世界遺産の屋久島で、唯一 薪窯にて焼成している(2012.2月現在)、
山下正行さんの陶展「龍」が、はじまりました。
今回のテーマは龍なので、うつわの種類は、潔く 少なめです。
湯呑や ぐい呑み、汲み出しが、数種。
この筒型は、面取り後、型押ししてあり、ウミガメの文様も入っています。
そして、飯碗を含む「碗」が、3サイズ。
その他は、ティーポット、小茶器、茶入れの蓋物。
目を引くのは、蓮の香炉。
碗以外は、釉薬を使わずに、薪窯焼成時の自然釉のみですが
赤松の薪を手に入れる事が 難しい屋久島では、様々な薪材を使うので
独特な変化を見せてくれます。
今回は、窯の調子も良く、温度の上がりも良かったそうで
作品に積もった灰が熔けて、ガラス質になって、艶のある仕上がりが多いです。
龍もたくさん届いています。
舟形のうつわになった龍もいます。
その迫力は、画像では伝え辛いので、ぜひ見に来てほしいです。
定番の動物も、もちろん届いています。
勢いのある作りに、自然釉の風合いが、一体一体に現れ
見どころ満載です。
独特な釉の流れも 楽しんでほしいです。
山下さんの在廊は、本日、2月16日から19日、23日から27日です。
屋久島に移り住んで、30年以上。島の暮らしのお話も楽しいですよ。
後半には、お子さんもやってくる予定ですの、会いに来て下さいね。
屋久島 埴生窯
山下 正行 陶展 「龍」
2012年2月16日(木)~2月27日(月)
11:00am~18:00pm 2/20(月)・21(火)休み
作家在廊日 2/16-19 , 2/23-27
子供の頃、憧れだった龍。水神として 恵みの雨をもたらす やさしい心と、自然を破壊する者を 戒める厳しい姿を、この時代に見せてほしい。
まもなく大震災から1年が経つ。このタイミングで山下さんが龍を作りたいと願うのは、震災から遠く離れた屋久島の地に暮らしていても、悼めた心は東北の人々と同じ。復興を願う心も、許せない事も同じ。
龍神杉や龍神の滝がある屋久島で成形され、穴窯で焼締められた動物注器や蓮の香炉、独特の自然釉が生きるうつわは、屋久島の薪だからこそ。埴生窯の仲間を連れて龍がくる。