
神獣検索画像より
先日、白虎について書きましたので、今日は「玄武げんぶ」という名の聖獣について書いてみます。玄武は黒色の「亀蛇」の姿をしています。黒は「北」と「水」の色とされています。
玄というのは、淡い黒を重ねて真っ黒になる手前の黒、赤や黄色を含んだ深みのある黒色とか言われているようです。
「玄」の字の成り立ちは、染められた糸の束が吊るされた様子を表しているようです。 確かに、玄武の姿も亀と蛇が糸のように絡まりあっています。
複雑に絡み合った黒い糸の束に奥深さを感じた人々は「玄」に対して様々な意味を見出したようです。
その結果、「玄」の文字は「黒」の他に「天」「天空の色」「幽遠」「暗闇」「深遠」「静寂」や「老荘思想の哲理」「神羅万象の根源」など複数の意味を含むようになりました。「玄」とは黒という色の概念を超えたもののようです。
また、中華圏には玄天上帝(げんてんじょうてい)、別名真武大帝(しんぶたいてい)という有名な神様がいらっしゃるようです。
その聖地である武当山は、ユネスコの世界遺産にも登録されているようです。行ったことありませんが、武術のメッカのようですね。

【武当山画像検索より】
玄武帝は冠を着けずにざんばら髪のままで、足も裸足の神様です。黒い服を身に付け、七星剣という武器を持っていまる神様のようです。亀と蛇もいます。


姿のみならず、その北方守護の役割もそっくりです。 妙見菩薩は、かつては龍に乗る別の密教的な姿だったようですが、ある時期からはこの真武の影響を受けて、甲冑をきた武神の姿へ変わっていきました。
空海さんは、遣唐使で長安に渡り、恵果和尚から沢山のことを学びました。東寺には、北極星や北斗七星信仰にかかわる北辰神像(妙見菩薩像)の他に、星宿にかかわる火羅図や、北斗曼荼羅もあります。

星まわり、抗うことのできない運命なんかは、私たちが生きていると起こります。抗うことの出来ない運命と、今を懸命に生きることで変えられる未来。これが運命にも糸のように絡まり合っている気もしています。「玄」の漢字は深遠な色である黒い糸の絡まりからでした。
闘いの姿、剣をもつ姿の妙見菩薩は、悪や罪を祓い断ち切る剣を持つ菩薩様だと思いました。人も悪が過ぎれば切られてしまうかもしれない怖さも感じます。神様は畏怖すべき存在です。
玄武を描くにあたり、背景をしり、さらにまた、空海さんを思い、さらには日本を超えて中華の神様へとも繋がりました!
空想が広がり、地球から見える星を司る神様、地球の北をイメージして絵を描きました。神様の世界を護る神獣は確かにいるみたいですね!
私が描いた玄武は見た目は怖くないようです、、!?が、、神様が沢山いる津野山神界の北を護ってもらいたいです。