いずれも、実際にあった金閣寺の放火全焼事件をとりあげたものだ。作家の個性が比較できる意味ではおもしろい。三島は実に耽美的に捉えているのに対して、水上はいかにも人間的な泥臭さを全面にうちだしている。金閣寺は美の象徴ともいえるが、その美学の差が互いの文章に表れている。全く関係ないが、実は三島が割腹自殺をした後切り落とした首が、もう一人の楯の会のメンバーのそれと2つ並んで市ヶ谷駐屯地の最後に立てこもった部屋の入り口に並べてある写真を見たことがある。もちろん、通常非公開だがどういう経過忘れたが、廊下側から執務室を写した写真の入り口左の床に並べてあったのだ。頭脳明晰な三島が楯の会の数十名で本当にクーデターを成功させることは困難だと理解していたはずである。ということで、犯罪に理屈はないに違いない。
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