リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

韓国の超少子化問題:地方分散に解決の鍵

2019-05-27 | 一般
韓国の出生率が2018年に1を割ったと聞いて驚いた(朝日新聞2019-5-25)。人口を維持するのに必要な2を下回っているのが多くの先進国で問題になっているなか、際立った低さだ。世論調査では「できれば子供をもちたい」という若者が多いというが、競争と一極集中で疲弊して子度をももつゆとりをもてないらしい。
大学進学を希望する人が8割もいて、小学生の時から塾をかけもちする受験競争がある。地方大学に見向きもせずにみなソウルの大学を目指すというから競争は熾烈をきわめる。社会人になってからも激しい競争にさらされ続けるという。
一方、一極集中の緩和が出生率回復に役立つことを示す事例もある。2012年に首都機能の一部を移転した新都市・世宗では、2018年の出生率はソウルの0.76を大幅に超える1.56となった。当初は通勤する人が多かったが、定住する人が増え、生活基盤も充実してきたという。
日本でも、韓国ほどではないのかもしれないが、大学も仕事も東京、という傾向はある。非正規雇用があふれる格差社会の解消や、待機児童問題・PTA問題など理不尽な子育て負担の軽減が重要なのはもちろんだが、東京一極集中をやめて地方を元気にすることも重要だ。

追記:新聞記事の世宗の数字があまりによかったので紹介したが、考えてみれば新興住宅地や再開発のマンション地区では出生率が高まるのは当然のことではないか。地方分散が重要という点は間違っていないとは思うが、今子育て世代が一斉に移り住んで出生率を高めているとしたら将来一斉に高齢化する。入居世代が多様化する工夫をしないと数十年後に問題になる。

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