第4位
『るろうに剣心 最終章 The Beginning』
監督:大友啓史
全部で5作品ある『るろ剣』の最後の作品ですが、この作品だけが良かったという意味ではなく、最終話にしてプロローグ的な役割を持っているという点で、シリーズ全作品を代表させるなら、これだなという意味で挙げさせていただきました。
髪型やら衣装やら、殺陣にしても決して正統派の時代劇ではないのですが、世界観がしっかりと作られているせいか、不思議なリアリティがあるんですよね。このての漫画原作の実写化というと、大概はただのコスプレにしかなり得ず、到底見られたものではないものになってしまうものですが、このシリーズに限ってはそうはなりませんでした。
殺陣というよりは「ソード・アクション」というべきものですが、その振り切れ様が尋常ではない。佐藤健の「あの」動きは、「ありえない」ことを「ありえる」かのように見せてしまう、優れた映画ならではの説得力があった。こんな作品、そうそう出来るものではないです。
今後もこれを超えるほどの作品が出てくるのかどうか、甚だ疑問です。それほどにスゴイシリーズだったなと
思います。
第3位
『永遠の0』2013年公開
監督:山崎貴
山崎貴監督には「あざとい」ところがあって、泣かせる演出がちょっとわざとらしかったりする。
『ALWAYS三丁目の夕日』にもそういうところがあって、悪くはないのだけれど、微妙にハマり切れない、引いてしまうところがある。
この作品にもそういうところがないわけではないのだけれど、でも悪くはなかった、ていうか結構ハマってしまった。
やっぱりさ、命をかけて愛するものを守った人の話というのは、理屈を超えて「来る」ものがありますよね。
あれほど生きて帰ることに拘っていた主人公が、どうして特攻を選んだのか。色々な解釈があると思いますが、愛する家族、愛する仲間たちを守るには、国を残すことが最も重要なことだと考えたからではないでしょうか。
国あってこその国民、日本という国あってこその日本人。
愛する人たちを守ることと、国を守ることはイコールなんです。
だから。
もうね、何度でも言いますけど、こういう方たちの命の犠牲の上に、我々の現在の生がある。何度でも同じことをいいますけど、
それを忘れてはいけません。
あの戦争に散っていたすべての先人たちに、感謝と敬意を。
ではまた、次回。