羽衣伝説と神話の神様を勝手に繋げてみようと思います。まずは各地に伝わる羽衣伝説ですが、大まかなストーリーはウィキペディアより以下のとおりです。
- 水源地(海岸・湖水)に白鳥が降りて水浴びし、人間の女性(以下天女)の姿を現す。
- 天女が水浴びをしている間に、天女の美しさに心を奪われたその様子を覗き見る存在(男、老人)が、天女を天に帰すまいとして、その衣服(羽衣)を隠してしまう。
- 衣類を失った1人の天女が飛びあがれなくなる(天に帰れなくなる)
そのあと、日本の羽衣伝説では、ここから近江型と丹後型でわかれるみたいです。
- 近江型(昇天型)
- 天に帰れなくなった天女は男と結婚し子供を残す(幸をもたらす)。
- 天女は羽衣を見つけて天上へ戻る
- 丹後型(難題型)
- 天に帰れなくなった天女は、老夫婦の子として引き取られる
- 天女は酒造りにたけ、老夫婦は裕福となる
- 老夫婦は自分の子ではないと言って追い出す
- 天女はさまよった末ある地に留まる(トヨウケビメ)
・再会型 :九州地方に多い。稲作農耕地帯との関連も考えられている。
夫と相思相愛になった天女が、天の父に夫を認めてもらうため、夫を助ける。
などなどです。
三保の松原(静岡県)は、羽衣伝説の舞台でもあり、浜には天女が舞い降りて羽衣をかけたとされる「羽衣の松」があり、付近の御穂神社(みほじんじゃ)には羽衣の切れ端といわれるものが保存されているようで、日の出の美しい場所のようです。
ウィキペディアによると、もとは出雲国の御穂埼(現・島根県松江市美保関町)にいて、そこから遷座した神であるとも言われていますが、はっきりしていないようです。また、羽衣の切れ端は大陸由来のもののようです。
天女の羽衣のお姫様は、三保も美保もミホと呼びますし、御穂神社の御祭神の三穂津姫は、ミホという音をもったお姫様、ミホツヒメは、ミホの姫様のことであり、日本神話では高皇産霊尊の娘で、大物主神の后といわれています。その話がこちら。↓↓(ウィキペディアより)
『日本書紀』の葦原中国平定の場面で、大己貴神(大国主)が国譲りを決め、幽界に隠れた後、高皇産霊尊が大物主神(大国主の奇魂、和魂)に対し「もしお前が国津神を妻とするなら、まだお前は心を許していないのだろう。私の娘の三穂津姫を妻とし、八十万神を率いて永遠に皇孫のためにお護りせよ」と詔し、結婚します。
日本の他の地方での羽衣伝説は日本の色んなところにありますが、大物主の奥様のミホの姫様のことを伝えたかったのかもですね。
また、天女はしばしば白鳥と同一視されているようです。白鳥処女説話は、世界の色んなところにあり、これは異類婚姻譚の類型のひとつで、日本のみならず、天女をその部族の祖先神とみなす小規模な創世神話の型をとるともあります(ウィキペディアより)
ところで、
出雲の美保神社は、妹と姉と妹の親友が訪れていました。とても風光明媚な所のようですね。是非行ってみたいです。
昨年、京都亀岡にあります丹波の出雲大神宮に行ったのですが、そちらは大国主神とともにミホの神様が主祭神となっており美穂津姫神は大国主神の后とされているようです。大物主は大国主命と呼ばれる事があります。
丹波の出雲大神宮に行った時は勉強不足のため、今の今までミホの神様にはきづけなかったですが、磐座がとても印象深い素晴らしい神社でした。
つづく