遅ればせながら、明けましておめでとうございます。ボストンでは、珍しく雪の無い新年を迎えました。昨年末から新年にかけて、今月中旬、または来月はじめに出願締め切りのボーディングスクールの出願サポートで、元旦から少しづつ仕事を進めております。そんな中、今年の夏のサマーキャンプお申込もスタートしています。本日は、昨年の夏、初めてアメリカのサマーキャンプに2週間参加しました、私立中学に通う中学2年生の男子生徒さんの作文と保護者の方のご感想をご紹介致します。参加者の感想としては、弊社からのアンケートへの回答の代わりに、サマーキャプ体験を綴った作文を送ってくれました。題は、「優しさ」です。
今年の夏、初めてアメリカで2週間過ごした。一人で、だ。と言っても語学学校のようなものに通ったわけではない。ひたすら、スポーツやイベントで遊び尽くす、楽しいキャンプだ。
楽しい、と言ってもキャンプから帰ってきた今だから言えることで、行く前はとてもそんな心境ではなかった。僕自身、親がバリンガルということもあってアメリカへ旅行に行くことは多かったが、それとこれとは違う。何よりも言葉が通じるかという心配が大きかった。何かアクシデントがあったら。。。という心配も絶えなかった。また、同じキャビン(寝泊りする場所)の子が悪い奴だったら、とも心配していた。要は不安で仕方無かったのだ。
一方で、僕は楽観的に捉えてもいた。生来僕は「なんとかなるだろう」という思考の持ち主なので、主語と動詞と単語がはっきりしていれば、あとはジェスチャーで何とか通じるだろうとも考えていた。
いざ到着したキャンプ地はとても良いところだった。アメリカならではの広大な敷地に、緑豊かな自然と澄んだ湖が広がっていた。
アメリカという国はつくづくスケールの大きな国だなとも感じた。ただの子供のキャンプ地に、石窯やウエイクボードができる高級ボートまである。石窯で焼くピザは絶品だった。
一番感激したことは、サーカス団を講師として招いていたことだ。プロのサーカス団員のもとでジャグリングや空中ブランコを習えるのだ。空中ブランコがキャンプ地にあるのも凄いが、やはりプロの技術を間近で見られるのはまたとない貴重な経験だ。キャンプ12日目には、人気映画「グレイテスト・ショーマン」をテーマにしたサーカスショーまであった。
2週間を過ごすキャビンの中はとてもアットホームは雰囲気で、居心地が良かった。僕のキャビンはキャンパー8人にスタッフが4人という大きなキャビンで、英語がセコンドランゲージ(英語が母国語でない人)のスタッフが同じキャビンにいたことが、とても心強かった。彼はキャンプ初日、言葉が通じなくてなかなか仲良くなれない僕を、バスケットボールに誘ってくれた。彼は英語で話せないという苦労がよくわかったのだと思う。彼自身、それで苦労した時期があったはずだ。同じ年のペルー人キャンパーにも助けられた。彼は10才の時にこのキャンプに初めて参加したらしい。それが今では立派なバイリンガルなのだから、本当に凄いと思う。彼とは同じ外国人同士仲良くできた。
僕が同じキャビンの仲間が仲良くなれたきっかけは、意外にも「漫画」だった。始まりは、「アニメは好き?」という質問だった。『週刊少年ジャンプ』は、アメリカでも非常に人気で、その後もよく話をふられた。『Naruto』や『One Piece』が親しまれているのは世界共通だ。『僕のヒーローアカデミア』という漫画は英語でも『BokunoHeroAcademia』と言うことには驚いた。そもそも「漫画」も、「Comic」ではなく「Manga」だ。
他にも様々な機会で優しくしてもらった。ギターの先生は、自身がアイルランド人ということもあり、一緒に紅茶を飲みながら、僕が日本のことを紹介し、楽しいひと時を過ごした。
広々としたキャンプ地やサーカス団を招く手間暇。全ては未来を担う子供たちのためだが、それを実現するアメリカの豊かさに気付けた。日本では決して経験できなことだ。遠い地から来た外国人に対する気遣いには感動した。相手の気持を考えて積極的に接するその姿勢は、日本人が不得手とすることだからこそ、その優しさが有難かった。粗野で粗暴に見えるアメリカ人にも、そういう優しさがあるということに気付けた、とても充実した2週間であった。
(保護者)
質問:お子さんからお聞きになられたサマーキャンプの話の中で、特に印象的であったことをお知らせ下さい。
