市民の自立を促す小さな政府を志向しており、
支持基盤は「民主的ナショナリスト」に分類されます。【※1】

対照的に、ハリス氏は「グローバリスト」として、多国籍企業や社会主義的政策を背景に持つ存在とされます。

治安対策に関しても、
トランプ氏は警察への予算増加を主張し、犯罪防止を強調しましたが、
ハリス氏は警察予算削減を掲げており、これが犯罪増加への懸念を生んでいます。

さらに、エネルギー政策では、
トランプ氏は化石燃料の使用促進とCO2規制緩和を打ち出し、エネルギー自給を目指しました。
一方、ハリス氏はCO2規制の強化と化石燃料廃止を唱えています。

トランプ氏のリーダーシップは多くの困難を乗り越え、支持者にとって勇気を与える存在とされています。これからの4年間、アメリカ経済が再び成長し、世界の平和にも貢献することが期待されています。

【※1】渡邉哲也さんのX(旧ツイッター)の引用;カマラハリス 長い歴史があるローマカソリック主催の大統領候補を呼ぶ晩さん会を欠席 ビデオインタビューを送り付けた。これにニューヨーク大司教ティモシー・ドラン氏が大激怒、カソリックを敵に回しました。
40年前モンデール大統領候補以来の欠席でこの時は49州を失いました。

トランプ氏、アル・スミス氏の年次晩餐会で演説、ハリス氏が録画したビデオを送信。カマラ・ハリスは、1984年のウォルター・モンデール以来、夕食会を欠席した最初の主要政党の大統領候補である。

【関連】equusさんのX引用;過去にモンデールが欠席した時は、レーガンが50州のうち49州で勝利。だから、欠席してはいけなかったんですけどね。

(本日の午後は、『大統領就任式までは安心できないアメリカの現実』
 明日は、   『大統領選であぶり出された【エプスタイン島】』 をお送りします。)