不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Giunone

2011-07-12 23:19:00 | アート・文化
ジュノーネ(ユーノー、ギリシャ神話のヘラ)は
ローマ神話の結婚と出産の女神。
エルコレ(ヘラクレス)に授乳する姿で描かれることも多く、
これにより国家の守護神として扱われることもあります。
農耕の神Saturno(サトゥルヌス)とレアの子供で
Giove(ジュピター、ギリシャ神話のゼウス)の妹であり、
後に彼の妻となったためローマ神話の女神の中でも
最も重要な女神とされています。

嫉妬深く、比較的攻撃的な性格と言われ
芸術作品に描かれる時はたいてい厳格な女性として表現され
手には王権を示す権杖をもっていることが多く、
頭には宝石付きの王冠を携えて描かれることがほとんど。

Tintoretto_via_lattea

ロンドンのナショナルギャラリー所蔵の
Tintoretto(ティントレット)の
「Origine della Via Lattea(天の川の由来)」では
エルコレ(ジュピターの息子)に授乳する姿が描かれています。
Mercurio(マーキュリー)に抱きかかえられるエルコレが
うたた寝するユーノーの乳を含みきれず
彼の口からこぼれたユーノーの母乳が
天の川になったといわれています。

この作品の右側に孔雀が描かれていますが、
孔雀はユーノーのシンボルの一つ、
その孔雀の左に描かれるのは鷲で
両足でジュピター(エルコレの父)の
シンボルである稲妻をつかんでいます。


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2011-07-12 19:07:12 | Tweet Log