回答:カウンセラーの手厚さです。キャビンの年齢構成や人数にもよるということでしたが、息子のキャビンにはキャンパー8人に対し、4人のカウンセラーが配置されていたとのこと。これはとても素晴らしいことと思います。日本のキャンプではなかなかこれほどの手厚さはありません。スタートアップに少し苦労したものの、3日目ごろにはキャビンの仲間ともうちとけ、何より「みんなが優しかった」ということが印象的でした。「一緒にやる?」という声掛け、「入れて」と言えば、「いいよ」と言ってくれることが嬉しかったとのことです。サーカスの本格的なパフォーマンス、キャンプファイアーも楽しかった、と。また、Super Clean-up Timeなども、音楽を聴きながら(ノリノリで)楽しかったと言っておりました。
質問:お子さんをサマーキャンプに参加させてみて、プラスになったこと。また、その他お気付きになったことがありましたら、お知らせ下さい。
回答:外国人の中におかれても、何とかやっていける、やっていこうという自信がついたことが、何よりの収穫でした。日本にはない”自由さ”。これも開放的、そして”心を開く”というきっかけになったように思います。アメリカ人は整理整頓が下手、自由過ぎて規律を乱す=日本人は整理整頓が上手・きれい好き、日本人は規律を守る、という日本人の良さにも気付いたことはとても良かったと思います。
質問:何か、プログラムに対してご要望(改善できる点)がありましたら、お知らせ下さい。
回答:毎日Webにアップされる写真を見るのが楽しみでした。Water関係は写真を撮るのが難しいと息子も言っていましたが、何とか拝見できると嬉しいと思っています。
質問:コーディネーションを担当致しました、American Summer Opportunitiesについて、ご意見をお寄せ下さい。
回答:懇切丁寧なご説明やフォローに感謝するばかりです。特にキャンプ中盤でのカウンセラーの方々からのコメントは本当に有難く、私共の大きな安心感につながりました。心より、御礼申し上げます。
お母さまが乗り気の初めてのサマーキャンプ参加でしたが、ボストン空港でお会いした息子さんは、とても落ち着いた印象でした。作文を読みますと、「どうにかなるさ!」と、自分自身に言い聞かせていたのですね。2週間という短い滞在でしたが、文化も言葉も異なる世界に飛び込んでみて、とても大事なことをしっかりと感じてくれました。他人を思いやれる優しさです。これは、これからどんどん多様化していく世界で活躍するためにとても大事なことです。
この夏のサマーキャンプ体験をきっかけに、高校留学を希望し、現在ボーディンスクールの出願の最中で、この記事に掲載しました作文の内容を、出願エッセイに活用したりしています。留学先のボーディングスクールが決まりましたら、これから4年間、この生徒さんの大きな成長を見守らせていただけることを、心から楽しみにしております。
今年の夏、初めてアメリカで2週間過ごした。一人で、だ。と言っても語学学校のようなものに通ったわけではない。ひたすら、スポーツやイベントで遊び尽くす、楽しいキャンプだ。
楽しい、と言ってもキャンプから帰ってきた今だから言えることで、行く前はとてもそんな心境ではなかった。僕自身、親がバリンガルということもあってアメリカへ旅行に行くことは多かったが、それとこれとは違う。何よりも言葉が通じるかという心配が大きかった。何かアクシデントがあったら。。。という心配も絶えなかった。また、同じキャビン(寝泊りする場所)の子が悪い奴だったら、とも心配していた。要は不安で仕方無かったのだ。
一方で、僕は楽観的に捉えてもいた。生来僕は「なんとかなるだろう」という思考の持ち主なので、主語と動詞と単語がはっきりしていれば、あとはジェスチャーで何とか通じるだろうとも考えていた。
いざ到着したキャンプ地はとても良いところだった。アメリカならではの広大な敷地に、緑豊かな自然と澄んだ湖が広がっていた。
アメリカという国はつくづくスケールの大きな国だなとも感じた。ただの子供のキャンプ地に、石窯やウエイクボードができる高級ボートまである。石窯で焼くピザは絶品だった。
一番感激したことは、サーカス団を講師として招いていたことだ。プロのサーカス団員のもとでジャグリングや空中ブランコを習えるのだ。空中ブランコがキャンプ地にあるのも凄いが、やはりプロの技術を間近で見られるのはまたとない貴重な経験だ。キャンプ12日目には、人気映画「グレイテスト・ショーマン」をテーマにしたサーカスショーまであった。
