ペルージャから戻ってくると友人からお誘いの電話。
「暑いから涼しい山の中で夕飯食べよう」
私がペルージャからフィレンツェに戻ったのは20時前でしたが
どのみち予約が取れたのは21:30だからということで
ビリーの散歩に行っても十分間に合う時間。
フィエゾレの山奥の奥の奥ということで
彼女の車で行くことに。
フィレンツェから約30分山を越え谷を越えて
たどり着いたところは「ここはどこ」という山の中。
ちょうど着いた時間帯には
駐車場から見下ろす谷の向こうにきれいな夕焼け。
Casa del Prosiuttoという
なんとも肉ばっかり食べさせそうな名前のレストラン。
私が肉を食べないって知っていてここに連れてきたのか?
とちょっとだけ不安になりましたが大丈夫でした。
メニューはシンプルなものばかりが並んでいます。
この素朴さが山奥らしくていい感じ。
前菜はメニューをみたら無性に食べたくなったFettunta。
オリーブオイルとニンニクと塩のみ。
思ったとおり、うまかった!
友人たちはサラミとクロスティーニの盛り合わせ。
プリモは麺類とソースが指定できるという不思議なシステム。
つまり麺類を数パターンから選び
ソースも数パターンから選んで自由に組み合わせ。
友人たちはソースはウサギのラグーソース。
冬のメニューじゃないかと揉めたのですが、
絶対おいしいから外せないという友人の意見で
2人はそれぞれトルテッリとタリアテッレでウサギラグー。
トルテッリのウサギラグーソース
タリアテッレのウサギラグーソース
私は芸がないとか言われながらも
シンプルにスパゲッティ・アッラ・カッレティエラ。
だって他に食べたいなぁと思うものがなかったんだもの。
おいしかったよシンプルで。辛すぎず。
確かに芸がないかもしれないが。
友人の片割れはタリアータも食べてましたが
人の皿でお肉料理だったので興味が失せ撮影し忘れました(笑)。
確かにやわらかそうで焼き加減も程よくておいしそうでした。
下界とは5度くらい気温差があるのではないか
というくらいの涼しさで、途中から肌寒く感じるほどでしたが
むせぶようなTiglioとGelsoの香りの中で
山の空気を吸い込みながらおいしく食事をしてきました。
食事が終わる頃、谷の向こうで花火の音。
Pratolinoで上げている花火だろうということで
駐車場からしばらく花火鑑賞。
花火を見ている間はまったく誰も気づかなかったけれど
花火が終わったら自分たちの足元よりも一段低いところで
チカチカと光るホタルの大群発見!!
まさに大群というくらいの無数のホタルが幻想的に舞ってました。
久々にホタルを見たのとあまりの数に大感動。
帰りの車の中でホタルの大群を
動画に残してくればよかったとひどく後悔。
写真では撮りきる自信がなかったので、
シャッターを切る気もなかったのだけれど
もしかしたら動画なら何とか記録に残せたかもと思い。
また今度この季節に行く機会があったら撮ってみよう。
Casa del Prosciutto
Via Bosconi, 58
Torre di Buiano
Tel 055 548830
Chiuso il mercoledi
こんな山の香りに包まれて
いつかビリーと一緒にのんびり暮らしたいなぁ。
前回友人とペルージャを訪れたときに、
時間的な余裕がなかったので、
見ないままで終わっていた展覧会を見るために、
再びペルージャへ。
6月最終日曜日で終了予定の展覧会なので、
このチャンスを逃すわけにはいかず。
ちょっと暑かったけれど、出かけてきました。
フィレンツェからペルージャはローカル電車で約2時間。
しかし、朝9時過ぎにはちょうどよい電車がなく
11:02出発の列車で出かけることに。
列車に揺られていくと次第に緑が多くなって
自然と頬が緩みます。
一人で座席に座ってニヤニヤしているので、
きっと周りから見ると変な人です。
トラジメーノ湖を右手に見ることもできるので、
フィレンツェからペルージャへ行くときには絶対
進行方向向かって右側に席取り。
ペルージャの駅は街の麓。
そこから中心地まではバス、と思っていたのですが
最近はミニメトロなんてものができました。
駅を出ると広場の左手に小さな券売所があるので
そこでチケットを買い、一応聞いてみる。
「チェントロに行くには何番バス?」
すると「ミニメトロに乗るといいよ」との答え。
その券売所を過ぎて更に左手に進んでいくと
近代的な建物が見えます。そこがミニメトロの駅。
ミニメトロはいわゆる一両編成のケーブルカー。
冷蔵庫みたいな銀色の車両が
行ったり来たりしているのですぐにわかります。
Fontiveggeの駅からPincetto方面行きに乗り
終点Pincettoで下車。
降りたらエスカレーターの方向へ。
こんなわかりやすい看板が出ています。
エスカレーターを上っていき地上に出たら
あとは坂道を登っていけば、そこはペルージャの街の中。
ということでミニメトロができたので、
ずいぶんアクセスが簡単になった気がします。
Pintoricchioの展覧会が目当てだったので、
ペルージャ滞在時間のほとんどは美術館の中。
せっかくだからとPeruginoの作品もたっぷり見て大満足。
展覧会見終わって若干時間が余ったので
他の美術館なども見学して
フィレンツェのバルジェッロの展覧会でみた
Vincenzo Dantiのブロンズ像もいつも以上にじっくり見ました。
ペルージャらしいといえば、ちゃんとこの噴水も。
帰りも駅までミニメトロで。
ちゃんとミニメトロ探せるように看板が出てます。
Pincettoの駅へは
またエスカレーターに長いこと乗って降りていきます。
帰りのローカル列車も2時間。
夕方の日差しが強くなる17:41発、フィレンツェ到着は19:51。
日の長い今の季節なら、何の問題もない日帰り旅行。
帰りの電車の中で合い席になったイタリア人の男の子の
足がくさくて死ぬかと思いましたが、
全体的に混んでいたので、座席の移動もままならず
途中アレッツォまでかなり厳しい列車の旅でした。
お目当ての展覧会はボリュームもあって
良質の作品が多く集められていたのでオススメ。
とりあえず6月29日までだけど、延長しないのかな?
あまりに気に入ったので、
ちょっと重かったけどカタログ買って帰ってきました。