アングルを決めたら、必ず全てのロックがかかっているのかを再度確認しなければならない理由は、
露光時間の長さとそれに伴うフィルター操作があるから、途中でカメラが動いてしまうと、まずいからでもある。
今あるか知らないがミノルタで色温度計というものがでていたが宛てにならないという噂を聞いてしまったので
自分の経験則で、補正フィルターを決めていった。
一応ポラを引く(といっても富士のインスタントフィルム)でも実際には当てにはならないのだが、カット数が多い時等は
シートフィルムフォルダーに貼り付けて置く。
他の人の仕事の現場を見たわけではないが、私はゼラチンフィルターを0.25単位ででているものを全て揃えて
露光を決めるのは180秒が全部の露光量としたら、蛍光灯をつけた状態で何秒その時の補正フィルターは
緑色を取り除くものをつけ、と言った具合にして撮影していった。
総露光時間の何パーセントは、かれこれという具合にして、その計算がややこしいので、計算機を使うようになったが
とある写真関係の会社の撮影で、計算機をだして計算をしていたら驚いていたので、もしかしたら私だけの
撮影方法だったのかもしれない。ゼラチンフィルターはもじ通りゼラチンなので埃がつきやすくて、しかも
色温度変換フィルターだけだったりして、どうせなら色温度変換と同時に軽くM(マゼンタ)等があると便利だなぁ
といっていたら富士から二つの機能を持たせたフィルターが発売されて結構便利になった。
という訳で、一枚撮るのに結構大変な想いをするのだが、新築の物件似はじめにはいれるのが楽しかった。
また、大きな建設会社から専属の誘いを受けたりもしていたので、生涯続けられる仕事だろうなと想っていたが
外観などの撮影は天気に左右されるので、長雨の時などは仕事がたまってしまい、掛け持ちだらけの時は
晴れになると何箇所も駆けずり回ることとなりてんてこまいだ。
それにしても、デジタルが進化している昨今だが、えーこれでええんかいというような写真をみかけることが多い
大手以外は自分達で写しているのだろうか?だとしたら、相当ケチな会社だ。千万を超える物件をうるのに
2,30万かかってもゆうにもとが取れるし、ちゃんとした写真のほうが売れ行きは良いのだ。