ケンが、
「須藤チーフ、監督不行き届きで申し訳ありません。これから詳しく問いただして、明日ご報告します」
と頭を下げるのに、須藤は頷くと、ボムに向かって厳しく、
「若い人の部屋割りの時からずっと噂になってましたよね。それでケンくんと同室にしたのに何ですかこれは!」
さらにはいつも冷静な直人も憤懣やるかたないと言った様子で、
「ボム! 女の子を部屋に入れるなんて、どんだけバンドに迷惑かけるかわかるよね!」
「はい、でも変なことはしてなくて、じゃあ一緒に飲んでた…」
「言い訳はいいよ、どうして麻也さんのいる部屋に女の子を通したの! 今後何かあったらお前、責任取れるの? バンドに傷つけてもらうのやめてくれる? お前は最近のスタッフだから、クビぐらいで済むだろうけど、ケンや、須藤さんや古くからの身内をどうしてくれるんだよ!」
「直人やめろって!」
直人は激昂し、ボムの胸ぐらを掴みかけ、慌てて真樹と鈴木たちが止めたが、いつも冷静な直人のその態度に驚き、直人のことは誰も咎めなかった。
しかし、その時気分が悪くなったらしく、麻也の体が前に出たボムを肩をつかみ、そこねて崩れ落ち、ケンと須藤で慌てて支えた。
「須藤チーフ、監督不行き届きで申し訳ありません。これから詳しく問いただして、明日ご報告します」
と頭を下げるのに、須藤は頷くと、ボムに向かって厳しく、
「若い人の部屋割りの時からずっと噂になってましたよね。それでケンくんと同室にしたのに何ですかこれは!」
さらにはいつも冷静な直人も憤懣やるかたないと言った様子で、
「ボム! 女の子を部屋に入れるなんて、どんだけバンドに迷惑かけるかわかるよね!」
「はい、でも変なことはしてなくて、じゃあ一緒に飲んでた…」
「言い訳はいいよ、どうして麻也さんのいる部屋に女の子を通したの! 今後何かあったらお前、責任取れるの? バンドに傷つけてもらうのやめてくれる? お前は最近のスタッフだから、クビぐらいで済むだろうけど、ケンや、須藤さんや古くからの身内をどうしてくれるんだよ!」
「直人やめろって!」
直人は激昂し、ボムの胸ぐらを掴みかけ、慌てて真樹と鈴木たちが止めたが、いつも冷静な直人のその態度に驚き、直人のことは誰も咎めなかった。
しかし、その時気分が悪くなったらしく、麻也の体が前に出たボムを肩をつかみ、そこねて崩れ落ち、ケンと須藤で慌てて支えた。
真樹が、
「鈴木さん、悪いけど、俺の部屋に兄貴連れてくんで手伝ってもらっていい?」
はい、と言いながら、鈴木も他のみんなも諒の様子を伺ったが、諒は思わず目をそらしてしまった
それが諒のいつわらざる気持ちだった。
…ディスグラ一行は、関東での公演のために東京へ戻ったが…
移動の間、麻也がどうなっていたか、諒は知らない。
乗り物の中では麻也は直人の隣でみんなと同じく爆睡していたし、サポートも、真樹たちに押し付けていたし。
「鈴木さん、悪いけど、俺の部屋に兄貴連れてくんで手伝ってもらっていい?」
はい、と言いながら、鈴木も他のみんなも諒の様子を伺ったが、諒は思わず目をそらしてしまった
それが諒のいつわらざる気持ちだった。
…ディスグラ一行は、関東での公演のために東京へ戻ったが…
移動の間、麻也がどうなっていたか、諒は知らない。
乗り物の中では麻也は直人の隣でみんなと同じく爆睡していたし、サポートも、真樹たちに押し付けていたし。
3日後のライブまで2人を離してでも休ませなければと、麻也は社長宅へ連れていかれたし、ボムのことも聞こえては来なかった。
諒はその社長の計らいに感謝していた。