第2位
『シン・ゴジラ』2016年公開
脚本、総監督:庵野秀明
庵野さんはズルいです(笑)。ゴジラだけじゃなく、ウルトラマン、仮面ライダーまで手掛けちゃうんだから、まったく
ズルい(笑)(笑)(笑)。
でもね、庵野さんなら許せちゃうところがあるんですよね。この方は特撮モノに対するリスペクトの想いがもの凄い方で、そのリスペクトの示し方というか方向性というか、そこがマニアの心を擽る、響く。
まあ、このマニアというのは、主に私なんですけどね(笑)。この方の示すリスペクトの方向性は、私の趣味の方向性にかなり合致する部分が多いんです。
何度も言ってますけど、音響効果などはまさにそうだし、音楽もそう。昭和の怪獣映画の名シーンや名セリフの取り入れ方の巧みさ。
ゴジラの見せ方もいいですね。CGで描いているんだけど、どこか着ぐるみ的な雰囲気を出している。一見着ぐるみのように見えて、でも着ぐるみではできない動きを見せる。この新旧のバランス感覚が素晴らしい!
今回の『シン・ウルトラマン』の予告編を観て思うのは、怪獣の絶妙な「人が入っている感」ね。CGなんですよ、CGなんですけど、どこか着ぐるみ感がある。ここが凄く良い。
ウルトラマンにもこの、「人が入っている感」が絶妙にあって、でもCGだという、この感じ。
良い!
こうした昭和の特撮モノのテイストを大事にしながら、ちゃんと現代性、時代性を意識して取り入れている、このバランス感覚。
ここが庵野さんのお見事なところ。
このバランス感覚あってこその、大ヒットだったのですよね。
昭和の特撮テイストと現代性の融合。ここが上手くいっている限り、私は庵野さんを支持し続けますよ。
シン・ウルトラマンは監督が庵野さんじゃなくて樋口さんというところに、若干の不安をかんじているんですけど、きっと庵野さんが上手く調整しているであろうことを期待しつつ、
来年の『シン・仮面ライダー』で見せてくれるであろう、昭和の東映特撮モノテイストと現代性の融合に期待しつつ、
さらにその先、『シン・ウルトラセブン』はあるのか?と期待しつつ、
でも、
1位ではないんですよねー。
さあ、この大好きな『シン・ゴジラ』を抑えて、栄光の1位に輝く作品は一体?
次回を待て!