その頃、実はディスグラ軍団は悩みをいくつも抱えていた。
6月1日に、実は8枚目のシングル...諒と、このために戻ってきてもらった、デビュー作以来のプロデューサー・木内がプロデュースした曲がリリースされることになっていたのだ。
周囲も「今度こそミリオンを」と祈っているわけで…無言のプレッシャーもメンバーは感じていた。
諒個人としては、その曲がミリオンに届いたらライブで、前半の公演地には悪いが、できれば披露したい、そんな思いも強くなってきていた。
(でも、麻也さんに負担はかけたくないな…)
さらにメンバーを悩ませたのは熱狂的過ぎる「追っかけ」が増えていることだった。
リズム隊の二人は気にしない素振りを見せていたが、麻也が異常に気にしているのが伝わってくるにつけ、諒もほとほと困っていた。
(体調が悪い姿を見せたくないと気にしているのは分かるけど、それで神経質になるのは…あーもう、ファンならルール守ってくんないかなっ!)
そんな時に直人がとんでもないことを聞きつけてきた。
麻也のいないところで諒は真樹と一緒にその話を聞いた。
直人のローディーのジンが聞きつけてきたのだが、麻也が泥酔よりもひどい状態で誘拐された…いつぞやの夜を見られて、その噂はファンにも広がっているのだという。
困ったのは、麻也のその泥酔は酒のせいではなくドラッグのせいではないかと言われているというのだ。真樹の方が先に気を取り直して、
「いやいやジンちゃんは一体誰に聞いたの?」
すると直人はためらう。しかしどうにか、
「ジンちゃんが聞いたのはどうやら……ボムかららしいんだ。」
ボムというのは、麻也のローディー・ケンのアシスタントだ。
「それだけならまだいいんだけど…」
直人の困りようは尋常ではない。諒が黙り込んでしまったので真樹が、
「その他に何かあるの?」
「濁してたけど、どうやらホテルの部屋に連れ込んだファンの女の子に聞いたらしいんだよ」
6月1日に、実は8枚目のシングル...諒と、このために戻ってきてもらった、デビュー作以来のプロデューサー・木内がプロデュースした曲がリリースされることになっていたのだ。
周囲も「今度こそミリオンを」と祈っているわけで…無言のプレッシャーもメンバーは感じていた。
諒個人としては、その曲がミリオンに届いたらライブで、前半の公演地には悪いが、できれば披露したい、そんな思いも強くなってきていた。
(でも、麻也さんに負担はかけたくないな…)
さらにメンバーを悩ませたのは熱狂的過ぎる「追っかけ」が増えていることだった。
リズム隊の二人は気にしない素振りを見せていたが、麻也が異常に気にしているのが伝わってくるにつけ、諒もほとほと困っていた。
(体調が悪い姿を見せたくないと気にしているのは分かるけど、それで神経質になるのは…あーもう、ファンならルール守ってくんないかなっ!)
そんな時に直人がとんでもないことを聞きつけてきた。
麻也のいないところで諒は真樹と一緒にその話を聞いた。
直人のローディーのジンが聞きつけてきたのだが、麻也が泥酔よりもひどい状態で誘拐された…いつぞやの夜を見られて、その噂はファンにも広がっているのだという。
困ったのは、麻也のその泥酔は酒のせいではなくドラッグのせいではないかと言われているというのだ。真樹の方が先に気を取り直して、
「いやいやジンちゃんは一体誰に聞いたの?」
すると直人はためらう。しかしどうにか、
「ジンちゃんが聞いたのはどうやら……ボムかららしいんだ。」
ボムというのは、麻也のローディー・ケンのアシスタントだ。
「それだけならまだいいんだけど…」
直人の困りようは尋常ではない。諒が黙り込んでしまったので真樹が、
「その他に何かあるの?」
「濁してたけど、どうやらホテルの部屋に連れ込んだファンの女の子に聞いたらしいんだよ」