赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

リアル・インテリジェンスの時代 コラム(199)

2017-01-19 00:00:00 | 政治見解




コラム(199):リアル・インテリジェンスの時代



メディアの立ち位置

メディアは反体制のように見えても実際は、既存の体制側に存在します。したがって、メディアは体制を激しく批判しても、一方で体制の枠組みで守られているので、安心して体制を批判することができるのです。

その反面、メディアが最も嫌うのは「改革」です。安住している現状を破壊されることには耐えらません。外部から壊されそうになった場合は、壊そうとする勢力に総力を挙げて攻撃します。改革を試みようとするトランプ氏がポピュリストのレッテルを貼られて攻撃されているのはこのためです。日本においても、小池都知事が「アンシャン・レジーム」と言っただけで体制側に立つ評論家やメディアが小池批判を展開しています。メディアは意外にも守旧勢力の立場に立っているのです。


極端を駆り立てるメディア報道

メディアの本当の仕事は客観的な事実を伝えるところまでです。ところが、殆どのメディアはその一線を越えて、戦争、貧困、差別、暴力といった問題にまで踏み込み、実際に解決に導くのが自分の使命であるかのように報道しています。その場合、記者はあたかも自分が正義の戦士であるかのように錯覚して記事を書くため、どうしても扇動的な色合いになっています。

派手な見出しやタイトル,映像を使って読者や視聴者の感情に訴え、メディアの意図する方向に世論を導こうとします。メディアがセンセーショナルな報道をする時ほど、彼ら自身の何かを守るためにやっているのです。扇動的な報道に対し視聴者は冷静な視点が大切です。

かつて、メディアが口を挟んだ事で世界の国々や人びとの生活がよくなったことはありません。むしろ、混乱、紛争、戦争を煽る元凶となっています。

その典型例が朝日新聞で、日露戦争直後の日比谷焼打事件から大東亜戦争までの戦争への道を煽り続けていました。戦後は、選挙のたびに反体制の風を吹かせ、最近では民主党政権樹立の立役者でした。現在は慰安婦問題で信用を完全に失い実質の発行部数が実売40万部まで激減する状況になっていますので、影響力を及ぼすことはできません。それでもなお、今も朝日新聞英語版では捏造情報を流し続けています。

また、海外メディアの中に極端を煽る報道が多くなると、世界はテロと戦禍で覆われる可能性が高まります。


リアル・インテリジェンスの時代

幸い、日本では、新聞やテレビを情報源とする人たちが少なくなってきています。若い世代は新聞離れが顕著で、テレビからの情報さえ受け取らなくなっています。メディアによって捏造されたデータや情報を拒絶し、「社会で起きている真実は何なのか」を自分で確かめるようになったからです。

したがって、マスコミの偏った情報よりも、はるかに質の高い認識力を持ちはじめています。また、テレビのバラエティ番組においても、評論家たちの解説よりもはるかに的を射た意見を述べる出演者が出て来ています。今まで経験したことのない変革の時代にあって、これまでの既成の価値観に安住していた人たちの意見が通用しなくなりました。


かつては、情報をいち早く入手する人が優位に立っていましたが、現在は誰でも世界中の情報を得ることができます。

これからの時代に求められるインテリジェンスとは、真実の情報を入手する力はもとより、情報をいかに社会のために利用するかという判断力です。メディアの偏った不正確な情報に影響されることなく、自らが培った力で情報を選択することこそ社会の大いなる知恵になるのではないでしょうか。



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