リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

政治献金はなぜ悪い

2017-08-14 | 政治
政治献金の何が悪いのかがよくわからない.たとえば「核兵器廃絶」とか「脱原発」とか(あるいは「防衛力増強」とか「原発推進」とか),自分がいいと思う政策に向けて日夜努力している政治家や政党に寄付をするというのは自然なことではないだろうか.問題は個人献金よりも企業献金なのかもしれないが,それにしても「日本の産業を守ってくれる」「自分の業界に都合のいい規制緩和をしてくれる」など自社のためになる政策を遂行してくれる相手に企業が寄付をすることはおかしなことではない.――そう書きながら思い当たったが,特に企業が献金するとなると,株主の目などもあるから,当然見返りを求めることになる.寄付を受けた政治家(政党)はその企業のための政策を進めることを期待される.金銭によって政策が左右されるというのは,選挙によって議員を選ぶという代表民主制の否定につながる.
と書いたものの,実はまだ腑に落ちてはいない.最近は代表民主制の限界を見せつけるような事態が世界で相次いでいる.日本でも安倍政権はかつて民主党と合意して公約とした,先進国最悪の財政の健全化のために必要な消費税増税から逃げ続けている.それも選挙のことを考えて不人気な政策を避けているのだろう.だとしたら,やはり有権者の声を聞いて政策を決めればいいというものでもない.
そんなわけで,一部野党が主張しているらしい「企業献金全廃」にはまだ賛同する気になれない.とりあえずは認められている範囲で受け取った献金は決まり通りにきちんと公開してもらって,透明性を担保しておくというのが妥当な線だろう.ただ,そのルールを規定する政治資金規正法(Wikipedia)にはいろいろ抜け穴があるようで,そのへんの対策も忘れないでほしい.

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