型物を写す時は ブローニーというネガフィルムを使う。
撮影の仕方や一日のフィルムの使用量の多さは多カット主義ゆえにとても多かった。
フィルムの現像については、最終的にプロラボと言われる所に落ち着いたのだが、
使うフィルムと現像所の癖があるのだ。つまりどこに出しても同じではないということ。
ブローニーフィルムの現像は、機械ではなくて人が行う。これを つり現 というのだが
要するに、フィルムの両端にクリップを付けて現像液の中に吊り下げて手作業で現像をする
のだ。一度だけ、現像所のミスで、クリップが外れて現像液の中に落とされた事があった。
現像タンクの中に落ちてしまった為に、6本のフィルムが被害にあった。
幸いな事に、被害箇所は絵柄のかなめを外れていたのだが、100%の仕事をして当たり前なのが
プロの世界であり、そこには「だって人間だからミスをすることも」あってはならないのである。
これが、プロとしては当たり前なのである