2週間を過ごすキャビンの中はとてもアットホームは雰囲気で、居心地が良かった。僕のキャビンはキャンパー8人にスタッフが4人という大きなキャビンで、英語がセコンドランゲージ(英語が母国語でない人)のスタッフが同じキャビンにいたことが、とても心強かった。彼はキャンプ初日、言葉が通じなくてなかなか仲良くなれない僕を、バスケットボールに誘ってくれた。彼は英語で話せないという苦労がよくわかったのだと思う。彼自身、それで苦労した時期があったはずだ。同じ年のペルー人キャンパーにも助けられた。彼は10才の時にこのキャンプに初めて参加したらしい。それが今では立派なバイリンガルなのだから、本当に凄いと思う。彼とは同じ外国人同士仲良くできた。
僕が同じキャビンの仲間が仲良くなれたきっかけは、意外にも「漫画」だった。始まりは、「アニメは好き?」という質問だった。『週刊少年ジャンプ』は、アメリカでも非常に人気で、その後もよく話をふられた。『Naruto』や『One Piece』が親しまれているのは世界共通だ。『僕のヒーローアカデミア』という漫画は英語でも『BokunoHeroAcademia』と言うことには驚いた。そもそも「漫画」も、「Comic」ではなく「Manga」だ。
他にも様々な機会で優しくしてもらった。ギターの先生は、自身がアイルランド人ということもあり、一緒に紅茶を飲みながら、僕が日本のことを紹介し、楽しいひと時を過ごした。
広々としたキャンプ地やサーカス団を招く手間暇。全ては未来を担う子供たちのためだが、それを実現するアメリカの豊かさに気付けた。日本では決して経験できなことだ。遠い地から来た外国人に対する気遣いには感動した。相手の気持を考えて積極的に接するその姿勢は、日本人が不得手とすることだからこそ、その優しさが有難かった。粗野で粗暴に見えるアメリカ人にも、そういう優しさがあるということに気付けた、とても充実した2週間であった。
(保護者)
質問:お子さんからお聞きになられたサマーキャンプの話の中で、特に印象的であったことをお知らせ下さい。
回答:カウンセラーの手厚さです。キャビンの年齢構成や人数にもよるということでしたが、息子のキャビンにはキャンパー8人に対し、4人のカウンセラーが配置されていたとのこと。これはとても素晴らしいことと思います。日本のキャンプではなかなかこれほどの手厚さはありません。スタートアップに少し苦労したものの、3日目ごろにはキャビンの仲間ともうちとけ、何より「みんなが優しかった」ということが印象的でした。「一緒にやる?」という声掛け、「入れて」と言えば、「いいよ」と言ってくれることが嬉しかったとのことです。サーカスの本格的なパフォーマンス、キャンプファイアーも楽しかった、と。また、Super Clean-up Timeなども、音楽を聴きながら(ノリノリで)楽しかったと言っておりました。
質問:お子さんをサマーキャンプに参加させてみて、プラスになったこと。また、その他お気付きになったことがありましたら、お知らせ下さい。
回答:外国人の中におかれても、何とかやっていける、やっていこうという自信がついたことが、何よりの収穫でした。日本にはない”自由さ”。これも開放的、そして”心を開く”というきっかけになったように思います。アメリカ人は整理整頓が下手、自由過ぎて規律を乱す=日本人は整理整頓が上手・きれい好き、日本人は規律を守る、という日本人の良さにも気付いたことはとても良かったと思います。
質問:何か、プログラムに対してご要望(改善できる点)がありましたら、お知らせ下さい。
回答:毎日Webにアップされる写真を見るのが楽しみでした。Water関係は写真を撮るのが難しいと息子も言っていましたが、何とか拝見できると嬉しいと思っています。
質問:コーディネーションを担当致しました、American Summer Opportunitiesについて、ご意見をお寄せ下さい。
回答:懇切丁寧なご説明やフォローに感謝するばかりです。特にキャンプ中盤でのカウンセラーの方々からのコメントは本当に有難く、私共の大きな安心感につながりました。心より、御礼申し上げます。
お母さまが乗り気の初めてのサマーキャンプ参加でしたが、ボストン空港でお会いした息子さんは、とても落ち着いた印象でした。作文を読みますと、「どうにかなるさ!」と、自分自身に言い聞かせていたのですね。2週間という短い滞在でしたが、文化も言葉も異なる世界に飛び込んでみて、とても大事なことをしっかりと感じてくれました。他人を思いやれる優しさです。これは、これからどんどん多様化していく世界で活躍するためにとても大事なことです。
この夏のサマーキャンプ体験をきっかけに、高校留学を希望し、現在ボーディンスクールの出願の最中で、この記事に掲載しました作文の内容を、出願エッセイに活用したりしています。留学先のボーディングスクールが決まりましたら、これから4年間、この生徒さんの大きな成長を見守らせていただけることを、心から楽しみにしております。