リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

山手線の内側の10倍以上の国土が中国資本に押さえられている現状

2017-12-12 | 政治
新聞コラム「経済気象台」が「『経済侵攻』に備えを」と題して外国人による土地取得に警鐘を鳴らしていた(朝日新聞12月12日).
北海道では中国資本に買収された森林や農地が7万ヘクタールと推定されているという.山手線の内側の面積は63km2というから(ウィキペディア),その10倍余りということになる.水源地が外国人に押さえられることへ危惧から北海道は2012年にいち早く「水資源保全条例」を制定して,指定地域の土地の売却には事前届け出などが義務付けられた.他の県でも同様の条例はあるようだ(ウィキペディア).だがコラムによると,周辺の森林には適用されず,強制力もないため実効性が覚束ないという.
この問題はかねてから時折報道されるが,外国人排斥のように思われそうで,「リベラル」系の論壇ではあまり強調されてこなかったのではないだろうか.だが,特定の国や民族を攻撃するヘイトスピーチや合法的に滞在している外国人の排斥をするつもりはない「リベラル」の私であっても,広大な国土が外国人の手に押さえられていると聞くと心穏やかではいられない.
ネットの世界では,ウイルスに感染したパソコンやIoT家電が一見何の支障もなく動作し続けるが,指令を受けると一斉にサイバー攻撃をしかける「ボットネット」というものが一般化している.平時には土地の所有者が外国人で何の問題もなくても,国の関係が緊迫したときに問題が起きないと言えるだろうか.
コラムによれば,外国人が無条件で土地を購入できる国は少ないのだという.中国は土地の個人所有が認められていないので別としても,タイなどでは外国人は原則として土地を所有できないという.

「リベラル」の人々も,「保守」「右翼」の人々も,外国人排斥問題とは切り離して,この問題を純粋に安全保障上の問題として真剣に考えてほしい.

追記:もちろん日本を代表するような大企業が次々に中国資本の傘下に下っているという現状もある.だが企業だとか施設やゴルフ場などを買うのと違って,北海道の格安の原野(?)を大量に買い集めているというのは薄気味悪い.

追記2:日本の国土が膨大な面積に上っている(森林については2006~2017年の累計で5789ヘクタール)問題を指摘した宮本雅史、平野秀樹『領土消失 規制なき外国人の土地買収』(角川新書)という本があるそうだ(朝日新聞2019-2-2)。日本では外国人でも土地の買収や転売が自由にできるが、外国では、他国人の土地所有に対して防衛策が講じられており、国益を損なう土地は売らないという観点で法律ができているという。

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