大善人へ身魂磨き

善でありたいと思う。日々精進。感情の渦に呑み込まれそうな時もあるけれど最後には明るく静かな大海原に和合したい。

玄武 天井画

2021-05-09 06:31:00 | 神仏について
津野山神界に新しくできるお宮の天井画を描いているのですが、妹と分担して聖獣を2枚ずつ描くことになりました。妹が東の蒼龍と南の鳳凰を担当し、私は西の白虎、北の玄武です。


神獣検索画像より

先日、白虎について書きましたので、今日は玄武げんぶ」という名の聖獣について書いてみます。玄武は黒色の「亀蛇」の姿をしています。黒は「」と「」の色とされています。


玄というのは、淡い黒を重ねて真っ黒になる手前の黒、赤や黄色を含んだ深みのある黒色とか言われているようです。


「玄」の字の成り立ちは、染められた糸の束が吊るされた様子を表しているようです。 確かに、玄武の姿も亀と蛇が糸のように絡まりあっています。


複雑に絡み合った黒い糸の束に奥深さを感じた人々は「玄」に対して様々な意味を見出したようです。


その結果、「玄」の文字は「黒」の他に「天」「天空の色」「幽遠」「暗闇」「深遠」「静寂」や「老荘思想の哲理」「神羅万象の根源」など複数の意味を含むようになりました。「玄」とは黒という色の概念を超えたもののようです。


また、中華圏には玄天上帝(げんてんじょうてい)、別名真武大帝(しんぶたいてい)という有名な神様がいらっしゃるようです。


その聖地である武当山は、ユネスコの世界遺産にも登録されているようです。行ったことありませんが、武術のメッカのようですね。



【武当山画像検索より】


玄武帝は冠を着けずにざんばら髪のままで、足も裸足の神様です。黒い服を身に付け、七星剣という武器を持っていまる神様のようです。亀と蛇もいます。



日本の妙見菩薩の姿は、この真武大帝と似たところがあります。東寺にある妙見菩薩の絵は、非常に似ている部分があります。 


東寺の本、北辰神像(妙見菩薩)より

妙見菩薩の背後の二者は、1人がじっと見て、あと1人は箱を抱えています。何か物語がありそうです。


姿のみならず、その北方守護の役割もそっくりです。 妙見菩薩は、かつては龍に乗る別の密教的な姿だったようですが、ある時期からはこの真武の影響を受けて、甲冑をきた武神の姿へ変わっていきました。


空海さんは、遣唐使で長安に渡り、恵果和尚から沢山のことを学びました。東寺には、北極星や北斗七星信仰にかかわる北辰神像(妙見菩薩像)の他に、星宿にかかわる火羅図や、北斗曼荼羅もあります。


東寺の本、北斗曼荼羅画像より

星まわり、抗うことのできない運命なんかは、私たちが生きていると起こります。抗うことの出来ない運命と、今を懸命に生きることで変えられる未来。これが運命にも糸のように絡まり合っている気もしています。「玄」の漢字は深遠な色である黒い糸の絡まりからでした。


闘いの姿、剣をもつ姿の妙見菩薩は、悪や罪を祓い断ち切る剣を持つ菩薩様だと思いました。人も悪が過ぎれば切られてしまうかもしれない怖さも感じます。神様は畏怖すべき存在です。


玄武を描くにあたり、背景をしり、さらにまた、空海さんを思い、さらには日本を超えて中華の神様へとも繋がりました!


空想が広がり、地球から見える星を司る神様、地球の北をイメージして絵を描きました。神様の世界を護る神獣は確かにいるみたいですね!


私が描いた玄武は見た目は怖くないようです、、!?が、、神様が沢山いる津野山神界の北を護ってもらいたいです。