赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

慰安婦問題を食い物にした人たち コラム(109)

2015-12-31 00:00:00 | 政治見解





コラム(109):慰安婦問題を食い物にした人たち


安倍総理の「戦後70年談話」の精神が、日韓両国の長年の懸案事項を解決の方向に導きました。

日韓外相会談は予想以上の成果を上げたと思います。

双方の外相が記者会見したことは、両国内の国民に対して、また、国際社会に対しても明確に意思表示したことになりました。アメリカをはじめ主要各国が高く評価したことで、仮に韓国側が約束を履行しない場合には国際社会の韓国への評価が著しく低下することになります。

「最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する」という言葉に込められた意味は大きく、今後、慰安婦問題が外交問題として取り上げられることはありません。


朝日新聞は何をしたのか

日韓関係をここまでこじらせ、さらに韓国の外交カードの切り札にさせたのが朝日新聞であることは周知の事実です。

慰安婦問題はいずれも朝日新聞の記事が引き金となりました。

・吉田清治氏の「韓国・済州島で慰安婦狩りをした」という虚偽証言(1983年以降16回にわたって記事にした)
・「韓国の女子挺身隊を慰安婦として強制連行した」との植村隆記者の捏造記事(1991年8月11日朝刊)
・1992年の日韓首脳会談直前を狙って出した「慰安所 軍関与示す資料」の記事(1992年1月11日朝刊)

これらの記事は、日本の名誉を毀損するだけでなく、韓国に対し、日本への憎悪を煽り、日本攻撃の口実を与えました。その結果、「従軍慰安婦の強制性」を認める河野談話となり、日本は国際社会から厳しい視線に晒されることになったのです。

朝日新聞は2014年8月5日の「記事取り消し」の際も「日韓関係はかつてないほど冷え込んでいます。混迷の色を濃くしている理由の一つが、慰安婦問題をめぐる両国の溝です」などと他人事のように報道していました。このときは吉田清治発言だけは取り消しましたが、植村氏の記事については意図的な事実のねじ曲げは無いと居直りました。


慰安婦を「性奴隷」に仕立てた人物

「私が性奴隷と命名した」と自慢しているのが弁護士の戸塚悦朗氏です。彼は1992年2月の国連人権委員会以降、同委員会にNGO代表として執拗な働きかけを行ない、慰安婦をSex Slaveと英訳して世界に紹介しました。それを受けて1996年のクマラスワミ報告書では、「慰安婦問題について日本政府に法的責任を取ることを求める勧告」が行われました。

また、慰安婦は軍の政策としての強制性があったと主張する中央大学教授の吉見義明氏も「性奴隷」説を唱えています。さらに朝日新聞は1992年1月の首脳会談前の記事も吉見氏の誤認資料を基に書いたものでした。


慰安婦を被害者利権にした人物

1991年12月、慰安婦に対する賠償を日本政府に求めた訴訟、「アジア太平洋戦争韓国人犠牲者補償請求」が東京地裁に提訴されました。控訴人は韓国太平洋戦争犠牲者遺族会でその弁護士には高木健一氏、福島瑞穂氏らが就任しました。

高木氏はインドネシアにおける慰安婦の対日補償請求運動で、事実を捏造して賠償請求をしようとした人物です。

また、福島瑞穂氏は韓国で賠償訴訟の原告を募集した人物です。

彼らは、被害者を意図的に作り出し、国から賠償金を取ることを自らの利権とする活動をしていました。


責任を取るべき人たち

今回の日韓外相会談について、問題を煽り続けてきた人たちは全員素知らぬ顔をしています。

12月29日の朝日新聞の社説は「日韓は不毛な争いは何も生み出さないというあたり前のことを悟った慰安婦問題の合意・・・」とまるで他人事のように報じていました。しかも、一方的に日本側に非があるような論説を加えて、最も重大な朝日新聞社の責任問題には口をつぐんだままです。

また、自分たちの利得のために日本の名誉を毀損し続けてきた福島瑞穂氏らも沈黙したままです。


ここまで問題を複雑化させた新聞社や人物の正式な釈明会見が全くなされないのは極めて遺憾です。本当の意味での問題終結には、彼らの行為がきちんと検証されることが不可欠です。

慰安婦問題は彼らに始まったがゆえに、彼らが終らせなければならないのです。




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