ボストン現地レポート 教育に関連した話題を現地から

アメリカのサマーキャンプ、サマースクールの短期留学専門のコーディネーターが、現地の情報を様々な角度からお届けします。

サマーキャンプ参加者からの手紙

2021年09月24日 | アメリカのサマーキャンプ

暦の上でオフィシャルな秋がスタートしましたが、今日は気温が上がり、夏に戻ったようです。ボーディンスクールでは秋のスポーツが再開し、昨年はすべてキャンセルになっていました試合も再開され、水曜日と土曜日は試合で遠くの学校まで遠征することもあり、勉強との両立は大変です。

本日も、キャンプ滞在中に参加者から届きましたお便りを紹介いたします。2008年、中学1年生で4週間ほどのサマーキャンプに初めて参加したお嬢さんからのお便りです。キャンプ滞在中、私とご家族へのお手紙を6通ファックスで送信してくれました。6通のお手紙を改めて読み返しますと、はじめは戸惑うことばかりだったキャンプでの生活を、だんだんと楽しめるようになってきた様子が、良くわかります。お手紙が届いた順番で、まずは3通のお便りをご紹介します。

「キム・タミイさんへ 私はアメリカでキャンプをしている○○○○です。私は、バレーボールを持っていったのですが、空気がぬけてしまって、空気を入れるには、どうしたらいいのでしょうか?それと、バレーボール(ビーチボールではない)の自主練は、どこですればいいのでしょう。アメリカには、言葉の通じる人が7,8人しかいなくて、いつもいっしょにいるわけでもありません。私はいつも、日本語と英語が両方できる人を探しています。昨日見つけたのですが、2週間で帰るそうです。助けて下さい、、、、。とまでは行きませんが、早くキムさんに来て欲しいです。どうか、よろしくお願いします。

(同じ日にご両親に宛てたお便り)

「ママ、パパ、ファックスありがとう。まだちょっと心細いけど、日本の友達が6人いて、楽しくやってるよ。外国の人とは、まだ友達ではないけれど、がんばってしゃべるようにしてるよ。ママとの電話の後、アメリカの色々な食べ物にチャレンジしてみたんだ。そうしたら、なんだかおいしくて、食べられるものがいっぱいになったよ。なんかアクティビティのバレーボールがビーチボールで、さらに昨日(7/27)つぶれちゃって、なんかバレーボールができなくなっちゃって、、、、部活もやりたいけど、日本でのことを忘れて、アメリカで楽しくやってきます!!」

(3日後のお便り)

「お返事ありがとうございます。バレーボールの件では、クラスがつぶれてしまいましたー。とてもショックです。食事はがんばって食べてみたら、おいしく食べられるものがあり、それもふえてきました(くだものなど)。まだ、日本に帰りたいという気持はあるけれど、がんばります。何日にハーバード大学に行くのですか?」

夏休みの部活の練習をお休みしてアメリカのサマーキャンプに参加したこともあり、キャンプでバレーボールの練習ができたら!、と願っていたお嬢さんでした。張り切ってアメリカのサマーキャンプにやって来たものの、言葉も文化も違う環境に放り込まれて何が何だか分からないことばかりで、不安でいっぱいな日々だったことでしょう。最初のお便りは、持ってきたバレーボールの空気が抜けてしまったように、自分の気持もしぼんでしまったような様子が伝わってくるものでした。

さっそく返信を書きました。「大事なバレーボールは、きっと”私のことなんか忘れて、アメリカのキャンプで、みんなと一緒にできることを大切に頑張ってみて!、と言っているのかも。キャンプでできるビーチバレーボールをまずは楽しんでみて。そこでお友達ができたら、日本から持ってきたバレーボールの出番もあるかもしれません。ビーチボールを教えているカウンセラーに空気の入れ方を教えてもらってもいいわね。キャンプでは、まずは楽しむことが大事!スポーツを一生懸命やることは良いことだけど、誰かから言われてやるのではなくて、自分でやりたいからチャレンジしてみる、と考えてみたら良いと思います。そして、英語が思うように使えなくても、いつもスマイルを忘れずに、そして大きな声で相手の目を見てThank you!と言うように頑張っていれば、きっときっと○○ちゃんが言いたいことに耳を傾けてくれたり、○○ちゃんが何度も言われたことを聞き返しても、辛抱強く何回も繰り返してくれるお友達やカウンセラーがいることに気付くはずです。」

次回、引き続き、ご報告します。

 



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