安芸といえば、世界遺産、安芸の宮島。広島県を思い浮かべる方が殆どだとは思います。
私は子供の頃自分の住んだ高知県安芸市をまず思い浮かべます。
高知は空海さんの四国八十八ヶ所の札所がいくつかあります。高知は四国の中では広いので、札所間がすごく遠いらしく歩くと大変だよ、と実際すでに八十八ヶ所をまわった知人が言っていました。安芸市にも神峯寺があり、十一面観音がご本尊のようです。いつか夫とまわりたいです。
空海さんは、香川で生まれました。幼少名は佐伯真魚さまです。
安芸の宮島の対岸の広島県廿日市は、古代から佐伯と呼ばれた地だそうです。空海さんは讃岐(香川県)の佐伯氏出身であり、 安芸国(広島県)の佐伯氏は厳島神社の神主家です。
『日本書紀』によると、厳島神社のある安芸の国に蝦夷が配置されたことから佐伯という地名ができたそうですが、それに絡む一族が佐伯氏のようです。だから、空海さんは厳島神社とはかなり深い縁がありそうです。
厳島神社が創建されたのは593年というから聖徳太子の時代、つまり、飛鳥時代です。ご祭神は市杵島姫命,田心姫命,湍津姫命という三人の宗像三女神で、これは弥生時代から九州北部を根拠地として大陸との交流を行なってきた宗像一族の守り神です。
この宗像氏が瀬戸内海航路に進出するにあたり安全を祈願して創建したのが厳島神社であり、その際この地の佐伯一族の長が初代の神主になり、子孫がこの安芸国一の宮の神主を務めてきたというのです。
実は、佐伯というと、私には大分県の義父の実家佐伯市の方がすぐ思いつきます。宗像三女神をお祀りする宗像大社は福岡県にありますが、大分県も九州だから近いといえば近いです。漁師が多く、海の神様に護ってもらっていたんだと思います。
大分佐伯検索画像より
広島県の佐伯と大分県佐伯市にも、繋がりがあるかもです。まだまだ調べたくなります。調べだすと楽しくて、変かもですが時間を忘れてしまいます。
空海さんが唐に渡る時、嵐に遭い、その時波切不動が顕れ命が助かり、日本に帰国後、宗像の神様にお礼をしに行って岩窟修行を始めます。佐伯一族の空海さんと、厳島神社の御祭神の宗像三女神。すごく、縁が深そうで、この話しに深く納得です。
広島は、10年ほど前夫が仕事にて3年ほど住んだことがあり、厳島神社はその時訪れました。当時、御祭神もまったく知らず、観光を純粋に楽しみました。
空海さんのお父様は佐伯一族であり、お母様の玉依御前は、もとは摂津や河内という畿内の出身です。畿内つまり、空海さんが真言宗を開いた高野山金剛峯寺の近くの場所です。
空海さんは、生きた生涯でご自身と縁のある場所や地名に、寺院を沢山建立しています。自然とそうなったのかどうかはわかりませんが、やはり、人は縁ある土地の神さまに守られているとも思いました。
空海さんの偉大さに感服します。凄い。
そして、日本はなんと奥深い国でしょう。様々な地名や名前にまで、沢山の神仏との縁を感じます。
空海さんは、偉大だから縁ある地にばんばんお寺を建立したりしたのだとも思えますが、実は、縁起地名とはよくいったもので、一般の人も住む場所、そして苗字、もしかしたら名前や、関わる土地に縁は網の目のように隠されている気がしています。
産土神は、生まれてからずっと支えてくださる守護神で、命を神様からいただいたら誰しも応援してくださっていると信じています。また、惹かれる土地はやはり縁があるのかもしれません。
日本に生まれたからには、日本に生まれる由縁があるとも思っています。私は日本に生まれることができて、本当に良かったと思っています。氏神さまには、土地に住まわせていただいていることに感謝です。
日本が大好き、日本の神様大好きです。