これ、タイトルが良くない。原題は[Conjuring]意味は「除霊」とか「悪魔祓い」とか、そんなような意味らしい。こっちの方が内容をしっかりと伝えてる。『死霊館』なんてタイトルでは、なんかゾンビみたいな怪物が出てきそうな感じがして、中身が全然伝わってこないし、勘違いされてしまうだけ。
センスないわ~。
アメリカに実在する心霊研究家(?)夫妻が、1971年に実際に経験した恐怖体験を基にしている映画で、一応実話なんです。
一応ね。
ある家族が田舎の古い家を購入して引っ越したところ、その家で起こる数々の怪異。これを調査する心霊研究家夫妻。徐々にわかってくる、この家にまつわる因縁......。
よくある幽霊屋敷ものの一つで、起こる怪奇現象もよくあるもの。特別新しいところはない、と言ってしまえばそれまでですが、実際にこんなことが自分の家で起こったら、そりゃ怖いよなというリアリティがあって、なんというか、好奇心が刺激されるというのか、決してつまらない映画にはなっていないところが、良く出来てるなと思います。
映画全体の作りとしては、昔あった映画『悪魔の棲む家』ほぼそのままと言っていいです。で、ラストのクライマックスで『エクソシスト』になるという(笑)、いずれも「実話」であることを売りにしていたホラー映画で、その実話ホラーの良いところをうまく合わせて作った映画という感じで、先にも言いましたが特別新しいところはないし、怖いか怖くないかと言ったら、正直あまり怖くはない。
でもやはり、実話という「重み」は侮れない。結構興味津々で見入ってしまう。それは演出の上手さなのかな。
最後の最後、邪悪に勝つのは「家族愛」なんだ!というところが結構ほろっとさせてくれますし、上手く出来てますよ。過剰な怖さでない適度な恐怖感に、最後は家族愛で泣かせる。これはヒットしますって。実際この映画はシリーズ化されて今でも人気があるようです。
それにしても、冒頭に登場した「アナベル人形」が、映画のストーリーとは直接関係がないというのも、この夫妻がいかに多くの「心霊事件」に関わっているかということを示していて興味深い。
アナベル人形、実にインパクトの強い人形なのですが、この人形が関わっている「アナベル事件」というのは、心霊マニア(?)の間ではかなり有名な事件らしいです。どんな事件か知りたい方は
ご自分で調べてね。
これは実話です。実話を基にした映画だということを、もう一度強調しておきます。
あなたの家、変な音が鳴ったりしませんか?誰もいないはずなのにドアが勝手に開いたり、鏡に見知らぬ人の影が映ったり
しませんか?
あなたの家
「呪われて」いませんか?
古い家に引っ越すときは、よく調べましょうね。